上方亭ライブ@ワッハ上方〜近鉄将棋まつり〜現代の音楽
2008年8月10日 落語午後2時30分からワッハ上方で上方亭ライブ。
動物園/森乃石松
代脈/桂福車
石松は、時間がもらえたので「らくだ」か「たちぎれ線香」か迷ったあげく、あいだをとって「動物園」にした、と言ってた。
福車は終演後、8月21日の「桂福団治門弟の会」の宣伝。珍しい「作の市」をするというので、行きたいのは山々だが、あいにくと仕事だ。
ライブラリーで枝雀の「青菜」と「胴斬り」。対談は坂田明と。
天王寺に足を伸ばして、将棋まつり。
行くとサイン会の真っ最中。
お楽しみ抽選会は、なぜか東大阪市や吹田市、守口市など、大阪市外の人ばかり当たる。将棋ファンは市内には少ないのか?
最後のイベント、記念対局を見る。
渡辺明竜王VS阿部隆八段。
解説は内藤國雄九段、聞き手は矢内理絵子女王・女流名人。
先手の渡辺竜王は、公開対局全勝をめざす(現在1戦1勝!)と勝利宣言。
後手、阿部八段も、自分は地元関西の棋士だと強調して、これは面白くなってきた。
面白いのは、最後まで続く。
内藤九段は、オリンピックの話題から、将棋には審判がいないので気楽だ、と言う。そして、もしも将棋の審判になれたら、どういう行為にイエローカードを出すかと矢内女王にきく。内藤九段は「穴熊にはイエローカードを出したい」とズバリ。穴熊戦法の流行が将棋を確実につまらなくしている、と言う。昼休みに将棋を指す、というようなことがしにくくなった(決着がつくのに時間がかかる)とか、いろいろ思うところがあるらしい。その話を対局しながら聞いていた渡辺竜王は、急遽、穴熊に王を囲いはじめる。1筋の香をあげたとき、場内ワッと歓声が湧いた。内藤九段「いらんことを言ってしまったかな」
内藤九段はこの後も短手数の将棋が好きだ、と宣言したりしていた。
矢内女王のトークもなかなか達者なもので、勝負が長引けばこの2人のトークがそれだけ長く聞ける特典があるなあ、と感じていた。
勝負は矢倉穴熊の渡辺竜王が勝利。全勝街道まっしぐらだ。2勝めだけど。
また、内藤九段のトークで「常に今の自分が一番強いと言い切っている棋士がいる」とエピソードを紹介してくれた。それは加藤一二三九段で、名人を獲得したときより、今の方が強いのだ、と言う。加藤九段の名前が出たとたん、場内は湧いた。さすがの人気だ。ひょっとして、今日のトークコーナーとか解説のときにも加藤九段の話が出ていたのかもしれない。あいにくと、今回の将棋まつりに加藤九段は登場しないが、どんなタイトルホルダーよりも、加藤九段が出てきたら一番うれしいのかもしれない。
なお、詰将棋パラダイスの協力により、毎日懸賞詰将棋が出題されていたようだ。知らなかった。捨ててあった出題用紙を見ると柴田昭彦作の13手詰めと、こども、女性、級位者向け問題の5手詰めが載っていた。どちらもどうにかこうにか解いたが、5手詰めの方に、倍以上時間を費やしてしまった。変化のしかたによって、駒が余ってしまう答えになるので、それがひっかかってしまったのだ。
帰宅時に、NHK-FMで「現代の音楽」の後半部を聞いた。
2週にわたって、白石美雪をゲストに招き、ミュージックトゥモローの模様が紹介されていた。「現代の音楽」は再放送もないし、CD化される見込みも薄い。東京を中心に行われるコンサートに行けない僕にとっては、この放送を聞き逃すと、おそらく一生聞くことのできない音が、流れるのだ。
先週、ちょうどイベント中で聞き逃したので、今日こそは、と思っていたのだが、とりあえず、聞き逃したのは、
「幻影とマントラ」 西村 朗・作曲
(25分00秒)
(管弦楽)NHK交響楽団
(指揮)ジャン・ドロワイエ
〜東京オペラシティ・コンサートホールで収録〜
後半なんとか聞けた、と思ってたら、時間が余ったから、と「ミュージックトゥモロー」からではなく、CDの音楽。
「ギターと11楽器のための“響きあう隔たり2”」
原田敬子・作曲
(10分02秒)
(演奏)イクトゥス・アンサンブル
(指揮)ジョルジュ・エリー・オクトール
<Cypzes CYP−5605>
たしかに、このCDを入手する予定もなくて、一期一会だったには違いないのだが、無理してでも遠くに足を伸ばして、聞きに行くしかないのか、とちょっと困った結論が出そうになる。先立つものがないのだ。
動物園/森乃石松
代脈/桂福車
石松は、時間がもらえたので「らくだ」か「たちぎれ線香」か迷ったあげく、あいだをとって「動物園」にした、と言ってた。
福車は終演後、8月21日の「桂福団治門弟の会」の宣伝。珍しい「作の市」をするというので、行きたいのは山々だが、あいにくと仕事だ。
ライブラリーで枝雀の「青菜」と「胴斬り」。対談は坂田明と。
天王寺に足を伸ばして、将棋まつり。
行くとサイン会の真っ最中。
お楽しみ抽選会は、なぜか東大阪市や吹田市、守口市など、大阪市外の人ばかり当たる。将棋ファンは市内には少ないのか?
最後のイベント、記念対局を見る。
渡辺明竜王VS阿部隆八段。
解説は内藤國雄九段、聞き手は矢内理絵子女王・女流名人。
先手の渡辺竜王は、公開対局全勝をめざす(現在1戦1勝!)と勝利宣言。
後手、阿部八段も、自分は地元関西の棋士だと強調して、これは面白くなってきた。
面白いのは、最後まで続く。
内藤九段は、オリンピックの話題から、将棋には審判がいないので気楽だ、と言う。そして、もしも将棋の審判になれたら、どういう行為にイエローカードを出すかと矢内女王にきく。内藤九段は「穴熊にはイエローカードを出したい」とズバリ。穴熊戦法の流行が将棋を確実につまらなくしている、と言う。昼休みに将棋を指す、というようなことがしにくくなった(決着がつくのに時間がかかる)とか、いろいろ思うところがあるらしい。その話を対局しながら聞いていた渡辺竜王は、急遽、穴熊に王を囲いはじめる。1筋の香をあげたとき、場内ワッと歓声が湧いた。内藤九段「いらんことを言ってしまったかな」
内藤九段はこの後も短手数の将棋が好きだ、と宣言したりしていた。
矢内女王のトークもなかなか達者なもので、勝負が長引けばこの2人のトークがそれだけ長く聞ける特典があるなあ、と感じていた。
勝負は矢倉穴熊の渡辺竜王が勝利。全勝街道まっしぐらだ。2勝めだけど。
また、内藤九段のトークで「常に今の自分が一番強いと言い切っている棋士がいる」とエピソードを紹介してくれた。それは加藤一二三九段で、名人を獲得したときより、今の方が強いのだ、と言う。加藤九段の名前が出たとたん、場内は湧いた。さすがの人気だ。ひょっとして、今日のトークコーナーとか解説のときにも加藤九段の話が出ていたのかもしれない。あいにくと、今回の将棋まつりに加藤九段は登場しないが、どんなタイトルホルダーよりも、加藤九段が出てきたら一番うれしいのかもしれない。
なお、詰将棋パラダイスの協力により、毎日懸賞詰将棋が出題されていたようだ。知らなかった。捨ててあった出題用紙を見ると柴田昭彦作の13手詰めと、こども、女性、級位者向け問題の5手詰めが載っていた。どちらもどうにかこうにか解いたが、5手詰めの方に、倍以上時間を費やしてしまった。変化のしかたによって、駒が余ってしまう答えになるので、それがひっかかってしまったのだ。
帰宅時に、NHK-FMで「現代の音楽」の後半部を聞いた。
2週にわたって、白石美雪をゲストに招き、ミュージックトゥモローの模様が紹介されていた。「現代の音楽」は再放送もないし、CD化される見込みも薄い。東京を中心に行われるコンサートに行けない僕にとっては、この放送を聞き逃すと、おそらく一生聞くことのできない音が、流れるのだ。
先週、ちょうどイベント中で聞き逃したので、今日こそは、と思っていたのだが、とりあえず、聞き逃したのは、
「幻影とマントラ」 西村 朗・作曲
(25分00秒)
(管弦楽)NHK交響楽団
(指揮)ジャン・ドロワイエ
〜東京オペラシティ・コンサートホールで収録〜
後半なんとか聞けた、と思ってたら、時間が余ったから、と「ミュージックトゥモロー」からではなく、CDの音楽。
「ギターと11楽器のための“響きあう隔たり2”」
原田敬子・作曲
(10分02秒)
(演奏)イクトゥス・アンサンブル
(指揮)ジョルジュ・エリー・オクトール
<Cypzes CYP−5605>
たしかに、このCDを入手する予定もなくて、一期一会だったには違いないのだが、無理してでも遠くに足を伸ばして、聞きに行くしかないのか、とちょっと困った結論が出そうになる。先立つものがないのだ。
午後2時30分からワッハ上方で上方亭ライブ。
鷺とり/桂吉坊
青菜/桂歌之助
超満員。
ライブラリーで「とっておき米朝噺」あほだら経と数え唄。
あほだら経は「ないないづくし」「ぼうぼうづくし」の2本立て。
数え唄の吉田茂は、まぎれもない本名なのだそうだ。今と昔のネタで、昭和の今ならこうだったろう、という歌に仕上がっている。
当時既に70才をはるかに越えた年齢の演者たち。後継者はいたのか?
午後6時30分からは天満天神繁昌亭で「たっぷりじっくり仁福です」
僕たちヒロー・キッズ/桂三弥
ちりとてちん/露の吉次
悋気の独楽/桂きん枝
中入り
皿屋敷/桂文也
転失気/笑福亭仁福
演目が告げられなかったので、三弥のネタはタイトルを間違っているかもしれない。
今日は淀川の花火大会もあり、オリンピックもあり、さらに桂三若とざこばの娘まいちゃんが大阪天満宮で結婚式を挙げている。本来なら、客も噺家も落語会どころではない、というところだ。もちろん、噺家はそれをネタにしていた。(複数!)
この落語会では、RO水という純水のペットボトルと、保温用ケースのおみやげがあった。
見た映画はジョニー・トー監督の「柔道龍虎房」2004年香港。
柔道を捨てて荒んだ生活を送っていた男が、再び柔道にめざめるまで。
最後には決闘まである。
彼のまわりには夢をあきらめない人物や柔道を愛する人たちが集まっていた。
日本でデビューしてスターになろうとする女性。
片腕を脱臼させる必殺技の持ち主。
大会に出場して救急車で運ばれ、そのまま死んでしまう親父。
強そうな者がいれば勝負を挑み、片腕で戦う術を編み出したりする柔道バカ。
自称姿三四郎の知恵おくれの男。
この「自称三四郎」の役割は、先日見た「こころの湯」で、再開発に納得せずに最後まで抵抗する知恵おくれの弟に似て、作品のメッセージを伝える象徴にもなっている。
自称三四郎がたどたどしく歌う「姿三四郎」の歌が、僕にはこう聞こえた。
「やればできるさ できかけや〜
男は恋して 泣きなおす
焼き魚だけ、泣け 愛のイカメシ まみむめも
三四郎 あのUFOの ユー・アー・サン」
素晴らしい歌詞だ!
最初のうちは、ゲームセンターで不器用に暴れる登場人物とか、オフビートなギャグが満載でとりとめがなく不思議な雰囲気だったが、最後の方では柔道にストーリーが収斂してきて、おおげさなタイトルがそれらしくはまってきた。なお、視力が徐々に失われて、ついに失明してしまう、という流行のシチュエーションも取り入れられていた。
本作は黒澤明へのオマージュが明らかになっているが、知恵遅れ的映画のため、とくにツッコむ気も起こらず、微笑ましいムードをかもし出していた。
鷺とり/桂吉坊
青菜/桂歌之助
超満員。
ライブラリーで「とっておき米朝噺」あほだら経と数え唄。
あほだら経は「ないないづくし」「ぼうぼうづくし」の2本立て。
数え唄の吉田茂は、まぎれもない本名なのだそうだ。今と昔のネタで、昭和の今ならこうだったろう、という歌に仕上がっている。
当時既に70才をはるかに越えた年齢の演者たち。後継者はいたのか?
