塔の上のラプンツェル
ネイサン・グレノ&バイロン・ハワード監督のディズニー映画「塔の上のラプンツェル」を見に行った。
日本語吹き替え版。
しょこたん、声優の仕事、うまくこなしてる!
グリム童話の「ラプンツェル」を長編映画にしてしまうのだから、途中いろいろとやりたい放題ができて、それがうまく行ってるな、と思った。
ユニコーンのコレクターとかね。
ディズニー映画って、すごい安心感があっていいな。
それにしても、ラプンツェルを閉じ込めるニセモノの母は、安藤美姫に見えてしかたがなかった。
京都の立命館大学は、意外と遠かった。京都駅からバスで35分って!35分あれば大阪から神戸まで行ってお釣りがくるのである。
と、いうわけで、間に合うかな~と急いで向かったのは、日本橋ラブコンシアターで、ファンタピースのワンコインライブ。本当ならなかったはずの午後6時の回が急遽開催されることになって、それならまにあう、と急いだのだ。

会場前では、もえぴーとぐっちゃんが、お客さんの呼び込み中。どうやら僕は認知されているようで、「あっ」と声をかけてくれた。カフェモカもいて、いきなりハイタッチ。今から見るライブには出演しないのだが、僕は、このとき、この3人をイチオシメンバーにしよう、と決めた。何かの運命みたいなものだ。
佐藤萌美、谷口佳蓮、松本知香。

既に開演時間は10分過ぎていたけど、幸いにも、まだ開演してなかったので、すべりこみセーフ。
開演前のアナウンスは、のりたまとあゆアイス。
メンバーは、山口りほ、清本晏名、中村菜摘、長谷川寿里、鈴木由佳
1.ハッピーアワー
2.一緒に
鞠谷ふうかと浦田歩夢がMCで登場し、好きな場所、好きな柄、好きな食べ物について答える。
じゃんけん大会で、コミュニケーションタイムのときに使える券争奪戦。
3.その未来へ
4.オーバー・ザ・リアリティー
以下、アンコール
5.ロンリーオンリー

この日はGWとあって、若いお客さんも多くて活気があった。
お客さんとして来た女の子がなぜか被写体になってちやほやされ、挙句の果てにファンタピースのオーディション申し込みとかしてた。
ある意味、こわいw
2ショットチェキは久しぶりに山口りほ、清本晏名の2枚。
この2人に関しては人気もあるし、個性も発揮しているし、固定ファンもついてきたようなので、もう一安心である。
 ◇立命館大学 末川記念会館講義室で、「アウシュヴィッツからの回復 プリーモ・レーヴィの場合」講師は竹山博英
竹山教授が今回の講義について書かれている。
 トリーノの町は碁盤の目のように、東西、南北の道が直角に交わり、整然とした町並みが形成されている。特に中心街がそうなっていて、由緒ある教会や歴史的建造物に並んで、優雅なカフェが建ち並び、独特の魅力を形成している。プリーモ・レーヴィはこうしたトリーノの町で生まれ、育ち、生涯同じ家に住み続け、その家で死んだ。それも自殺という劇的な形で。
 プリーモ・レーヴィのことを考えると、彼の住んだトリーノの町を思い浮かべてしまう。彼はその町と同じように、端正で明快な文章で作品を書いた。その作品は、小説も評論も、物事の本質を見抜く理性的立場に支えられている。彼の世界には曇りがない。それがプリーモ・レーヴィが与える印象だった。そうした印象は彼の自死によって覆されてしまった。彼の世界は明快さと裏腹の影の部分を持っていた。そうした影の部分はさらに分析する価値があると思う。アウシュヴィッツから帰還したものが、いかに死の世界を克服し、現実社会に適応できるのか。彼の死はそうした難問を多くの人に投げかけているのである。

立命館土曜講座エッセイより。

講義は、プリーモ・レーヴィの生い立ちから、人と作品の歴史を一通りたどったところで、タイムアップ。
意外とお年寄りの方の聴講が多くて驚いた。
プリーモ・レーヴィの写真や、ゆかりの地、そしてアウシュビッツの写真のスライドも見れた。
かえすがえすも、この日、国際平和ミュージアムが休館日だったのが惜しまれる。

