2013年に放送のNHKスペシャル「激動のイスラム」(2)「イスラムを覚醒せよ ~"瀬戸際の大国"イランの戦略~」の録画を見た。
シーア派のイラン、経済制裁下のイランの様子、
治安部隊と反体制派の軋轢が続くバーレーンなど。
2013年に大統領をやめるアフマディネジャドへのインタビューなどが写されていた。
また、イランのアフマディネジャド大統領に歓待されたエジプトのモルシ大統領は、この2013年にクーデターで失脚する。
まさに激動のタイミングで放送されていたんだな、と思った。
自らの体を痛めつける祭り「アシュラ」の様子も記録されていた。

正月に見るビデオか、という気もする。

https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20130224
DVD TDKコア 2003/09/26 ¥5,040
今日は楽しい日曜日のはずが、夜から仕事が入っている、というストレスから、すっかり体調を崩す。
予定していたイベントをすべてキャンセルして、自宅で養生する。
テレビで大相撲の千秋楽を見たり。
日本人力士の琴光喜に優勝のチャンスを与えるために、モンゴル人の最強横綱を強制的に排除した今場所だったが、結局優勝は、もう1人のモンゴル人の横綱、白鵬だった。外国人力士を苦々しく思っている相撲関係者の圧力をはねかえして、朝青龍には復活してもらいたい。朝青龍問題に関するマスコミの報道、相撲関係者の発言には納得いかないものが多い。

アレッサンドラ・フェリの引退記念公演の録画も見た。
海賊〜パ・ド・ドゥ〜/M・プティパ振付け
パロマ・ヘレーラ、ホセ・カレーニョ
まさに回賊。

ロミオとジュリエット〜バルコニーの場面〜/K・マクミラン振付け
アレッサンドラ・フェリ、ロベルト・ボッレ
バレエであることを忘れる。

マーラー交響曲第3番/J・ノイマイヤー振付け
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ
バレリーナにはアルゼンチンバックブリーカーはきかない。

白鳥の湖〜第2幕グラン・アダージョ〜/M・プティパ振付け
ジュリー・ケント、マルセロ・ゴメス
アメリカン・バレエシアターのプリンシパル。この公演、世界最高峰の踊りが見られて、非常に楽しい。

エクセルシオール〜パ・ド・ドゥ〜/デッラーラ振付け
モニカ・ペレーゴ、ロベルト・ボッレ

オセロ 第3幕〜パ・ド・ドゥ〜/L・ルボヴィッチ振付け
アレッサンドラ・フェリ、マルセロ・ゴメス

ジゼル〜パ・ド・ドゥからアダージョ〜/J・ゴラリ、J・ペロー振付け
アレッサンドラ・フェリ、ロベルト・ボッレ

太陽が降り注ぐ雪のように/R・ダレシオ振付け
ロバート・テューズリー、アリシア・アマトリアン

ハムレット〜オフィーリアとハムレットのパ・ド・ドゥ〜/J・ノイマイヤー振付け
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

マノン 沼地のパドドゥ/K・マクミラン振付け
アレッサンドラ・フェリ、ロベルト・ボッレ

アレッサンドラ・フェリは44才。自他ともに認める絶頂の時期での引退。
アレッサンドラ・フェリのバレエは「踊る女優」の異名のとおり、従来のバレエの評価軸でははかりきれない斬新さがある。クラシックバレエの名手がいかに妙技を見せても、アレッサンドラ・フェリの境地には届かない。特異なダンサーである。解説の吉田都が門前の弟子に見えるほどだ。後半は、そんな特異なダンスに拮抗するためにコンテンポラリーを配さなくてはならなかったのだろう。
彼女のダンスが「オセロ」にしろ「マノン」にしろ、最後、死んで終わる演目を選んでいたのが、印象的だった。

NHK-FMで「現代の音楽」
権代敦彦特集の2回目。
「ダイイング・プロジェクト−混声合唱とピアノのための作品72」
「青の刻−ピアノのための 作品97」

最近、親が、「この家には霊がいる」と言い出した。
誰かが通ったかと感じるのに、誰もいない、という経験をよくするらしい。
確かに、自宅に1人でいるとき、うたたねをすると、必ず悪夢を見る。100%だ。そして、よく足がつる。50%だ。
権代敦彦の音楽には、そうした不思議な感覚を増幅する効果があるかのようだ。どうして現代音楽は、超自然と親和性が高いのか。
僕はイベントなどで極力外出することで、無意識に自己防衛しているのかもしれない。