午後6時30分からは天満天神繁昌亭で「たっぷりじっくり仁福です」
僕たちヒロー・キッズ/桂三弥
ちりとてちん/露の吉次
悋気の独楽/桂きん枝
中入り
皿屋敷/桂文也
転失気/笑福亭仁福
演目が告げられなかったので、三弥のネタはタイトルを間違っているかもしれない。
今日は淀川の花火大会もあり、オリンピックもあり、さらに桂三若とざこばの娘まいちゃんが大阪天満宮で結婚式を挙げている。本来なら、客も噺家も落語会どころではない、というところだ。もちろん、噺家はそれをネタにしていた。(複数!)
この落語会では、RO水という純水のペットボトルと、保温用ケースのおみやげがあった。
見た映画はジョニー・トー監督の「柔道龍虎房」2004年香港。
柔道を捨てて荒んだ生活を送っていた男が、再び柔道にめざめるまで。
最後には決闘まである。
彼のまわりには夢をあきらめない人物や柔道を愛する人たちが集まっていた。
日本でデビューしてスターになろうとする女性。
片腕を脱臼させる必殺技の持ち主。
大会に出場して救急車で運ばれ、そのまま死んでしまう親父。
強そうな者がいれば勝負を挑み、片腕で戦う術を編み出したりする柔道バカ。
自称姿三四郎の知恵おくれの男。
この「自称三四郎」の役割は、先日見た「こころの湯」で、再開発に納得せずに最後まで抵抗する知恵おくれの弟に似て、作品のメッセージを伝える象徴にもなっている。
自称三四郎がたどたどしく歌う「姿三四郎」の歌が、僕にはこう聞こえた。
「やればできるさ できかけや〜
男は恋して 泣きなおす
焼き魚だけ、泣け 愛のイカメシ まみむめも
三四郎 あのUFOの ユー・アー・サン」
素晴らしい歌詞だ!
最初のうちは、ゲームセンターで不器用に暴れる登場人物とか、オフビートなギャグが満載でとりとめがなく不思議な雰囲気だったが、最後の方では柔道にストーリーが収斂してきて、おおげさなタイトルがそれらしくはまってきた。なお、視力が徐々に失われて、ついに失明してしまう、という流行のシチュエーションも取り入れられていた。
本作は黒澤明へのオマージュが明らかになっているが、知恵遅れ的映画のため、とくにツッコむ気も起こらず、微笑ましいムードをかもし出していた。
第35回近鉄将棋まつりに行って来た。近鉄百貨店阿倍野店。
見たのは午後1時45分からの米長邦雄永世棋聖によるミニ講演から。
質疑応答に時間をじゅうぶんとっていた。
米長語録の1つ「兄はバカだから東大に行った」は、芹沢博文九段の作り話だそうだ。「僕はそんな本当のことは言いません」と言ってた!
また、女流棋士が2分されていることについては、嫁と母親とのあいだで板ばさみになっている男のような心境だとも言ってた。
そして、2年後にスーパーコンピュータを使って、コンピュータ将棋大連合軍が、プロの将棋指しと一戦まじえるつもりらしい、とのこと。米長会長は、コンピュータ将棋との戦いは、ファイトマネー最低1億円を設定しているとのことだ。そして、重量挙げ選手がフォークリフトにかなわない例えを出して、コンピュータが人間に将棋で買っても、将棋そのものが廃れることはない、と力説していた。自動車の方が速いからと言って、マラソンが廃れるわけもない、ということだ。米長会長は、羽生に戦ってほしい、と言ってた。
午後2時30分からはお好み対局。里見香奈女流初段VS高浜愛子女流育成会員。先手里見が後手高浜の穴熊を破って、107手で勝利。
解説の小阪昇七段と、聞き手の桂九雀が軽妙なトークで飽きさせない。
午後3時30分からトークコーナー。
佐藤康光棋王と桂九雀。
実力が拮抗しているように思える羽生相手に、なぜ佐藤棋王は勝てないのか、などズバズバ聞きたいことを聞いてくれる。
午後4時50分からはお楽しみ抽選会。扇や色紙、二寸盤などが当たる。
午後5時からは記念対局。
佐藤康光棋王VS畠山鎮七段
解説は米長邦雄会長、聞き手は里見香奈女流初段。
先手佐藤棋王の初手は5六歩。
米長会長が途中「これは明日の朝までかかる」と漏らしたほどの大熱戦。
結局、畠山七段が寄せきれず、139手で佐藤棋王の勝ち。
見た映画はチャン・ヤン監督の「こころの湯」1999年、中国。
銭湯に集う人々の人間模様。
人情味たっぷりで、これはこうなるんじゃないか、と思ったとおりにストーリーが展開してくれる、ベタな安心感。
押井守監督の「女立喰師列伝 ケツネコロッケのお銀〜パレスチナ死闘篇」
本編と同じくらいの分量の監督のトークもついていた。兵藤まこのハマリ役。
これは海辺やお花畑、公園で撮影されたアイドルのイメージビデオと本質的には違わない。
ジョンファブロー監督の「ザスーラ」2005年、アメリカ
ジュマンジの続編らしい。すごろくゲームでそのとおりのことが起こるSF。
ラスト20分くらいはSFっぽくなってきて見れたが、それまでのファミリー映画的流れは、見ちゃいられない。いじわるな兄とどんくさい弟、馬鹿女。どうしようもない家族が、冒険を経て、再生する。
世界のナベアツが吹き替えに参加していて、それがこの映画を大いに救っていたように思う。
見たのは午後1時45分からの米長邦雄永世棋聖によるミニ講演から。
質疑応答に時間をじゅうぶんとっていた。
米長語録の1つ「兄はバカだから東大に行った」は、芹沢博文九段の作り話だそうだ。「僕はそんな本当のことは言いません」と言ってた!
また、女流棋士が2分されていることについては、嫁と母親とのあいだで板ばさみになっている男のような心境だとも言ってた。
そして、2年後にスーパーコンピュータを使って、コンピュータ将棋大連合軍が、プロの将棋指しと一戦まじえるつもりらしい、とのこと。米長会長は、コンピュータ将棋との戦いは、ファイトマネー最低1億円を設定しているとのことだ。そして、重量挙げ選手がフォークリフトにかなわない例えを出して、コンピュータが人間に将棋で買っても、将棋そのものが廃れることはない、と力説していた。自動車の方が速いからと言って、マラソンが廃れるわけもない、ということだ。米長会長は、羽生に戦ってほしい、と言ってた。
午後2時30分からはお好み対局。里見香奈女流初段VS高浜愛子女流育成会員。先手里見が後手高浜の穴熊を破って、107手で勝利。
解説の小阪昇七段と、聞き手の桂九雀が軽妙なトークで飽きさせない。
午後3時30分からトークコーナー。
佐藤康光棋王と桂九雀。
実力が拮抗しているように思える羽生相手に、なぜ佐藤棋王は勝てないのか、などズバズバ聞きたいことを聞いてくれる。
午後4時50分からはお楽しみ抽選会。扇や色紙、二寸盤などが当たる。
午後5時からは記念対局。
佐藤康光棋王VS畠山鎮七段
解説は米長邦雄会長、聞き手は里見香奈女流初段。
先手佐藤棋王の初手は5六歩。
米長会長が途中「これは明日の朝までかかる」と漏らしたほどの大熱戦。
結局、畠山七段が寄せきれず、139手で佐藤棋王の勝ち。
見た映画はチャン・ヤン監督の「こころの湯」1999年、中国。
銭湯に集う人々の人間模様。
人情味たっぷりで、これはこうなるんじゃないか、と思ったとおりにストーリーが展開してくれる、ベタな安心感。
押井守監督の「女立喰師列伝 ケツネコロッケのお銀〜パレスチナ死闘篇」
本編と同じくらいの分量の監督のトークもついていた。兵藤まこのハマリ役。
これは海辺やお花畑、公園で撮影されたアイドルのイメージビデオと本質的には違わない。
ジョンファブロー監督の「ザスーラ」2005年、アメリカ
ジュマンジの続編らしい。すごろくゲームでそのとおりのことが起こるSF。
ラスト20分くらいはSFっぽくなってきて見れたが、それまでのファミリー映画的流れは、見ちゃいられない。いじわるな兄とどんくさい弟、馬鹿女。どうしようもない家族が、冒険を経て、再生する。
世界のナベアツが吹き替えに参加していて、それがこの映画を大いに救っていたように思う。
49期王位戦第4局大盤解説会@関西将棋会館〜『ハナシがちがう!』(ネタバレ)
2008年8月7日 読書仕事前に、第49期王位戦第4局の大盤解説会を見に関西将棋会館に行ってきた。
東和男七段の解説。
次の一手出題は97手めの先手6五銀が出題された。他の候補手は8三香成とか1四角とか。今回も賞品を獲得できなかった。
解説で問題になったのは、69手めの先手深浦王位の9二銀。この手は好手だと思われたが、実は悪手だったのではないか、とか。
あいかわらず、お客さんは怪人ぞろいで、その場にいるだけでゾクゾクと興奮させられる。
勝負は123手で深浦王位が勝利。これで深浦3勝、羽生1勝になった。8月27日(水)にも決着はついてしまうのか?
読んだ本は田中啓文の『ハナシがちがう!笑酔亭梅寿謎解噺』
上方落語の世界を描いたミステリー。
落語に関する部分が生き生きと描かれていて、楽しい。
例によって真相などの覚え書きをつけておくので、未読の人はまず、読むように。
「たちきり線香」
三味線のバチを削っておいて、弦が切れる。
「らくだ」
双子ブラック団。フタコブラクダ。
落語できない方が楽屋で泥酔して逃れる。
「時うどん」
漫才でしゃべってるのは実は片方だけ。
「平林」
メクリで竜二と漫大が重なって、滝夫に見えた。
堀味汎・汎作の偏の部分でエロジジイ。
「住吉駕籠」
二人羽織で犯人隠す。
「子は鎹」
イノセントマンを1千万と聞き違える。
この話で、「同じ落語を何度聴いてもおもしろいのはなぜだろう」という問いかけに、竜二は答えを見つける。
「それは、落語の世界では、時間がとまっているからだ。殺伐とした話題ばかりが先行する今の世の中、核兵器も公害もテロもなかった『あの頃』の『あの連中』に会うために、皆は落語を聴くのだ」
また、同じ問いに対してこんなことも。
「それは、落語の根本が『情』だからである。人間が人間であるかぎり、『情』はどれほど繰り返されても滅びることはない」
「千両みかん」
千両みかん。略してセミ。
東和男七段の解説。
次の一手出題は97手めの先手6五銀が出題された。他の候補手は8三香成とか1四角とか。今回も賞品を獲得できなかった。
解説で問題になったのは、69手めの先手深浦王位の9二銀。この手は好手だと思われたが、実は悪手だったのではないか、とか。
あいかわらず、お客さんは怪人ぞろいで、その場にいるだけでゾクゾクと興奮させられる。
勝負は123手で深浦王位が勝利。これで深浦3勝、羽生1勝になった。8月27日(水)にも決着はついてしまうのか?