講義中、ジャン・アメリーの名前が出てきた。アメリーの本は1冊しか読んでいなかったので、いずれ読んでみようと思った。
うお!
5曲新曲にアンコール1曲!
開演前のアナウンスは、長谷川&山崎「じゅりりソってゆ~な」
1.ネバーエンディングロード
2.イン・ユア・ウィル・ラブ
3.クロスロード
4.デイズ・スペシャル・シャイン
5.ビリーブ・ユア・アイズ
以下、アンコール
6.オーバー・ザ・リアリティー
出演は鞠谷、清本、浦田、川口、鈴木、山口、中村、山崎、長谷川。
途中のMCで松元、谷口が登場し、お客さんとゲーム。
メンバーの名前がお題だとしたら、「じゅりりん」と言えば手拍子2つ。違う名前を言ったときは、手を打ったらダメ、というゲーム。

さて、新曲だが、ロックダンスを取り入れていて、かなり本格的なダンスの要素が付け加えられていた。
と、なると、目は自然に山口りほちゃんに釘付け。
ダンスに関しては、他の追随をまったく許さない。


りほホンから目が離れるタイミングは、自分の中ではっきりしている。カメラで撮影するお客さんが多い現場なので、メンバーは自然とカメラのほうを見て、表情を作りがちになる。カメラを持たずに見ている僕にとっては、そういうカメラ目線の作った表情が、どうにも居心地悪くて、つい目をそらすように、違うほうを向いてしまう、というわけだ。これはアイドルの子の問題ではなくて、僕の問題だ。よく、日記にあげる写メールが実際に会って見たときの感じと全然違う子がいる。自分はどういう角度でどうすれば一番可愛く写るかを熟知しているのだ。こういう計算に、僕はどうも見てはいけないものを見てしまったような気分になっちゃうのである。まあ、どうでもいい話だ。
京橋コムズガーデンのイベント「ズムコン・ルージュ」(ひどいネーミング!)
各アイドルは3曲ずつ歌い、前半と後半で「好きな食べ物orおすすめの食べ物」アンケートに答える。
司会は、まつもっさん。
おりからの炎天下で、すっかり頭部はたこやき状態に。

13:00~13:15 ポンバシwktkメイツ
13:15~13:30 Csli
13:30~13:45 SKETCH
13:45~14:00 葉月
14:00~14:15 トークタイム(以上の4組が登場します)
14:15~14:30 Piminy
14:30~14:45 Pastel Color
14:45~15:00 Mary Angel
15:00~15:15 Mari7
15:15~15:30 トークタイム(以上の4組が登場します)

トークコーナーでは、sketchののりこと、Mary Angelのまやが、姉妹そろってミスタードーナツをおすすめしてたのが面白かった。
ライブの方は、メアリーエンジェルの大人路線(僕の個人的意見からいくと、ちょっと残念な方向に)と、なんだかんだ言って、Mari7が一番楽しかったのが、印象に残った。
今日出てきたアイドルに、ひとつもハズレがなかったのはうれしかった!
(せっとリストはめんどくさいので、また時間があれば)
『アウシュビッツは終わらない あるイタリア人生存者の考察』
プリーモ・レーヴィの『アウシュビッツは終わらない あるイタリア人生存者の考察』を読んだ。
以下、目次


若者たちに


地獄の底で
通過儀礼
カー・ベー
私たちの夜
労働
良い一日
善悪の此岸
溺れるものと助かるもの
化学の実験
オデュッセウスの歌
1944年10月
クラウシュ
研究所の三人
最後の一人
十日間の物語

若い読者に答える

本書は、アウシュビッツ収容所に流刑された作家プリーモ・レーヴィの体験を綴った作品だ。
本書の原題「SE QUESTO E’UN UOMO」(これが人間か)は、巻頭に書かれた詩から取られている。一部、紹介すると。