鉄甲機ミカヅキ

2006年5月21日 TV
「鉄甲機ミカヅキ」全6話を見た。
2000年から2001年にかけて放送された特撮番組。監督は雨宮慶太。
巨大ロボットが怪獣と闘う物語なのだが、中心になるのは、主人公の少年(岩動風雄)の自立と成長の物語だった。
「巨大ロボット対怪獣」というのは実際には大雑把な言い方すぎる。巨大ロボットのミカヅキは、ロボットではなく、鉄の塊。番組中でも言われるように、「巨大な彫刻」なのだ。
そのミカヅキは少年の声にだけ反応して動くことができる。
このあたりの設定は、ジャイアントロボを思わせるが、ロボットと操縦する少年とのシンクロという点ではエヴァンゲリオンとかアイアンマッスルとか、いろいろあるのだ。
怪獣はイデアモンスターと呼ばれている。激しい感情が実体化したものがモンスターとしてあらわれるのだ。
最初にあらわれるモンスターは、巨大なスイカだったし、巨大な風鈴とか、家とか、心の中で重大な位置を占めているものが怪物化する。
ミカヅキだって、いじめられっ子の少年が成長するのを促す父親の役割を果たしていたことが作品全体からわかる仕組みになっている。
少年が成長するにあたっての心の揺れ動きは、かなり見事に描かれているように思った。
ぎりぎりまで、この少年、親を頼ったりして、成長しきれないのだ。やっとラストで自立して、「もっと早く自立しろ、このヘタレ!」と思ってしまった。自分自身が助けを求めているっていうのに、それを自分が助けずに、ギリギリまで誰かの助けを待ったりしていた。
父親が別れを告げるときに少年が泣くのも情けなかった。泣いて問題が解決できるのは乳児のあいだだけだ。
そんな、成長のもたもたした感じが、とてもリアルだった。
闘いのシーンも面白くて、いかにも正義の味方ミカヅキ、ラストボスのシンゲツの凶悪なムード、おもちゃっぽい月光機、どれも見事。特に、クライマックスでシンゲツを倒すために、歴代月光機が勢ぞろいしたときは、涙が出そうになった。
さて、このミカヅキ、何年も前に見た。はずだ。第2夜で、風雄がナナちゃんからの交換日記を「昔の自分に戻りたくない」と言って受け取るのを拒否する。ナナちゃんは風雄の目の前で交換日記を破り捨てる。このシーンをはっきりと覚えていた。ミカヅキ全体の中で覚えていたのは、このシーンだけだった。今回見直してみて、このシーンがミカヅキのポイントだったんだな、ということがよくわかった。
なお、6年の歳月をおいて見ることで、役者陣で「あっ、この人が出ていたんだ」という発見もあった。
女子高生社長をおはガールの奈良沙緒理が演じているのは当時から意識して見ていたが、それ以外にも、たとえばドアイドムの回でビ−玉をためていた女の子が鉢嶺杏奈(腕に長髪をはやしてクイクイ引っ張ってる子)であり、ナナちゃんがピチモの野口由佳だったとか。
八木田麻衣の名もあった。東京パフォーマンスドールで一番好きだった子だ。
少年役で、よく見た名前もあったが、少年には興味がないので、無視。
あっ、社長が月光機を操縦してるシーンも覚えてたな。
少年が意のままにミカヅキを操るのと、少女が必死で月光機を操縦する姿のコントラストが印象的だ。
少年は自分の成長がテーマでロボットに乗るのに対して、少女は会社の売り上げとか現世の成功のためにロボットに乗るのだ。
男女の差は、悪者側のおもわくからも感じられた。
トルパ(小家山晃)は地球を滅ぼしてしまおうとするが、ルナ(吉野紗香)は地球をそのまま壊さずに自分のものにしてしまおうとするのだ。
まあ、男女の差というより、個人差なのかもしれないけど。
今日は安楽椅子探偵の回答締めきりの日だ。
僕が回答したのは、北山かおり犯人説。
北山かおり、が誰なのかというと、再現ビデオで被害者の三条みやび役を演じていた劇団員である。
三条みやびが北山かおりが所属する劇団のファンだったことから、何らかのつながりがあってもおかしくない設定になっていた。
推理のポイントは大きく2つ。
霊視者化野ルナは一度聞いた人の声は識別できる、と豪語していた。
でも、殺人直前、ルナの家に訪れた犯人の声を、ルナは識別できなかったのだ。
自分が何者かを説明したであろうやりとりのあと、ルナは扉をあけている。
これで、犯人はルナが声を聞いていない、関係者であることがわかる。
もう1つ。
ルナは霊視をその案件によって違うノートに記している。