読んだ本は田中啓文の『ハナシがちがう!笑酔亭梅寿謎解噺』
上方落語の世界を描いたミステリー。
落語に関する部分が生き生きと描かれていて、楽しい。
例によって真相などの覚え書きをつけておくので、未読の人はまず、読むように。
「たちきり線香」
三味線のバチを削っておいて、弦が切れる。
「らくだ」
双子ブラック団。フタコブラクダ。
落語できない方が楽屋で泥酔して逃れる。
「時うどん」
漫才でしゃべってるのは実は片方だけ。
「平林」
メクリで竜二と漫大が重なって、滝夫に見えた。
堀味汎・汎作の偏の部分でエロジジイ。
「住吉駕籠」
二人羽織で犯人隠す。
「子は鎹」
イノセントマンを1千万と聞き違える。
この話で、「同じ落語を何度聴いてもおもしろいのはなぜだろう」という問いかけに、竜二は答えを見つける。
「それは、落語の世界では、時間がとまっているからだ。殺伐とした話題ばかりが先行する今の世の中、核兵器も公害もテロもなかった『あの頃』の『あの連中』に会うために、皆は落語を聴くのだ」
また、同じ問いに対してこんなことも。
「それは、落語の根本が『情』だからである。人間が人間であるかぎり、『情』はどれほど繰り返されても滅びることはない」
「千両みかん」
千両みかん。略してセミ。
押井守〜桂米朝集成第2巻『上方落語2』
2008年8月6日 読書「スカイクロラ」の公開に寄せて、押井守の番組をしていたので、録画して見た。
最近読んだ『グミ・チョコレート・パイン』パイン編では大槻ケンヂが童貞の若者を導こうとしていた。『赤塚不二夫120%』では赤塚不二夫が最近の若い者に苦言を呈している。そして、押井守までもが、先輩として若者に何かを伝えようとしているのだ。何かを伝えようとした瞬間に、それは伝わらないことが確定したも同然だ、と僕などは思ってしまうので、僕の好きな人々が年をとるにつれて、こんなことを言い出しているのに、ちょっとショックを受けている。言っていることは実のところ三味線なのかもしれないが、パッと見、年をとると、人間はこうなってしまうんだな、と思ってしまう。
それと、気づいたことがある。
押井守は、松竹の海原はるか師匠にそっくりだ。
と、いうわけで、髪形つながりで、上方落語。
桂米朝集成第2巻『上方落語2』を読んだ。
1、上方の芸談
2、上方寄席囃子
大阪落語と鳴物−寄席囃子を鑑賞するために
レコード『上方落語寄席囃子集』について
対談「芸界夜話」林家トミ・桂米朝
聞書き「上方寄席囃子の人々」
3、続・楽我記
落語の題名/落語の登場人物/旅の噺/ばくちの話/糞尿譚/たぬきの話/幕末太陽伝/雑草のたくましさ/夏の怪談/むかしの夜/落語の諷刺/人麻呂と西行/柳巷訛言より/二月の行事/扇/埋もれた落語/落語角力のこと/亭号のはなし
4、ネタの素顔
落語と地名/火事の落語/落語の味/そうめん喰い/十二支と落語/秋の落語/『地獄八景』のこと/作者名と演題/落語における季節感/産湯の稲荷/午のはる/『冬の遊び』について/大阪落語と食物
5、余滴・上方落語ノート
落語と若柳流/吉慶堂李彩/立花家扇遊/珍品の富札/ざつろく/ホニホロ/金子光晴
6、京都・落語・私
落語の始祖・策伝/京に露の五郎兵衛/二代目彦八も京に/風の神送りの風習/歴史古い素人落語/終戦後の京で修業/新京極の寄席消滅/たらちね会の誕生/京都上方落語乃会/長続きの市民寄席/人気のラジオ番組/古典を次々に復活/一門の鍛練の場
7、わが落語遍歴
私のスタート/落語家の戦中派/四十年前の上方落語界/上方落語協会創立のころ/サンケイホールの憶い出
プログラムで見るわが落語変遷史
8、三十石
以下、いくつかの覚え書き。
落語角力、あるいは落語裁判というのをまだ見たことがないのだが、落語に詳しければ、相当に面白そうな趣向だ。これは噺の穴拾いで、落語のネタの中のまちがいや不合理な箇所を客が指摘し、演者はそれを巧く言い逃れようとするものだ。その例として挙げられていたなかで、これは面白いと思ったのをひとつ。
(『味噌豆』で便所で豆を盗み食いする場面について)
「うまいけど臭いな、上はうまいが下は臭い」と言ったのを、客がツッコンだ。「それは反対や。下はうまいけど、上は臭いと言わなあかん」「どうしてだす」「考えてみい、鼻と口とはどっちが上や」
吉慶堂李彩は中国手品の人。
立花家扇遊は本芸は尺八だが、近眼の人が蠅をつかまえる「蠅とり」や顔と手を使った「線香花火」などを十八番としていた。
ホニホロは東京の劇界の言葉で、ハリボテの意味。
「上方の芸談」では、米朝の上方落語論がまとめられている。
落語は演者が消えてしまう話法を用いる。これは世界に類をみない。と、落語自体の特徴について説明した後。
上方落語の特徴としてよく言われる「コッテリしていてあくどい」、「下がかりのギャグが多くて野卑」、「ギャグが豊富で面白いがむやみに笑いをとろうとするために、全体の流れに不必要なギャグがはさまれて、かえってその噺本来の味をそこねる」についても反論を含んだ注釈を与えている。
また、上方落語につきものの寄席囃子、はめもの、見台、膝かくし、小拍子、叩きの説明など。
脱線した記述なのかもしれないが、面白いと思ったのは、世阿弥の『風姿花伝』が実際的な手引きの書だと言うくだり。
「前の芸人がはでにあばれて客席をわかせたあとへ出たらどうしたら良いか。団体客がバスの時間がきたので途中でゾロゾロ立ち上がって出てゆきかけたらどうするか。場違いな芸が客席の雰囲気をすっかり変えてしまって、大変やり難い場合、自分のペースに引き戻すにはどうしたら良いか」
こんなことが、書かれているらしい。いるらしい、と言うくらいだから、僕はろくに読んでいないのである。
最近読んだ『グミ・チョコレート・パイン』パイン編では大槻ケンヂが童貞の若者を導こうとしていた。『赤塚不二夫120%』では赤塚不二夫が最近の若い者に苦言を呈している。そして、押井守までもが、先輩として若者に何かを伝えようとしているのだ。何かを伝えようとした瞬間に、それは伝わらないことが確定したも同然だ、と僕などは思ってしまうので、僕の好きな人々が年をとるにつれて、こんなことを言い出しているのに、ちょっとショックを受けている。言っていることは実のところ三味線なのかもしれないが、パッと見、年をとると、人間はこうなってしまうんだな、と思ってしまう。
それと、気づいたことがある。
押井守は、松竹の海原はるか師匠にそっくりだ。
と、いうわけで、髪形つながりで、上方落語。
桂米朝集成第2巻『上方落語2』を読んだ。
1、上方の芸談
2、上方寄席囃子
大阪落語と鳴物−寄席囃子を鑑賞するために
レコード『上方落語寄席囃子集』について
対談「芸界夜話」林家トミ・桂米朝
聞書き「上方寄席囃子の人々」
3、続・楽我記
落語の題名/落語の登場人物/旅の噺/ばくちの話/糞尿譚/たぬきの話/幕末太陽伝/雑草のたくましさ/夏の怪談/むかしの夜/落語の諷刺/人麻呂と西行/柳巷訛言より/二月の行事/扇/埋もれた落語/落語角力のこと/亭号のはなし
4、ネタの素顔
落語と地名/火事の落語/落語の味/そうめん喰い/十二支と落語/秋の落語/『地獄八景』のこと/作者名と演題/落語における季節感/産湯の稲荷/午のはる/『冬の遊び』について/大阪落語と食物
5、余滴・上方落語ノート
落語と若柳流/吉慶堂李彩/立花家扇遊/珍品の富札/ざつろく/ホニホロ/金子光晴
6、京都・落語・私
落語の始祖・策伝/京に露の五郎兵衛/二代目彦八も京に/風の神送りの風習/歴史古い素人落語/終戦後の京で修業/新京極の寄席消滅/たらちね会の誕生/京都上方落語乃会/長続きの市民寄席/人気のラジオ番組/古典を次々に復活/一門の鍛練の場
7、わが落語遍歴
私のスタート/落語家の戦中派/四十年前の上方落語界/上方落語協会創立のころ/サンケイホールの憶い出
プログラムで見るわが落語変遷史
8、三十石
以下、いくつかの覚え書き。
落語角力、あるいは落語裁判というのをまだ見たことがないのだが、落語に詳しければ、相当に面白そうな趣向だ。これは噺の穴拾いで、落語のネタの中のまちがいや不合理な箇所を客が指摘し、演者はそれを巧く言い逃れようとするものだ。その例として挙げられていたなかで、これは面白いと思ったのをひとつ。
(『味噌豆』で便所で豆を盗み食いする場面について)
「うまいけど臭いな、上はうまいが下は臭い」と言ったのを、客がツッコンだ。「それは反対や。下はうまいけど、上は臭いと言わなあかん」「どうしてだす」「考えてみい、鼻と口とはどっちが上や」
吉慶堂李彩は中国手品の人。
立花家扇遊は本芸は尺八だが、近眼の人が蠅をつかまえる「蠅とり」や顔と手を使った「線香花火」などを十八番としていた。
ホニホロは東京の劇界の言葉で、ハリボテの意味。
「上方の芸談」では、米朝の上方落語論がまとめられている。
落語は演者が消えてしまう話法を用いる。これは世界に類をみない。と、落語自体の特徴について説明した後。
上方落語の特徴としてよく言われる「コッテリしていてあくどい」、「下がかりのギャグが多くて野卑」、「ギャグが豊富で面白いがむやみに笑いをとろうとするために、全体の流れに不必要なギャグがはさまれて、かえってその噺本来の味をそこねる」についても反論を含んだ注釈を与えている。
また、上方落語につきものの寄席囃子、はめもの、見台、膝かくし、小拍子、叩きの説明など。
脱線した記述なのかもしれないが、面白いと思ったのは、世阿弥の『風姿花伝』が実際的な手引きの書だと言うくだり。
「前の芸人がはでにあばれて客席をわかせたあとへ出たらどうしたら良いか。団体客がバスの時間がきたので途中でゾロゾロ立ち上がって出てゆきかけたらどうするか。場違いな芸が客席の雰囲気をすっかり変えてしまって、大変やり難い場合、自分のペースに引き戻すにはどうしたら良いか」
こんなことが、書かれているらしい。いるらしい、と言うくらいだから、僕はろくに読んでいないのである。
『勝負師』、DSSpirits将棋
2008年8月5日 読書米長邦雄と内藤國雄の対談『勝負師』を読んだ。
1、ふたりのクニオ
出会いは大阪、北畠/謙虚さと笑いが運を呼び込む/謙虚さは勝者にこそ必要/才能とはなにか/詰将棋「ベン・ハー」/絶対に勝たねばならない対局とは/観戦記は棋士たちのドラマ/詰将棋、詰ますかつくるか
2、師匠として、弟子として
師匠と内弟子/運命の出会いは偶然に/八段までは保証する/谷川兄弟のこと/大器の予感/将棋界の「恩返し」/稽古将棋のコツ
3、愛すべき棋士たち
ライバルは、盤上の理解者/ほどよい距離感を保つコツ/「三味線」の名手/盤外戦のおもしろさ/棋士のちゃめっ気/「受けてたつ」大山将棋の魅力/勝負に辛く/大山名人、盤外の駆け引き/勝負師の執念/弱点をプラスに変える/天才とはなにか/伝説の棋士、木村義雄/豪放にして繊細、升田幸三/名人位へのこだわり/「世界一将棋の強い男」/芹沢流、サービス精神/勝負師、村山聖
4、棋界あれこれ
笑いと色気が棋界を救う/棋界と歌謡界/理想の解説/将棋ファン、棋士のファン/「升田君」と呼ばれた名人/投了図の美しさ/縁台将棋で人生を学ぶ/妻の余裕、女のゆとり
5、同じ空気を持つ者たち
研究とはなにか/道場の規則/阪田・升田・羽生−研究の系譜
6、勝負師の引退
引退は、新たなはじまり/棋士の寿命/燃焼するまで現役で/実績の通用しない世界で道を切り開く/棋界を外から眺めてみると/盤外での活動が普及につながる/普及とプロ棋士/棋士という職業/生涯の一局/母親に恵まれるという強運/駒の声を聞きながら…/愛のカタチ
いろんなエピソードをまじえながらの対談。
内藤九段は藤内将棋教室をのぞいたことをきっかけに、藤内金吾八段に弟子入りした。「藤内」が「内藤」のさかさまだったから、らしい。