暖かな家で
何ごともなく生きているきみたちよ
家に帰れば
熱い食事と友人の顔が見られるきみたちよ

 これが人間か、考えてほしい
 泥にまみれて働き
 平和を知らず
 パンのかけらを争い
 他人がうなずくだけで死に追いやられるものが。

アウシュビッツの悲惨な状況は目を覆いたくなるものがあるが、プリーモ・レーヴィは、大声で被害者の叫びをあげるのでなく、冷静に、むしろユーモアをまじえて淡々と描写している。ユーモアというか、それは皮肉とも言えるのかもしれない。たとえば、こんな描写。
幸運なことに、私は1944年になってから、アウシュビッツに流刑にされた。

こうして3歳のエミーリアは死んだ。ドイツ人にとって、ユダヤ人の子供を殺す歴史的必然性は自明のことだったからだ。ミラーノの技師アルド・レーヴィの娘、エミーリアは、好奇心にあふれ、見えっぱりで、ほがらかで、頭のよい女の子だった。旅行中、人のひしめく貨車で、父と母はブリキの桶に温かな湯を入れて、エミーリアに湯浴みさせた。そのお湯は、堕落したドイツ人の機関士が、私たち全員を死にひきずってゆく当の機関車から、取り出すのを、許したものだった。


巻末には、講演にいった際に質疑応答でよく聞かれることをまとめて書いてある。これが、なんとも、感動的に読み応えがあるのだ。

1.あなたの本にはドイツ人への憎しみ、恨み、復讐心の表現がありません。彼らを許したのですか?
2.ドイツ人は知らなかったのでしょうか?連合国側は?どのようにして、ヨーロッパの真ん中で、だれにも知られずに、大虐殺が、何百万人もの人を殺戮することが、できたのでしょうか?
3.ラーゲルから脱走した囚人はいましたか?なぜ大衆的な反乱が起きなかったのでようか?
4.解放後アウシュビッツを訪れたことがありますか?
5.なぜあなたはドイツのラーゲルだけ問題にして、ソビエトのラーゲルについて沈黙しているのですか?
6.『アウシュビッツは終わらない』の登場人物で、解放後、会った人はいますか?
7.ナチのユダヤ人に対する狂信的憎悪をどう説明しますか?
8.もしラーゲルで囚人生活を送っていないとしたら、あなたはいま何になっていましたか?あの時代を思い出して何を感じますか?生き残れたのはどんな理由からだと思いますか?

これらの質問への答えは、本書にあたってみるに如くはないが、虚をつかれてしまったなあ。
『グラン=ギニョル傑作選——ベル・エポックの恐怖演劇』
真野倫平編・訳による『グラン=ギニョル傑作選——ベル・エポックの恐怖演劇』を読んだ。
以下、目次。
序文(アニェス・ピエロン)
『闇の中の接吻』(モーリス・ルヴェル)
『幻覚の実験室』(アンドレ・ド・ロルド/アンリ・ボーシェ)
『悪魔に会った男』(ガストン・ルルー)
『未亡人』(ウジェーヌ・エロ/レオン・アブリク)
『安宿の一夜』(シャルル・メレ)
『責苦の園』(ピエール・シェーヌ)
『怪物を作る男』(マクス・モレー/シャルル・エラン/ポル・デストク)
グラン=ギニョル主要作品紹介
(『あいつだ!』『時計宝石商カリエ』『あいつの仲間』『性的スキャンダル』『グドロン博士とプリュム教授の療法』『午前二時、マルブフ街』『究極の拷問』『灯台守』『仮面舞踏会は中断される』『強迫観念、あるいは二つの力』『白い狂気』『担当外科医』『ル・アーヴルの三人の紳士』『ヴェルディエ教授の手術』『ハンプトン・クラブの夜』『サルペトリエール病院の講義』『精神病院の音楽会』『大いなる死』『恐怖の実験』『閉ざされた扉』『サボタージュ』『二分法』『赤い照明の下で』『盲人作業場』『硫酸をかけられた男』『血まみれのヒバリ、あるいはヒバリ愛好家たち』『美しき連隊』『灼熱の大地』『黒い館の謎』『緩慢な死の館』『大いなる恐怖』『ペール=ラシェーズ墓地のクリスマス・イヴ』『死んだ子供』『アッシャー家の崩壊』『激烈な欲望』『死を前にして』『サド侯爵』『狂気の女たち』『ブロンズ夫人とクリスタル氏』『電話口で』『彼方へ』『安楽死、あるいは殺す義務』『肉体の棺』『通り過ぎる死、あるいは闇の中で』『死女の愛人』『精神病院の犯罪、あるいは悪魔のような女たち』『チェカの赤い夜』『死を殺した男』『裸の男』『墓の中の光(神ハワレラトトモニ)』『血の接吻』『悪徳の人形』『鉤爪』『麻薬』『三つの仮面』『切り裂きジャック』『黒魔術』『夜の叫び声』『悪夢』『死の宝くじ、あるいは肱掛椅子の七つの犯罪』)
解説
書誌