ノートには日付けもタイトルもなく、違うのは表紙の絵だけ。
ふだんはノートにカバーをかけているので、表紙の絵は見えない。
ところが、犯行現場に、ページを破られたノートが発見されている。
ノートは今回の三条みやび失踪事件のノートだった。
これで、犯人はルナのノートの表紙絵を見たことのある人物ということになる。
声を聞かれてなくて、ノートの表紙の絵を見た人物。
これは推理のための問題編なのだから、「映像には映っていないが実は声を聞かれていた」だの「ルナが声の識別ができると言ったのはハッタリだ」など、問題編の映像から導き出せない可能性については無視することにした。一見無関係なマンションの管理人までがサイン会でルナと会話したことをあえて盛り込んでいるところなどから、声とノートの推理を無効にするだけの理由はないように思えたのだ。
上の2つの推理から出て来る容疑者は、北山と、デブのチーフADの2人。でも、デブはルナ殺害のとき、車で40分かかる場所にいたので、北山が犯人だと考えられる。
ただ、このルナ殺しについては、実際に殺すことができた人物という意味では誰にでも可能性はある。実際の事件であれば、真犯人はわからない。でも、これは推理ゲームだ。宅急便を装った通り魔にも可能な犯罪に対して、推理で真相を見抜くには、上の2つの絞り込みが必要だと思える。
ルナは霊視で「みやび殺しの犯人は男」だの「殺されたのは1月14日」だの断言している。
みやびの部屋の中には1月16日発売の雑誌があり、霊視がどうあれ、少なくとも14日以降生きていただろうと思われる。一方、北山は14日の夜は朝まで劇団員と飲んでいたアリバイがある。14日が犯行のあった日だと思われるのは好都合だった。
犯人は、ルナの霊視が警察を間違った方向に導いているのを利用して、容疑からはずれようとした。
ルナの霊視に信憑性を与えるため、ルナの霊視のとおりに事後工作した。
「死体は終わりの記号とともに」の霊視を後づけして、死体の遺棄場所に「Z」の文字を描いたりした。この文字は霊視前には描かれていなかったのが、はっきりと映像がとらえている。
ルナが捜査陣を誤った方に導いているうちはよかったが、ルナは犯人をいよいよ霊視で当てるという段になって「かお〜、かお〜」とか言い出した。
北山かおりは、こりゃ、本当に霊視ででもまぐれででも、自分の名前が言われたんじゃかなわん、とルナを殺害することにした。
でも、今までの霊視は正しいものと思ってほしいので、ノート全体を処分せずにページだけを破った。本件のノートのページだけを破ることで、「犯人はルナの霊視をおそれていた」という印象を与えることができるのだ。
みやび殺しの動機はわからないが、おそらく、西大路の部屋で、三条みやびと北山かおりが愛人どうしでバッティングしたんじゃないか、なんて憶測が可能だ。まあ、これは回答者が考えてどうなるものでもない。
西大路がみやびの持ち物を処分したときに、みやびの赤いコートを見逃したのは、みやびが自らの足で西大路の部屋を訪れ、コートを脱いでいたからだ。西大路は、赤いコートがみやびのものだと判断できなかったのだ。再現ビデオでは赤いコート着てなかったし。
長々と書きながら推理をまとめようとしているが、いかんせん、時間がない。
登場人物には「ユウ」という名の女性とか、自分のことを「僕」と呼ぶ女性とか、元男役のスターとか、女性なのに男を思わせる人物が多い。これは何かの暗合なのか?
ルナの霊視「仮面!仮面仮面仮面」は「4カメ」のことで、カメラマンが怪しいのでは。
そんな!
さて、北山かおりで僕の中では決まりなわけだが果たして、当たっているのかどうか。
三条みやび役の北山かおり、という人物を発見した時点で、これは勝ちだと思っていた。
よほどのすれっからしでないと、北山かおりの存在には気づかないと思うのだ。
でも、案外、みんな簡単に北山かおりを容疑者の1人に加えているのだろうか。
なお、今回のこの推理を導くにあたって、先日読んだ『誰のための綾織』と、今読んでいる『謎のジオラマ王国』がおおいに役に立った。
やっぱり推理小説って面白いもんですね〜。では、また御一緒に楽しみましょう。
がれりありありで小渕裕の放展「自然発生体」
宇宙から来たアメーバ、と思っていたら、どこか懐かしい。
ふにゃふにゃした外骨格、ということは身体が手袋脱いだようにひっくりかえってる?