内藤九段は、「大山名人を尊敬しているかどうか」を自分の心に問うことで、自分の精神状態のよしあし、将棋の調子のよさを確かめていた。
「大山さんは偉大な人だ。ああいう人と戦わせてもらって、同時代に生れて幸せだな」と思えるときは、充実している証なのだ。
米長語録のひとつ。
「私が今日あるのは佐瀬先生に将棋を一番も教わらなかったからである」
内藤「大山名人の強さは、相手が最も嫌がる手を見つける能力にあった。次の一手を選ぶときに、最善かどうかではなく、相手が嫌がるかどうかで決める」
米長道場の規則。
道場には本人以外は一切入れない。
道場に出入りする者は、看寿の詰将棋百番を解かねばならない。
パンツははきかえなくても構わないけど、靴下は必ず朝にはきかえてくること。
米長は1993年、49才11ヶ月の史上最高齢で名人位につき、2003年に現役を引退。現在、日本将棋連盟の会長をつとめている。
内藤は1974年、A級在位と公式タイトル3期獲得で九段という新規定での第一号として九段に昇進した。現在もB級2組の棋士として現役。A級は10人、B級1組は13人、B級2組は24人、これに名人を加えて48人だから、将棋の強いベスト48の中にランクインしている、ということになる。この48人の中では加藤一二三と並んで、68才の最高齢である。
DSの将棋ゲーム「1500DS Spirits将棋」をちょっと前から遊んでいる。
キャラクターを選ぶ事が出来、敵のレベルは1〜10まで設定されている。
なかにはチャレンジモードというのがあって、「メルメルを相手に飛車と角行を落して勝利しろ」とか「菜穂を相手に1手30秒以内の早指しで勝利しろ」などのミッションをクリアしていけば、ルールが追加されたり、新しいキャラクター(レベル9のJACK、レベル10の哲)が使えるようになったりする。
このチャレンジモードでは、最後の「もんぞうを相手に持ち駒を使わずに勝利しろ」というのだけが、戦い方に工夫がいって神経を使ったものだが、僕のようなヘボでもわりと勝ちやすい程度のレベルだ。
設定によって、自分の駒を落して戦うこともできるのだが、通常の平手の対局では、わざと負けようとでもしないかぎり、勝つことができた。
キャラクターをかえても、基本的に敵の指し方や戦法が変わることがないので、ちょっと物足りない。レベルの差は、思考時間の長短のようだ。
とは言え、まだ人間相手に将棋するには僕の実力ではおこがましくて、まだ指せていない。
1、ふたりのクニオ
出会いは大阪、北畠/謙虚さと笑いが運を呼び込む/謙虚さは勝者にこそ必要/才能とはなにか/詰将棋「ベン・ハー」/絶対に勝たねばならない対局とは/観戦記は棋士たちのドラマ/詰将棋、詰ますかつくるか
2、師匠として、弟子として
師匠と内弟子/運命の出会いは偶然に/八段までは保証する/谷川兄弟のこと/大器の予感/将棋界の「恩返し」/稽古将棋のコツ
3、愛すべき棋士たち
ライバルは、盤上の理解者/ほどよい距離感を保つコツ/「三味線」の名手/盤外戦のおもしろさ/棋士のちゃめっ気/「受けてたつ」大山将棋の魅力/勝負に辛く/大山名人、盤外の駆け引き/勝負師の執念/弱点をプラスに変える/天才とはなにか/伝説の棋士、木村義雄/豪放にして繊細、升田幸三/名人位へのこだわり/「世界一将棋の強い男」/芹沢流、サービス精神/勝負師、村山聖
4、棋界あれこれ
笑いと色気が棋界を救う/棋界と歌謡界/理想の解説/将棋ファン、棋士のファン/「升田君」と呼ばれた名人/投了図の美しさ/縁台将棋で人生を学ぶ/妻の余裕、女のゆとり
5、同じ空気を持つ者たち
研究とはなにか/道場の規則/阪田・升田・羽生−研究の系譜
6、勝負師の引退
引退は、新たなはじまり/棋士の寿命/燃焼するまで現役で/実績の通用しない世界で道を切り開く/棋界を外から眺めてみると/盤外での活動が普及につながる/普及とプロ棋士/棋士という職業/生涯の一局/母親に恵まれるという強運/駒の声を聞きながら…/愛のカタチ
いろんなエピソードをまじえながらの対談。
内藤九段は藤内将棋教室をのぞいたことをきっかけに、藤内金吾八段に弟子入りした。「藤内」が「内藤」のさかさまだったから、らしい。
内藤九段は、「大山名人を尊敬しているかどうか」を自分の心に問うことで、自分の精神状態のよしあし、将棋の調子のよさを確かめていた。
「大山さんは偉大な人だ。ああいう人と戦わせてもらって、同時代に生れて幸せだな」と思えるときは、充実している証なのだ。
米長語録のひとつ。
「私が今日あるのは佐瀬先生に将棋を一番も教わらなかったからである」
内藤「大山名人の強さは、相手が最も嫌がる手を見つける能力にあった。次の一手を選ぶときに、最善かどうかではなく、相手が嫌がるかどうかで決める」
米長道場の規則。
道場には本人以外は一切入れない。
道場に出入りする者は、看寿の詰将棋百番を解かねばならない。
パンツははきかえなくても構わないけど、靴下は必ず朝にはきかえてくること。
米長は1993年、49才11ヶ月の史上最高齢で名人位につき、2003年に現役を引退。現在、日本将棋連盟の会長をつとめている。
内藤は1974年、A級在位と公式タイトル3期獲得で九段という新規定での第一号として九段に昇進した。現在もB級2組の棋士として現役。A級は10人、B級1組は13人、B級2組は24人、これに名人を加えて48人だから、将棋の強いベスト48の中にランクインしている、ということになる。この48人の中では加藤一二三と並んで、68才の最高齢である。
DSの将棋ゲーム「1500DS Spirits将棋」をちょっと前から遊んでいる。
キャラクターを選ぶ事が出来、敵のレベルは1〜10まで設定されている。
なかにはチャレンジモードというのがあって、「メルメルを相手に飛車と角行を落して勝利しろ」とか「菜穂を相手に1手30秒以内の早指しで勝利しろ」などのミッションをクリアしていけば、ルールが追加されたり、新しいキャラクター(レベル9のJACK、レベル10の哲)が使えるようになったりする。
このチャレンジモードでは、最後の「もんぞうを相手に持ち駒を使わずに勝利しろ」というのだけが、戦い方に工夫がいって神経を使ったものだが、僕のようなヘボでもわりと勝ちやすい程度のレベルだ。
設定によって、自分の駒を落して戦うこともできるのだが、通常の平手の対局では、わざと負けようとでもしないかぎり、勝つことができた。
キャラクターをかえても、基本的に敵の指し方や戦法が変わることがないので、ちょっと物足りない。レベルの差は、思考時間の長短のようだ。
とは言え、まだ人間相手に将棋するには僕の実力ではおこがましくて、まだ指せていない。
赤塚不二夫の『赤塚不二夫120%』を読んだ。
サブタイトルは「死んでる場合じゃないのだ」
以下目次
第1章 ギャグジェネレーションなのだ!
口上/ボクはとことん、人間が好きなのだ/人間は「笑う葦」なのだ/ワット・イズ・ギャグ?/剥いても剥いても芯までギャグ/最高のギャグを生み出した、すばらしい先輩たち
第2章 トキワ荘の”凄春”
トキワ荘前夜/石ノ森章太郎の上京/トキワ荘に集結した仲間たち/心は栄養満点、おなかはペコペコ/初めての連載/新漫画党の仲間たち/その後の寺さんのこと
第3章 マンガは時代を写す鏡なのだ
マンガ週刊誌の黎明期/最初のヒット作『おそ松くん』/ギャグマンガ苦難の時代/『天才バカボン』の誕生/サブ・キャラクター出生のヒミツ話
第4章 愉快な仲間と「今夜も最高!」
新宿三文化の酒場/タモリ誕生/唐十郎との、真紅の時代/アカツカの「映画狂時代」/編集者は「作家」なのだ/忘れられない編集者
第5章 おんな流転記 これでいいのだ!!
恥ずかしながら、僕はマザコンなのだ/僕の初体験…のハナシなのだ/アカツカフジオ結婚す/アカツカフジオ離婚す/アカツカフジオ再婚す/花の菊千代
第6章 死んでる場合じゃないのだ!
人とつきあうには、想像力が必要なのだ/僕が人間を好きになった理由/世の中すべて、ごちゃまぜでいいのだ/僕はこうして、イジメから脱出したのだ/バカなヤツほどよくモテる/お若ぇの、お聞きなせぇ/僕は「立川不死身」になったのだ
師弟放射線対談 マンガと落語は地球も空気も汚さない
立川流家元 立川談志VS立川不死身(赤塚不二夫)
赤塚不二夫追悼として、面白いサブタイトルだったので、読んでみた。
赤塚マンガは学生時代によく読んでいた。ギャグマンガとしては、他に並ぶもののない笑えるマンガを書いていたと思う。高校卒業頃に『がきデカ』を読んで、赤塚以外に面白いマンガを書く人がやっと出て来たか、と感じたが、今でも、ギャグマンガといえば赤塚不二夫、というイメージは定着している。
そんな頭で読んだものだから、意外にも真面目で説教臭いことを書いているのに驚いた。
いまの若い連中は、自分たちだけで造語を作って、そういういい台詞を本で読んだこともないし、活字を読むこと自体が面倒なんだから。映画だって、あまり観ないし。マンガしか読んでないんだ。(対談より)
特に最近のテレビを見てると、吉本。これがはびこっちゃって、味のある台詞がまったく出てこない。(対談より)
とかね!でも、昭和11年生れだったら、当たり前なのかもしれない。なお、対談では、昔だったら常識のように身に付けていた教養がないがしろにされていることについて、こっちのほうがいい、と導こうとすることも、単なるエゴなんじゃないか、との二律背反の思いを主に談志が語っている。
あと、いろんな覚え書き。
デカパンがパンツの中からいろいろな品物を出すギャグは、マルクス兄弟からのいただき。
ハタ坊が頭に旗を立ててるのは、アメリカの短編マンガ映画の登場人物の応用。
チビ太の性格はO・ヘンリーの「赤い酋長の身代金」から影響を受けている。
トキワ荘の住人は手塚治虫のアシスタントとしてよく駆り出されたが、赤塚不二夫は売れるのが遅くて、唯一手伝いに行っていない。
石ノ森章太郎の『ジュン』は赤塚がアイディアを提供した。『ジェニーの肖像』のマンガ版を考えたが、自分では描けないけど石ノ森向きだと思って話したのだ。
「おそ松くん」は映画「1ダースなら安くなる」から発想された。
ベシは黒澤明監督の映画から連想された。
状況劇場のために赤塚不二夫が買った新しいテントでの柿落しは『蛇姫様』
「下落合焼とりムービー」のギャラは1人1万円。
赤塚不二夫がよく行っていた新宿三文化の店とは、「ジャックの豆の木」(山下洋輔などミュージシャンや第一線のテレビ、ラジオ関係者)「ひとみ寿司」(これから売り出そうとするタレントや、テレビディレクター、高平哲郎、山本晋也など)「竹馬」(編集者、いろいろな職業の人)
トキワ荘の住人に手塚治虫が言ったアドバイス「一流の音楽を聴きなさい。いい小説を読みなさい。いい映画を観なさい。いい芝居を観なさい」
「ちばてつやの性格が一番ストレートに出ているのは『のたり松太郎』かもしれない。もう少しピリッとしたらピリリとしまったマンガになるんだけど、あいつの性格がそのまんま出ている」
などなど。
赤塚不二夫は、本書で「僕は、たった6本しかヒットを出していないのだ」と書いている。この6本が何なのか特に書かれてはいないが、だいたいあれかな、というのはわかる。でも、それから洩れた作品にアナーキーで面白い作品も多々あるのに。
午後6時半からは天満天神繁昌亭で「お笑い怪談噺の夕べ〜本物のユーレイも出るよ!」
ホスピタル/笑福亭たま
腕喰い/林家染雀
猫の忠信/桂米左
中入
応挙と幽霊の花魁/旭堂南鱗
真田山慕情/笑福亭福笑
本物のユーレイも確かに出た!客にコンニャクを配ってた!
それより、一番こわかったのは、林家染雀が水疱瘡にかかり、なおりきっていないと脅かしたところ。
サブタイトルは「死んでる場合じゃないのだ」
以下目次
第1章 ギャグジェネレーションなのだ!
口上/ボクはとことん、人間が好きなのだ/人間は「笑う葦」なのだ/ワット・イズ・ギャグ?/剥いても剥いても芯までギャグ/最高のギャグを生み出した、すばらしい先輩たち
第2章 トキワ荘の”凄春”
トキワ荘前夜/石ノ森章太郎の上京/トキワ荘に集結した仲間たち/心は栄養満点、おなかはペコペコ/初めての連載/新漫画党の仲間たち/その後の寺さんのこと
第3章 マンガは時代を写す鏡なのだ
マンガ週刊誌の黎明期/最初のヒット作『おそ松くん』/ギャグマンガ苦難の時代/『天才バカボン』の誕生/サブ・キャラクター出生のヒミツ話
第4章 愉快な仲間と「今夜も最高!」
新宿三文化の酒場/タモリ誕生/唐十郎との、真紅の時代/アカツカの「映画狂時代」/編集者は「作家」なのだ/忘れられない編集者
第5章 おんな流転記 これでいいのだ!!
恥ずかしながら、僕はマザコンなのだ/僕の初体験…のハナシなのだ/アカツカフジオ結婚す/アカツカフジオ離婚す/アカツカフジオ再婚す/花の菊千代
第6章 死んでる場合じゃないのだ!
人とつきあうには、想像力が必要なのだ/僕が人間を好きになった理由/世の中すべて、ごちゃまぜでいいのだ/僕はこうして、イジメから脱出したのだ/バカなヤツほどよくモテる/お若ぇの、お聞きなせぇ/僕は「立川不死身」になったのだ
師弟放射線対談 マンガと落語は地球も空気も汚さない
立川流家元 立川談志VS立川不死身(赤塚不二夫)
赤塚不二夫追悼として、面白いサブタイトルだったので、読んでみた。
赤塚マンガは学生時代によく読んでいた。ギャグマンガとしては、他に並ぶもののない笑えるマンガを書いていたと思う。高校卒業頃に『がきデカ』を読んで、赤塚以外に面白いマンガを書く人がやっと出て来たか、と感じたが、今でも、ギャグマンガといえば赤塚不二夫、というイメージは定着している。
そんな頭で読んだものだから、意外にも真面目で説教臭いことを書いているのに驚いた。
いまの若い連中は、自分たちだけで造語を作って、そういういい台詞を本で読んだこともないし、活字を読むこと自体が面倒なんだから。映画だって、あまり観ないし。マンガしか読んでないんだ。(対談より)
特に最近のテレビを見てると、吉本。これがはびこっちゃって、味のある台詞がまったく出てこない。(対談より)
とかね!でも、昭和11年生れだったら、当たり前なのかもしれない。なお、対談では、昔だったら常識のように身に付けていた教養がないがしろにされていることについて、こっちのほうがいい、と導こうとすることも、単なるエゴなんじゃないか、との二律背反の思いを主に談志が語っている。
あと、いろんな覚え書き。
デカパンがパンツの中からいろいろな品物を出すギャグは、マルクス兄弟からのいただき。
ハタ坊が頭に旗を立ててるのは、アメリカの短編マンガ映画の登場人物の応用。
チビ太の性格はO・ヘンリーの「赤い酋長の身代金」から影響を受けている。
トキワ荘の住人は手塚治虫のアシスタントとしてよく駆り出されたが、赤塚不二夫は売れるのが遅くて、唯一手伝いに行っていない。
石ノ森章太郎の『ジュン』は赤塚がアイディアを提供した。『ジェニーの肖像』のマンガ版を考えたが、自分では描けないけど石ノ森向きだと思って話したのだ。
「おそ松くん」は映画「1ダースなら安くなる」から発想された。
ベシは黒澤明監督の映画から連想された。
状況劇場のために赤塚不二夫が買った新しいテントでの柿落しは『蛇姫様』
「下落合焼とりムービー」のギャラは1人1万円。
赤塚不二夫がよく行っていた新宿三文化の店とは、「ジャックの豆の木」(山下洋輔などミュージシャンや第一線のテレビ、ラジオ関係者)「ひとみ寿司」(これから売り出そうとするタレントや、テレビディレクター、高平哲郎、山本晋也など)「竹馬」(編集者、いろいろな職業の人)
トキワ荘の住人に手塚治虫が言ったアドバイス「一流の音楽を聴きなさい。いい小説を読みなさい。いい映画を観なさい。いい芝居を観なさい」
「ちばてつやの性格が一番ストレートに出ているのは『のたり松太郎』かもしれない。もう少しピリッとしたらピリリとしまったマンガになるんだけど、あいつの性格がそのまんま出ている」
などなど。
赤塚不二夫は、本書で「僕は、たった6本しかヒットを出していないのだ」と書いている。この6本が何なのか特に書かれてはいないが、だいたいあれかな、というのはわかる。でも、それから洩れた作品にアナーキーで面白い作品も多々あるのに。
午後6時半からは天満天神繁昌亭で「お笑い怪談噺の夕べ〜本物のユーレイも出るよ!」
ホスピタル/笑福亭たま
腕喰い/林家染雀
猫の忠信/桂米左
中入
応挙と幽霊の花魁/旭堂南鱗
真田山慕情/笑福亭福笑
本物のユーレイも確かに出た!客にコンニャクを配ってた!
それより、一番こわかったのは、林家染雀が水疱瘡にかかり、なおりきっていないと脅かしたところ。
北堀江のオソブランコで「一筆箋展」
いぬんこ、奥田扇久、ゴンザレス三上、現代美術二等兵、佳矢乃、渡部麻由美など大勢の人によるデザインの一筆箋が展示販売されている。
いろんなアプローチがあるものだな、と思った。
実際に手紙を出すことを考えて、余白の取り方が大きくてアイディアのあるもの、とか、絵柄の好みで、いぬんこの一筆箋を購入した。
このオソブランコと、fooとカナリヤ3店で雑貨屋スタンプラリーを開催していて、また近くに寄ったら、コンプリートしてグッズをゲットしたい。
http://www.osoblanco.jp/
オーサカキンギョ西の丸ステージで竹仲絵里、ハレルヤシスターズ、JK21のライブを見る。
到着したところ、リハーサルがはじまったので、2回分見たような気分になった。
歌をしっかり聞かせた竹仲絵里、客をノリノリにしたハレルヤシスターズ。
JK21は今回が本格的なデビューになる、関西発の女子中高生によるアイドルユニット。現在13人。3曲披露した。
桜mint’s(ももミンツ)のカバーをしている。
1.花吹雪ハニー・チップス
2.もっともっと
3.乙女心LOVE HAPPYなんたらかんたら(この曲名が長くて覚え切れなかった)
9月10日にデビューシングル「花吹雪ハニー・チップス」が発売、9月13日に日本橋でCD発売イベントがあるそうな。
帰りに、駅でJK21のメンバーたちと帰りが一緒になった。こういう偶然は今まで多々ある。私服で素の彼女たちだったが、オーラを感じた。AKB48を意識したかのようなネーミングのセンスはどうかと思うが、それを逆手にとるような戦略が巡らされていると期待する。
http://jk21.jp/
大阪市中央公会堂小集会室で三遊亭白鳥と桂文華のふたり会「水かき、ついてる?」
照明が暗く、高座が不安定で、声がガランとした建物内で響く、というような悪条件ではあったが、落語はもともと辻で行っていたんだから、場所を選んでいては落語じゃない。むしろ、「こんな場所で落語した」というのがマクラの定番になっているのだから、真の意味での悪条件なんてものは実在しないのだ。
八五郎坊主/桂文華
ハイパー初天神/三遊亭白鳥
中入り
近日息子/桂文華
ある愛の詩/三遊亭白鳥
ふだんは古典落語を選んで見に行ったりしているのだが、今まで爆笑した頻度でいうと、新作のほうが多いような気がする。これはどうしたわけだ。今回の白鳥の新作落語にも爆笑させてもらった。時おり、時事ネタが空振りするが、時事ネタをふんだんに盛り込むのが東京の落語っぽくて興味深かった。
いぬんこ、奥田扇久、ゴンザレス三上、現代美術二等兵、佳矢乃、渡部麻由美など大勢の人によるデザインの一筆箋が展示販売されている。
いろんなアプローチがあるものだな、と思った。
実際に手紙を出すことを考えて、余白の取り方が大きくてアイディアのあるもの、とか、絵柄の好みで、いぬんこの一筆箋を購入した。
このオソブランコと、fooとカナリヤ3店で雑貨屋スタンプラリーを開催していて、また近くに寄ったら、コンプリートしてグッズをゲットしたい。
http://www.osoblanco.jp/
オーサカキンギョ西の丸ステージで竹仲絵里、ハレルヤシスターズ、JK21のライブを見る。
到着したところ、リハーサルがはじまったので、2回分見たような気分になった。
歌をしっかり聞かせた竹仲絵里、客をノリノリにしたハレルヤシスターズ。
JK21は今回が本格的なデビューになる、関西発の女子中高生によるアイドルユニット。現在13人。3曲披露した。
桜mint’s(ももミンツ)のカバーをしている。
1.花吹雪ハニー・チップス
2.もっともっと
3.乙女心LOVE HAPPYなんたらかんたら(この曲名が長くて覚え切れなかった)
9月10日にデビューシングル「花吹雪ハニー・チップス」が発売、9月13日に日本橋でCD発売イベントがあるそうな。
帰りに、駅でJK21のメンバーたちと帰りが一緒になった。こういう偶然は今まで多々ある。私服で素の彼女たちだったが、オーラを感じた。AKB48を意識したかのようなネーミングのセンスはどうかと思うが、それを逆手にとるような戦略が巡らされていると期待する。
http://jk21.jp/
大阪市中央公会堂小集会室で三遊亭白鳥と桂文華のふたり会「水かき、ついてる?」
照明が暗く、高座が不安定で、声がガランとした建物内で響く、というような悪条件ではあったが、落語はもともと辻で行っていたんだから、場所を選んでいては落語じゃない。むしろ、「こんな場所で落語した」というのがマクラの定番になっているのだから、真の意味での悪条件なんてものは実在しないのだ。
八五郎坊主/桂文華
ハイパー初天神/三遊亭白鳥
中入り
近日息子/桂文華
ある愛の詩/三遊亭白鳥
ふだんは古典落語を選んで見に行ったりしているのだが、今まで爆笑した頻度でいうと、新作のほうが多いような気がする。これはどうしたわけだ。今回の白鳥の新作落語にも爆笑させてもらった。時おり、時事ネタが空振りするが、時事ネタをふんだんに盛り込むのが東京の落語っぽくて興味深かった。
上方亭ライブ〜歌之助独演会
2008年8月2日 落語まんだらけで「まんが祭り」
前回とあまりラインナップが変わっていないような気がした。
それでも数冊買う。
ワッハ上方で上方亭ライブ。
癪の合薬/林家染弥
マジックで瀧川一紀。
天満天神繁昌亭で桂歌之助独演会
ある事情で無駄足を踏み、開口一番の桂吉の丞には間に合わず。
看板の一/桂歌之助
曲芸/豊来家一輝
七度狐/桂歌之助
日本舞踊「紀伊の国」/桂歌之助
中入
次の御用日/桂歌之助
前回とあまりラインナップが変わっていないような気がした。
それでも数冊買う。
ワッハ上方で上方亭ライブ。
癪の合薬/林家染弥
マジックで瀧川一紀。
天満天神繁昌亭で桂歌之助独演会
ある事情で無駄足を踏み、開口一番の桂吉の丞には間に合わず。
看板の一/桂歌之助
曲芸/豊来家一輝
七度狐/桂歌之助
日本舞踊「紀伊の国」/桂歌之助
中入
次の御用日/桂歌之助
ONLY染二「らくだ」
2008年8月1日 落語千林商店街に行くと、商店街のテーマソングや「キャンディマシーンに乗って」が流れていた。
天満天神繁昌亭のレイトショーで、「ONLY染二」
らくだ/林家染二
1時間弱の落語で、最初はちょっと走ったか、と思われる。
最初のほうに出てくる「どぶさる」「ごねる」なんていう言葉もさらっと使っていたように思えた。
いや、しかし、日本酒が飲みたくて飲みたくてしかたなくなった。
天満天神繁昌亭のレイトショーで、「ONLY染二」
らくだ/林家染二
1時間弱の落語で、最初はちょっと走ったか、と思われる。
最初のほうに出てくる「どぶさる」「ごねる」なんていう言葉もさらっと使っていたように思えた。
いや、しかし、日本酒が飲みたくて飲みたくてしかたなくなった。