INAXギャラリーで「小さな骨の動物園」
食欲を産む裸。
でも、その食欲はつはものどもが夢のあとなのだ。
内部であるのに、表面を主張している。

以上2つの展覧会をあわせて、可動する硬軟、内外がぴったり補完される。

録画しておいた江戸川乱歩サスペンス「黒真珠の美女」を見た。
天知茂の明智小五郎シリーズ最終作。美女は岡江久美子。
代日芽子という女優さんが、秋吉久美子似で、魅力的だった。
原作は「心理試験」。短編をどう2時間にふくらませるのか。
「心理試験」は、言葉の連想テストのこと。事件と関わりのある単語が出たときの反応速度を見ての、嘘発見器的診断が、物語の中心になっている。犯人は、あらかじめそんな単語が出た場合を想定して、事前に練習し、ばれないように画策する。事件関連単語からの連想速度の方が、ごく普通の単語からのタイムより速いのが、かえって不自然さを生んでしまう。
これは、たとえば、一昨日のアリバイをきかれて、くわしく即答できてしまうことによる不自然さにも似ている。いかにも、答えを用意しておいたな、と思わせるからだ。
で、このテレビ版では、どうなったかというと、そんな心理試験はいっさい行われない。
原作からの引用は、また別の箇所からで、ほとんど別の話と考えて間違いない。
ゴッホの「星月夜」贋作事件(犯人は、贋作とすりかえた仇をあぶりだすために幻の名画公表を行う)
サービスのシャワーシーン(家政婦の。入浴中に殺される)
ボディペインティング(毒を塗られており、もだえ苦しむのをカメラマンは「迫真の演技」と見て、シャッターをきり続ける)
六歌仙の屏風(屏風の存在を知っているはずがない人物が、うっかり屏風のことに触れて、馬脚をあらわす。屏風に上手にポーズをつければよかったのだ)
明智の変装(謎の老人かと思えば、変装を解くと、死んだはずの高橋昌也。高橋昌也かと思えば、明智。二重に変装していたのだ。和服をワンタッチで背広姿に変身するのもお約束。和服のままでも問題ないのに)
犯人の自殺(定番だが、明智は「死んでは罪のつぐないはできない」と説得にかかるが、犯人はそんなの聞く耳もたない)
等、いろいろ見どころがあった。
でも、僕の一番のみどころは、斎藤運転手役で出ていた武岡淳一だった。
被害者に恨みをもつ男で、金庫から金を盗んだりする。
この人は声優などもしているが、「飛び出せ青春」の秀才、中尾として強烈にインプットされている。その秀才の中尾が、今や金庫から金を盗む転落の人生を送っているのかと思うと、感慨深いものがあった。
ノミ屋の「カンベ」役の人も、一瞬しか出て来ないが、確か、「でっかい青春」とかに出てた人じゃなかったかなあ。(調べてない)
そうそう、それと、もう1つ、すごいなあ、と思ったところ。
明智の最後の推理。
犯人が、「なぜ私が怪しいと思ったのか」と聞いたときの返答が超絶推理だった。
犯人(岡江久美子)は黒真珠のイヤリングをしていた。この「黒」から、きっと、この人は、喪に服しているのだ、と判断したのだ。(犯人は、父親の仇として殺人を犯している)
すごい!
黒真珠のイヤリングしてただけで、「きっとあいつが犯人だ」と思われてしまったのだ。
岡江久美子も、そんな言い掛かりのような推理で納得させられてる場合じゃない!

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