まぼろし城(完全版)
2008年7月31日 アニメ・マンガ桑田次郎の『まぼろし城』完全版上中下を読んだ。
隠密、木暮月之介の活躍を描く。
上巻は、どくろ仮面のまぼろし武士たちとまぼろし城主が敵。
将軍に献上する名馬を盗んで、その身代金をせしめようとする陰謀。
隠密の木暮月之介は、白天狗の変装をして、まぼろし武士に立ち向かう。
白天狗の着想は、まんま月光仮面で、高垣眸の原作にはない設定だ。(と、思う。『少年倶楽部』昭和11年の連載分では、こういう設定はなかった。長編バージョンは未読で不明。ただ、これも高垣の漫画用原作としてのアイディアだったかもしれず、さだかでない)
中巻は、KKKを思わせるトンガリ頭巾の一つ目鮫のひとつめ党が敵。
まぼろし城の秘宝のありかを記したあぶりだしの絵図面をめぐる争奪戦。
ここでは白天狗は登場しない。
中巻後半からは、幽霊船の物語。御用船の金銀を奪う海賊。
死んだはずのまぼろし城主があらわれる。
高垣原作の『荒海の虹』のストーリーも組み合わせながら、月之介の忍術とまぼろし城主の幻術一騎討ち。
下巻は、脱獄したまぼろし城主(クーター・バランと名乗った!)が悪の般若党を乗っ取って党首におさまり、月之介に報復を企てる。
最後は再び、クーター・バランと月之介の一騎討ち。ネーミングのセンスは桑田次郎丸出しなんだけどなあ。
隠密、木暮月之介の活躍を描く。
上巻は、どくろ仮面のまぼろし武士たちとまぼろし城主が敵。
将軍に献上する名馬を盗んで、その身代金をせしめようとする陰謀。
隠密の木暮月之介は、白天狗の変装をして、まぼろし武士に立ち向かう。
白天狗の着想は、まんま月光仮面で、高垣眸の原作にはない設定だ。(と、思う。『少年倶楽部』昭和11年の連載分では、こういう設定はなかった。長編バージョンは未読で不明。ただ、これも高垣の漫画用原作としてのアイディアだったかもしれず、さだかでない)
中巻は、KKKを思わせるトンガリ頭巾の一つ目鮫のひとつめ党が敵。
まぼろし城の秘宝のありかを記したあぶりだしの絵図面をめぐる争奪戦。
ここでは白天狗は登場しない。
中巻後半からは、幽霊船の物語。御用船の金銀を奪う海賊。
死んだはずのまぼろし城主があらわれる。
高垣原作の『荒海の虹』のストーリーも組み合わせながら、月之介の忍術とまぼろし城主の幻術一騎討ち。
下巻は、脱獄したまぼろし城主(クーター・バランと名乗った!)が悪の般若党を乗っ取って党首におさまり、月之介に報復を企てる。
最後は再び、クーター・バランと月之介の一騎討ち。ネーミングのセンスは桑田次郎丸出しなんだけどなあ。
グミチョコレートパイン(パイン編)
2008年7月30日 読書大槻ケンヂの『グミ・チョコレート・パイン(パイン編)』を読んだ。
半分は自伝の要素があった作品だが、この3冊めでは、著者の目は主人公の中にはなく、主人公以外の登場人物に宿って、なんとか彼を導こうとあの手この手を使う。
それで、なんだか説教くさくなってしまったり、「老い」すら感じさせてしまう。ああ、最初の2冊とこの1冊のあいだには、長い年月が横たわっていて、著者はすっかり大人になってしまったんだね、という感じだ。
しかし、女はセックスに邁進し、男はオナニーに没頭する、という構図はここで明らかになる。
自分のティーン時代をふりかえってみても、日々は性的なこととはほとんど無縁に過ぎていったように思う。この3部作を読んでみると、登場人物たちが色情狂にみえて、とても違和感があるのだが、現代の少年たちにとっては、セックス的なものが中心に世界が動いているのだろうか。たとえば、モテるとかモテないとか、ヤレるとかヤレないとか、そんなことは二の次、三の次だったが、現代では違うのかもしれない。きっと、僕が現代に青春時代をやりなおすとすれば、きっと発狂してしまうにちがいない。
半分は自伝の要素があった作品だが、この3冊めでは、著者の目は主人公の中にはなく、主人公以外の登場人物に宿って、なんとか彼を導こうとあの手この手を使う。
それで、なんだか説教くさくなってしまったり、「老い」すら感じさせてしまう。ああ、最初の2冊とこの1冊のあいだには、長い年月が横たわっていて、著者はすっかり大人になってしまったんだね、という感じだ。
しかし、女はセックスに邁進し、男はオナニーに没頭する、という構図はここで明らかになる。
自分のティーン時代をふりかえってみても、日々は性的なこととはほとんど無縁に過ぎていったように思う。この3部作を読んでみると、登場人物たちが色情狂にみえて、とても違和感があるのだが、現代の少年たちにとっては、セックス的なものが中心に世界が動いているのだろうか。たとえば、モテるとかモテないとか、ヤレるとかヤレないとか、そんなことは二の次、三の次だったが、現代では違うのかもしれない。きっと、僕が現代に青春時代をやりなおすとすれば、きっと発狂してしまうにちがいない。
棋を楽しみて老いるを知らず
2008年7月29日 読書二上達也九段の『棋を楽しみて老いるを知らず』を読んだ。
手短に。
プロローグ−弟子入り
第1章 函館時代
第2章 棋界デビューのころ
第3章 A級戦・対「大山名人」戦
第4章 浮き沈み
第5章 師匠として、連盟会長として
まえがきで「当たりさわりない表現を乗り越え、少々辛口にまとめるつもりがあった」とある。
花村元司の「下級者黙れ」のエピソードとか、陣屋事件のこと、盤外戦術のことなど。
ここでも大山康晴のものすごさが再三にわたって書かれている。
大山と升田の確執も、二上九段ならではの捉え方だろう。
手短に。
プロローグ−弟子入り
第1章 函館時代
第2章 棋界デビューのころ
第3章 A級戦・対「大山名人」戦
第4章 浮き沈み
第5章 師匠として、連盟会長として
まえがきで「当たりさわりない表現を乗り越え、少々辛口にまとめるつもりがあった」とある。
花村元司の「下級者黙れ」のエピソードとか、陣屋事件のこと、盤外戦術のことなど。
ここでも大山康晴のものすごさが再三にわたって書かれている。
大山と升田の確執も、二上九段ならではの捉え方だろう。
Berryz工房@オーサカキンギョ〜桂春菜・月亭八光ふたり会@天満天神繁昌亭
2008年7月28日 アイドル12時30分からオーサカキンギョ西の丸ステージでBerryz工房のライブとラジオ公開録音。その前に出たとおぼしきSI☆NAはまたもや見逃した。
到着したとき、ちょうどジンギスカンがはじまったところ。
1.ジンギスカン
2.マジグッドチャンスサマー
3.行け行けモンキーダンス
OKステーションに場所を移して、MBSサウンドキングダムDEEPの公開録音。
ステージでも司会をつとめた松本美香さんと、松本麻衣子アナ、そして青空の岡ちゃんによる2回分。
松本美香さんの楽しそうな仕事ぶりがうらやましい!
公開録音の頃から大阪城あたりは暗雲がたちこめてきており、突風が襲ったりした。
このオーサカキンギョ内でだけ通用するコインを10枚千円で購入し、焼そばとかスイーツなどを食べる。
あまり長居しているとひと雨来そうだったので、地下鉄で家路に。
すべりこみセーフ、という感じ。
大阪はこの時期にしては異常な涼しさで、大雨と雷はいつ果てるともしらず襲い続けた。
帰宅後は録画しておいたコードギアスとか笑点(コラアゲンはいごうまん)、NHKの将棋(木村八段受け損なう!)など見る。
夕方になって、小雨にかわり、天満天神繁昌亭に行く。
「桂春菜・月亭八光ふたり会」
なんと、大雨のせいで、八光が開口一番のときにも到着していない、という状況。この状況を利用したのか、桂ちょうばの開口一番は、3つの噺をしていたが、その一つ一つのサゲのあと、八光がまだ到着していないので、続きをやる、という形をとっていた。
明石飛脚〜雪隠飛脚〜うわばみ飛脚/桂ちょうば
ちりとてちん/月亭八光
持参金/桂春菜
中入
住吉駕籠/月亭八光
たちぎれ/桂春菜
八光は、まくらの部分のフリートークで本領を発揮していた。
桂春菜は抑えの効いた落語。
今朝も録画しておいた桂小米朝の「どうらんの幸助」見て、米朝と同じ表情の作り方をしているのに感心していたのだが、春菜の表情も、春朝にそっくりだった。これはテレビで見ていたときには全く気がつかなかった。
帰宅後、名作探偵「ロリータ」見たり、借りて来た米朝落語全集見たり。
「ハロプロやねん」は桃子がいつものように独走状態。
到着したとき、ちょうどジンギスカンがはじまったところ。
1.ジンギスカン
2.マジグッドチャンスサマー
3.行け行けモンキーダンス
OKステーションに場所を移して、MBSサウンドキングダムDEEPの公開録音。
ステージでも司会をつとめた松本美香さんと、松本麻衣子アナ、そして青空の岡ちゃんによる2回分。
松本美香さんの楽しそうな仕事ぶりがうらやましい!
公開録音の頃から大阪城あたりは暗雲がたちこめてきており、突風が襲ったりした。
このオーサカキンギョ内でだけ通用するコインを10枚千円で購入し、焼そばとかスイーツなどを食べる。
あまり長居しているとひと雨来そうだったので、地下鉄で家路に。
すべりこみセーフ、という感じ。
大阪はこの時期にしては異常な涼しさで、大雨と雷はいつ果てるともしらず襲い続けた。
帰宅後は録画しておいたコードギアスとか笑点(コラアゲンはいごうまん)、NHKの将棋(木村八段受け損なう!)など見る。
夕方になって、小雨にかわり、天満天神繁昌亭に行く。
「桂春菜・月亭八光ふたり会」
なんと、大雨のせいで、八光が開口一番のときにも到着していない、という状況。この状況を利用したのか、桂ちょうばの開口一番は、3つの噺をしていたが、その一つ一つのサゲのあと、八光がまだ到着していないので、続きをやる、という形をとっていた。
明石飛脚〜雪隠飛脚〜うわばみ飛脚/桂ちょうば
ちりとてちん/月亭八光
持参金/桂春菜
中入
住吉駕籠/月亭八光
たちぎれ/桂春菜
八光は、まくらの部分のフリートークで本領を発揮していた。
桂春菜は抑えの効いた落語。
今朝も録画しておいた桂小米朝の「どうらんの幸助」見て、米朝と同じ表情の作り方をしているのに感心していたのだが、春菜の表情も、春朝にそっくりだった。これはテレビで見ていたときには全く気がつかなかった。
帰宅後、名作探偵「ロリータ」見たり、借りて来た米朝落語全集見たり。
「ハロプロやねん」は桃子がいつものように独走状態。
Chupiライブ〜LPSA将棋ツアー〜桂梅団治のこれ独演会?
2008年7月27日 落語この日記もまたくわしくは後日。
朝8時半からはラジオで落語〜米朝よもやま話。
高校野球放送で、とうぶんは夏休みのようだ。
永和信用金庫前で、Chupi(りさちゃんとリンダ)のライブ。
1日に3回あったようだが、1回目の午後1時半の分だけ見た。
4曲。
3回とも見たかった。
バルーンの犬をりさちゃんにもらい、それを次の移動場所までずっと連れ歩く。
7月28日(なにわの日)のタオルもいただく。
神戸市産業振興センターで日本女子プロ将棋協会主催のLPSA TOUR 2008 in KOBE
到着したときは、藤森奈津子女流三段と松尾香織女流初段の「次の一手名人戦」の対局中。
椅子に坐ってすぐに「さあ、次の一手はなんですか」とマイクを向けられたが、盤面もろくによく見ていなかったので、パスさせてもらった。
それでも、何回かあった「次の一手」の問題を当てることができて、記念品をもらった。
懸賞詰め将棋の答えあわせのあと、お好み対局、山崎隆之七段VS中井広恵女流六段の対局途中で、泣く泣く会場をあとにする。
次のイベントがあったのだ。
このイベントには、小学生の天才棋士、中七海ちゃんも来ていた。対局しているところを見たかった!
この七海ちゃんは兵庫県の小学生だが、関西を代表する棋士である。今後も将棋を続けていってほしい。
午後5時半から天満天神繁昌亭で「桂梅団治のこれ独演会?」
餅屋問答/桂梅団治
悋気の独楽/立川生志
鬼の面/桂梅団治
中入
お玉牛/桂梅団治
井戸の茶碗/立川生志
朝8時半からはラジオで落語〜米朝よもやま話。
高校野球放送で、とうぶんは夏休みのようだ。
永和信用金庫前で、Chupi(りさちゃんとリンダ)のライブ。
1日に3回あったようだが、1回目の午後1時半の分だけ見た。
4曲。
3回とも見たかった。
バルーンの犬をりさちゃんにもらい、それを次の移動場所までずっと連れ歩く。
7月28日(なにわの日)のタオルもいただく。
神戸市産業振興センターで日本女子プロ将棋協会主催のLPSA TOUR 2008 in KOBE
到着したときは、藤森奈津子女流三段と松尾香織女流初段の「次の一手名人戦」の対局中。
椅子に坐ってすぐに「さあ、次の一手はなんですか」とマイクを向けられたが、盤面もろくによく見ていなかったので、パスさせてもらった。
それでも、何回かあった「次の一手」の問題を当てることができて、記念品をもらった。
懸賞詰め将棋の答えあわせのあと、お好み対局、山崎隆之七段VS中井広恵女流六段の対局途中で、泣く泣く会場をあとにする。
次のイベントがあったのだ。
このイベントには、小学生の天才棋士、中七海ちゃんも来ていた。対局しているところを見たかった!
この七海ちゃんは兵庫県の小学生だが、関西を代表する棋士である。今後も将棋を続けていってほしい。
午後5時半から天満天神繁昌亭で「桂梅団治のこれ独演会?」
餅屋問答/桂梅団治
悋気の独楽/立川生志
鬼の面/桂梅団治
中入
お玉牛/桂梅団治
井戸の茶碗/立川生志
上方亭ライブ@ワッハ上方〜歌姫スペシャルライブ@ORC200
2008年7月26日 アイドル昨日のライブで、所持金をはたいてしまい、すっからかんだ。
次の給料日までどうやって暮らしていけばいいのかわからない。
行きたいライブなどいくつかあったが、節約モードで。
この日記もあとで書き足します。
こんなときの定番はワッハ上方の上方亭ライブ。
行ってみたら、「らくご紙芝居とこども寄席」をやっていた。観覧には往復ハガキで申し込みが必要かと思ってたけど、そういうわけでもなく、見ることができた。
こんなことならもっと早く来るべきだった。
入ったときには紙芝居は終わっており、落語だけを見ることができた。
動物園/林家染太
で、2時半からは上方亭ライブ。
子ほめ/桂吉の丞
いらち俥/桂わかば
終演後、ライブラリーで米朝噺「暑中見舞いの巻」を見る。
落語は手紙無筆/松鶴
曾我迺家五郎のアイディアたっぷりの暑中見舞いの数々を米朝が解説。
午後4時からはORC200で歌姫スペシャルライブ。
D.I.peace
遠藤早希
吉井香奈恵
三木杏里
城戸楓花
M&M(宮崎真穂&山口美優)
渡辺安那
田頭沙希
D.I.peace
笑劇武芸団
Pastel
キタオユカ
田中裕美
久保茜
佐藤愛
黒田沙耶華
吉富静香
mai
aYa
増井万帆
Baby Black
終了は9時過ぎ。
5時間にわたるストリートライブだった。
ヴォーカルクイーンコンテストでオリジナル曲を歌ったメンバーによるオムニバスCDアルバムをじゃんけん大会で勝ち取る。
次の給料日までどうやって暮らしていけばいいのかわからない。
行きたいライブなどいくつかあったが、節約モードで。
この日記もあとで書き足します。
こんなときの定番はワッハ上方の上方亭ライブ。
行ってみたら、「らくご紙芝居とこども寄席」をやっていた。観覧には往復ハガキで申し込みが必要かと思ってたけど、そういうわけでもなく、見ることができた。
こんなことならもっと早く来るべきだった。
入ったときには紙芝居は終わっており、落語だけを見ることができた。
動物園/林家染太
で、2時半からは上方亭ライブ。
子ほめ/桂吉の丞
いらち俥/桂わかば
終演後、ライブラリーで米朝噺「暑中見舞いの巻」を見る。
落語は手紙無筆/松鶴
曾我迺家五郎のアイディアたっぷりの暑中見舞いの数々を米朝が解説。
午後4時からはORC200で歌姫スペシャルライブ。
D.I.peace
遠藤早希
吉井香奈恵
三木杏里
城戸楓花
M&M(宮崎真穂&山口美優)
渡辺安那
田頭沙希
D.I.peace
笑劇武芸団
Pastel
キタオユカ
田中裕美
久保茜
佐藤愛
黒田沙耶華
吉富静香
mai
aYa
増井万帆
Baby Black
終了は9時過ぎ。
5時間にわたるストリートライブだった。
ヴォーカルクイーンコンテストでオリジナル曲を歌ったメンバーによるオムニバスCDアルバムをじゃんけん大会で勝ち取る。
和朗亭(捨丸追悼)〜港近隣寄席〜フニャーマーケット
2008年7月25日 ライブこの日の日記も後で加筆します。
ワッハ上方のライブラリーで和朗亭の捨丸追悼番組を見る。2代目の捨丸がすごく面白かった。
港近隣センターで港近隣寄席。
向こうづけ/桂三都
くっしゃみ講釈/桂佐ん吉
なんばBEARSで「フニャーマーケット」
13組の出演。
金輪斎ちやじと三才山トンネル
館林見晴ソロ
ALCO DEATH
空門
村橋茎
学園催
昆虫皇子
amU
(物販コーナー)
丼野M美
野中ひゆ
No.305
めばちっ娘クラブ
邪王院弘
うむ。捨てるところのない、すばらしいメンツ。
おおむね客席で堪能させてもらった。
売るために持っていったゲームのカセットもCD-ROMも完売!
次回は9月29日(月)BEARSで「来日中止」ライブ
ワッハ上方のライブラリーで和朗亭の捨丸追悼番組を見る。2代目の捨丸がすごく面白かった。
港近隣センターで港近隣寄席。
向こうづけ/桂三都
くっしゃみ講釈/桂佐ん吉
なんばBEARSで「フニャーマーケット」
13組の出演。
金輪斎ちやじと三才山トンネル
館林見晴ソロ
ALCO DEATH
空門
村橋茎
学園催
昆虫皇子
amU
(物販コーナー)
丼野M美
野中ひゆ
No.305
めばちっ娘クラブ
邪王院弘
うむ。捨てるところのない、すばらしいメンツ。
おおむね客席で堪能させてもらった。
売るために持っていったゲームのカセットもCD-ROMも完売!
次回は9月29日(月)BEARSで「来日中止」ライブ
高木晶子の『想い出大事箱』を読んだ。
くわしくはまた。
高木晶子は高木彬光の娘。あんまり父親にはいい思い出がなかったようだが、高木家の惨劇と題するほどではなかったようだ。
くわしくはまた。
高木晶子は高木彬光の娘。あんまり父親にはいい思い出がなかったようだが、高木家の惨劇と題するほどではなかったようだ。
ジュンク堂大阪本店でアントニオ・ネグリとマイケル・ハート著『ディオニュソスの労働〜国家形態批判』出版記念トークセッション「労働の拒否と生きた労働〜資本の支配を生き抜くために〜」が開かれた。
翻訳者のうちから酒井隆史(社会思想史)と崎山政毅(ラテンアメリカ研究)の2人がパネラーとなってトークを行った。
トークセッションの広告には、こんなふうに書いてある。
「ネオリベラリズムに抗する主体としてのマルチチュードの可能性はどこから発するのか。アウトノミアの思想家、アントニオ・ネグリの思考の源泉から『帝国』『マルチチュード』の意味をあらためて問い直す」
さあ、困った。
この『ディオニュソスの労働』は『帝国』『マルチチュード』に先立つ本である。
『ディオニュソスの労働』の構成を第1章「批判としてのコミュニズム」の「道程−経路」から抜粋してみると、
本書の第1部の第2章(ケインズと国家の資本主義的理論)および第3章(憲法における労働)は、1960年代にアントニオ・ネグリによって書かれた。ネグリは、著名な資本主義的な経済学や法理論の理論家たちの読解をとおして、近代的な国家−形態の主たる諸要素と、そのうえに国家がそびえたつ資本と労働の弁証法的な関係性を規定しようとする。
第2部の諸章は、1970年代にアントニオ・ネグリによって書かれたものである。そこで彼は、とくに公的支出という立論構制に関わる正当性と蓄積を担う国家のメカニズムという視点から、近代国家の危機の本質に接近している。これらの論文は、さまざまなマルクス主義者やコミュニストにおける国家解釈と、国家に対する実践的批判を提出する社会運動に焦点を当てている。
第3部は、過去3年間にわたって二人の著者によって協働的に書かれた。これら最後の諸章はそれらが描く道筋総体によって本書に概観を与えるという作業に当てられる。その内容は、第一にポストモダンな資本主義国家を規定する論理と構造について詳述し、第二にこの新たな領野に立ち現れる国家の枠組の外部における社会的表現を担う潜勢力のオルタナティヴな諸形態について分析を加える、という二つの作業から成り立っている。
よし、これで本書の見取り図は入手できた。ところが、あいにくとまだ読了できていなくて、それどころか、なんだかよくわからなくなってきて、一から読み直しだ、と思っていた矢先のトークセッションだった。ちなみに、僕は第1部途中で迷宮に入り、すっとばして第3部から読んだりしていた。
さて、トークセッション。
酒井氏は「序」から「本書の狙いは悦びの実践の提起にある」という一文をひき、崎山氏は、本書のわかりにくさは、結論が書かれていないところにある、と説明する(本書のあとがきでも崎山氏は同様のことを書かれている)。配られたコピーで山崎カヲルの書評を読むと、「これは議論に向かって開かれた本なのだ」としめくくってある。
つまり、これは自分の日常や労働にひきつけて読むべき本なのだ、ということだった。トークはざっくりとしたものだったが、細かいことに囚われて滞留していた読みの詰まりが取れたような気がした。停滞しているのが馬鹿らしくなってきた、というか。とは言え、読み終わるのはまだまだ先のことになりそうだ。
読書中より、このトークセッションの方が面白い、と思えてしまうあたりに、僕の読解力の限界があるようにも感じた。
と、言うわけで、今日読んだのは上村一夫の『一葉裏日誌』
一葉裏日誌
「たけくらべの頃」
「花ごもりの頃」
「にごりえの頃」
うたまる
帯の男(全6話)
最近、日本の文化に興味が湧いている。
それは、パトレイバー見て急に再燃した落語のマイブームがもとになっているんだろうけど、こういう「和」への傾倒はひょっとしてナショナリズムなんじゃないか、と思う節もあって、注意しておかねばならない。オリンピックが近づいていることともあいまって、まんまとマスコミの術中にはまっているのかもしれないからだ。あと、マルチニーク島在住の孫(小6)が夏休みを利用して日本に帰ってきていることも関係しているのかもしれない。フランス語をしゃべる孫は伝統的な日本文化からポケモン、ガンダムまで、日本を味わいつくしてやろう、と毎日飛び歩いているのである。
この『一葉裏日誌』では、置屋、おはぐろ溝、鉄道馬車、白熱ガス灯、絵師、間男結び、手鎖り結び、竹人形、稲穂のかんざし、顔師、荒縄結び、といった日本的なものがふんだんに出てくる。
どの話もよく出来たミステリになっていて、そっちの興味からも、たいへん面白い1冊だった。
翻訳者のうちから酒井隆史(社会思想史)と崎山政毅(ラテンアメリカ研究)の2人がパネラーとなってトークを行った。
トークセッションの広告には、こんなふうに書いてある。
「ネオリベラリズムに抗する主体としてのマルチチュードの可能性はどこから発するのか。アウトノミアの思想家、アントニオ・ネグリの思考の源泉から『帝国』『マルチチュード』の意味をあらためて問い直す」
さあ、困った。
この『ディオニュソスの労働』は『帝国』『マルチチュード』に先立つ本である。
『ディオニュソスの労働』の構成を第1章「批判としてのコミュニズム」の「道程−経路」から抜粋してみると、
本書の第1部の第2章(ケインズと国家の資本主義的理論)および第3章(憲法における労働)は、1960年代にアントニオ・ネグリによって書かれた。ネグリは、著名な資本主義的な経済学や法理論の理論家たちの読解をとおして、近代的な国家−形態の主たる諸要素と、そのうえに国家がそびえたつ資本と労働の弁証法的な関係性を規定しようとする。
第2部の諸章は、1970年代にアントニオ・ネグリによって書かれたものである。そこで彼は、とくに公的支出という立論構制に関わる正当性と蓄積を担う国家のメカニズムという視点から、近代国家の危機の本質に接近している。これらの論文は、さまざまなマルクス主義者やコミュニストにおける国家解釈と、国家に対する実践的批判を提出する社会運動に焦点を当てている。
第3部は、過去3年間にわたって二人の著者によって協働的に書かれた。これら最後の諸章はそれらが描く道筋総体によって本書に概観を与えるという作業に当てられる。その内容は、第一にポストモダンな資本主義国家を規定する論理と構造について詳述し、第二にこの新たな領野に立ち現れる国家の枠組の外部における社会的表現を担う潜勢力のオルタナティヴな諸形態について分析を加える、という二つの作業から成り立っている。
よし、これで本書の見取り図は入手できた。ところが、あいにくとまだ読了できていなくて、それどころか、なんだかよくわからなくなってきて、一から読み直しだ、と思っていた矢先のトークセッションだった。ちなみに、僕は第1部途中で迷宮に入り、すっとばして第3部から読んだりしていた。
さて、トークセッション。
酒井氏は「序」から「本書の狙いは悦びの実践の提起にある」という一文をひき、崎山氏は、本書のわかりにくさは、結論が書かれていないところにある、と説明する(本書のあとがきでも崎山氏は同様のことを書かれている)。配られたコピーで山崎カヲルの書評を読むと、「これは議論に向かって開かれた本なのだ」としめくくってある。
つまり、これは自分の日常や労働にひきつけて読むべき本なのだ、ということだった。トークはざっくりとしたものだったが、細かいことに囚われて滞留していた読みの詰まりが取れたような気がした。停滞しているのが馬鹿らしくなってきた、というか。とは言え、読み終わるのはまだまだ先のことになりそうだ。
読書中より、このトークセッションの方が面白い、と思えてしまうあたりに、僕の読解力の限界があるようにも感じた。
と、言うわけで、今日読んだのは上村一夫の『一葉裏日誌』
一葉裏日誌
「たけくらべの頃」
「花ごもりの頃」
「にごりえの頃」
うたまる
帯の男(全6話)
最近、日本の文化に興味が湧いている。
それは、パトレイバー見て急に再燃した落語のマイブームがもとになっているんだろうけど、こういう「和」への傾倒はひょっとしてナショナリズムなんじゃないか、と思う節もあって、注意しておかねばならない。オリンピックが近づいていることともあいまって、まんまとマスコミの術中にはまっているのかもしれないからだ。あと、マルチニーク島在住の孫(小6)が夏休みを利用して日本に帰ってきていることも関係しているのかもしれない。フランス語をしゃべる孫は伝統的な日本文化からポケモン、ガンダムまで、日本を味わいつくしてやろう、と毎日飛び歩いているのである。
この『一葉裏日誌』では、置屋、おはぐろ溝、鉄道馬車、白熱ガス灯、絵師、間男結び、手鎖り結び、竹人形、稲穂のかんざし、顔師、荒縄結び、といった日本的なものがふんだんに出てくる。
どの話もよく出来たミステリになっていて、そっちの興味からも、たいへん面白い1冊だった。
トレント乗り出す(ネタバレ)
2008年7月22日 読書
E.C.ベントリーの『トレント乗り出す』を読んだ。
1914年〜1938年の短編を集めたもの。
トレント最後の事件は本格推理に「恋愛」と「探偵の失敗」を導入した、一種のパロディというか、アンチ本格だったが、現代ではそれも本格の一種として含まれるようになった。
この短編集でも、事件を解決しても犯人を逃したりする話が多いが、現代では当たり前か。探偵が犯人を殺したり、見殺しにするようなのは黄金期にも書かれているし。(クリスティとかカーとか)
黄金の十二に選ばれた『ほんもののタバード』も味わいがあるが、冤罪の復讐をはかる『名のある篤志家』とか、セイヤーズがアンソロジーに選んだ『ありふれたヘアピン』など、今回初訳の作品が、物語としてすごく面白かった。
以下、作品ごとの覚え書き。
『ほんもののタバード』
タバードは、古い紋章院長官の官服。
処分したい盗品を富裕な外国人をだまして売り付ける。
本物の陣羽織というタイトルで翻訳されていた作品。
『絶妙のショット』
雷かと思いきや、ゴルフクラブに爆弾
『りこうな鸚鵡』
リップクリームにアルカロイド。
一時的にぼんやりさせて、女の魅力を封じる。
『消えた弁護士』
日焼けと整形とカツラと眉毛カットですっかり別人の顔になってから、もとの自分に変装して目撃されておく。変装をとくと、いきなり他人になりすませる。
はげカツラの上にふさふさのカツラかぶって、実はハゲだと錯覚させる。
『逆らえなかった大尉」
宝石の隠し場所を示す謎の手紙。
「必要なのは、ほんとうに思考の散漫な男ですね。あるいは熱帯樹林のように込み入った思考回路の持ち主とでも呼びましょうか」
『安全なリフト』
昇降機のシャフトでの転落死。
落ちるときにつかんだ髪の毛=証拠を回収するために1階で扉をこじあけた。
『時代遅れの悪党』
「ルートヴィヒフォイエルバッハ著
『ライプニッツ哲学の概要』
オイゲン・エッシュショルツ著
『ゲゼルシャフトの基盤』
この注文をお願いに貴店を訪れた際、間違いを避けるために、私はわざわざ念入りに書名と著者名の綴りまで書いて、注文を受けた店員に渡しました」
それが命とり!それが動機!
「老人が聞いたという『おまえはだれよりも伊達男(スウェル)だと思う』というのは?」
「それは博士のちょっとした聞き違いだと思いますよ。あの言葉は『自分が誰よりも綴り(スペル)が書けると思いやがって』だったんです。それが恨みの大元だったんですから」
こんな発言もあった。
「気取った男の防止が小さすぎるというのは、宇宙の法則なんでしょうかね?」
『トレントと行儀の悪い犬』
「もし窓から叫んだ男がホイトだとしたら、なぜ犬はあのように振る舞ったのか?」
ホームズですなあ。
トリックという面からは、本書で一番の出来。
『名のある篤志家』
ある治安判事。頼んだ覚えのないボーイが来たり、新聞買ったら去年のものでもう1回確かめるとちゃんと今年のものだったり。頭がおかしくなったんじゃないか!
冤罪でぶちこまれた男が復讐のために行ったことだった。
「小型版の巌窟王だな」
『ちょっとしたミステリー』
外出中に何者かが自室に侵入している形跡。
赤毛組合パターン。
部屋を勝手に使っていたのは犯罪者で、つい最近天井に他人が住み込んでいたという事件があったのを思い出した。
『隠遁貴族』
消息を絶った貴族。
「魚料理なのに、彼は赤ワインを飲んだ。しかも彼が選んだのは、はずれ年のワインなんです。それも出来のいい1924年のワインがもっと安く飲めるってときにですよ」
『ありふれたヘアピン』
一人二役で、偽装自殺。
「海に飛び込んで死のうと決意している人間が、船酔いの手当てを始めるなんて、およそありそうもないように僕には思えたんです」
黒いヘアピンと、金髪頭で、変装したと察知される。
有名な歌姫が隠遁するための計略。
1914年〜1938年の短編を集めたもの。
トレント最後の事件は本格推理に「恋愛」と「探偵の失敗」を導入した、一種のパロディというか、アンチ本格だったが、現代ではそれも本格の一種として含まれるようになった。
この短編集でも、事件を解決しても犯人を逃したりする話が多いが、現代では当たり前か。探偵が犯人を殺したり、見殺しにするようなのは黄金期にも書かれているし。(クリスティとかカーとか)
黄金の十二に選ばれた『ほんもののタバード』も味わいがあるが、冤罪の復讐をはかる『名のある篤志家』とか、セイヤーズがアンソロジーに選んだ『ありふれたヘアピン』など、今回初訳の作品が、物語としてすごく面白かった。
以下、作品ごとの覚え書き。
『ほんもののタバード』
タバードは、古い紋章院長官の官服。
処分したい盗品を富裕な外国人をだまして売り付ける。
本物の陣羽織というタイトルで翻訳されていた作品。
『絶妙のショット』
雷かと思いきや、ゴルフクラブに爆弾
『りこうな鸚鵡』
リップクリームにアルカロイド。
一時的にぼんやりさせて、女の魅力を封じる。
『消えた弁護士』
日焼けと整形とカツラと眉毛カットですっかり別人の顔になってから、もとの自分に変装して目撃されておく。変装をとくと、いきなり他人になりすませる。
はげカツラの上にふさふさのカツラかぶって、実はハゲだと錯覚させる。
『逆らえなかった大尉」
宝石の隠し場所を示す謎の手紙。
「必要なのは、ほんとうに思考の散漫な男ですね。あるいは熱帯樹林のように込み入った思考回路の持ち主とでも呼びましょうか」
『安全なリフト』
昇降機のシャフトでの転落死。
落ちるときにつかんだ髪の毛=証拠を回収するために1階で扉をこじあけた。
『時代遅れの悪党』
「ルートヴィヒフォイエルバッハ著
『ライプニッツ哲学の概要』
オイゲン・エッシュショルツ著
『ゲゼルシャフトの基盤』
この注文をお願いに貴店を訪れた際、間違いを避けるために、私はわざわざ念入りに書名と著者名の綴りまで書いて、注文を受けた店員に渡しました」
それが命とり!それが動機!
「老人が聞いたという『おまえはだれよりも伊達男(スウェル)だと思う』というのは?」
「それは博士のちょっとした聞き違いだと思いますよ。あの言葉は『自分が誰よりも綴り(スペル)が書けると思いやがって』だったんです。それが恨みの大元だったんですから」
こんな発言もあった。
「気取った男の防止が小さすぎるというのは、宇宙の法則なんでしょうかね?」
『トレントと行儀の悪い犬』
「もし窓から叫んだ男がホイトだとしたら、なぜ犬はあのように振る舞ったのか?」
ホームズですなあ。
トリックという面からは、本書で一番の出来。
『名のある篤志家』
ある治安判事。頼んだ覚えのないボーイが来たり、新聞買ったら去年のものでもう1回確かめるとちゃんと今年のものだったり。頭がおかしくなったんじゃないか!
冤罪でぶちこまれた男が復讐のために行ったことだった。
「小型版の巌窟王だな」
『ちょっとしたミステリー』
外出中に何者かが自室に侵入している形跡。
赤毛組合パターン。
部屋を勝手に使っていたのは犯罪者で、つい最近天井に他人が住み込んでいたという事件があったのを思い出した。
『隠遁貴族』
消息を絶った貴族。
「魚料理なのに、彼は赤ワインを飲んだ。しかも彼が選んだのは、はずれ年のワインなんです。それも出来のいい1924年のワインがもっと安く飲めるってときにですよ」
『ありふれたヘアピン』
一人二役で、偽装自殺。
「海に飛び込んで死のうと決意している人間が、船酔いの手当てを始めるなんて、およそありそうもないように僕には思えたんです」
黒いヘアピンと、金髪頭で、変装したと察知される。
有名な歌姫が隠遁するための計略。