グラン=ギニョル座、あるいはグラン=ギニョル劇について、解説ではこんなふうに書いている。
モンマルトルの丘のふもと、シャプタル通りの路地の奥に一つの劇場があった。礼拝堂を改装して作られた、席数280の小さな劇場である。この劇場の売り物は、残酷で猟奇的な恐怖演劇であった。日が傾くと、人々は身の毛もよだつようなスリルを求めて劇場につめかけた。あまりの恐怖に観客が気絶することもしばしばで、介抱のために専属の医者が雇われたと噂された。
この劇場では、凶悪犯罪や猟奇殺人、サディズム・マゾヒズム、さまざまな性的倒錯といった、一般の劇場とは異なる特殊な題材が好んで取り上げられた。殺人や拷問の場面では、身体切断や血のりなどの特殊効果がふんだんに用いられた。「医学演劇」と呼ばれる一連の作品があり、マッド・ドクターや精神異常者が血の海を繰り広げた。また、中国、インド、アフリカなど異境を舞台にした作品も多く、そこにはしばしば荒唐無稽なエキゾチシズムが認められた。


うわ~、見たい!
上記「グラン=ギニョル主要作品紹介」から、例をあげてあらすじを紹介してみよう。
『赤い照明の下で』三幕のドラマ(モーリス・ルヴェル/エチエンヌ・レー)1911年
(1)フィリップは最愛の恋人を急病で失った。彼は彼女の思い出を保存するため、遺体の写真を撮影する。(2)葬儀から戻ったフィリップが写真を現像すると、彼女が目を開いている画像が浮かび上がる。(3)墓地の事務室。棺が掘り返されるあいだ、法医学者が早すぎた埋葬の例を挙げる。棺が開けられ、もがき苦しみ血まみれになった死体が現れる。

『血まみれのヒバリ、あるいはヒバリ愛好家たち』二幕のドラマ(シャルル・ガラン)1911年
(1)中国。愛鳥家のリーは大切なヒバリを妻に託して商用に旅立つ。留守中に隣人が妻をだましてかごを開けさせ、鳥を逃がす。(2)リーは隣人を家に呼び、鳥が何者かに盗まれたので犯人に復讐すると告げる。彼は妻の両親を立会人に呼ぶと、その目の前で隣人を殺害する。彼はさらに驚く両親に娘の生首を見せ、これは鳥を逃がした罰だと言い放つ。

うわー!
筋立てはとことんわかりやすい。これら多くの作品も次々と翻訳が出ればいいな、と思う。
翻訳された作品のそれぞれのテーマ、モチーフなどを書いておくと。
『闇の中の接吻』
硫酸を顔にかける事件の復讐劇。
かつてはスターに硫酸をかける屈折した女性ファンが日本にもいたけど、さすがに現代ではあまり聞かないなあ。でも、ギャルバンで、人気のある子にメンバーが嫉妬のあまり熱湯かけたり、というようなことは、いまだにあるらしい。こわい!
『幻覚の実験室』
催眠を使った医学演劇。
『悪魔に会った男』
悪魔との契約。ガストン・ルルーがグラン=ギニョルのために書いた唯一の作品。
『未亡人』
「未亡人」とは、ギロチンの異名。うっかりギロチンに首をはめてしまって、はずし方がわからずに右往左往するドタバタ。
『安宿の一夜』
場末の安宿。ブルジョアが下層階級に対して抱く恐怖心を描いているとか。
『責苦の園』
オクターヴ・ミルボーの同名小説に舞台装置を借りている。拷問劇。
『怪物を作る男』
サーカスで見世物用に奇怪な動物を作り、美女を怪物に改造。

これらグラン=ギニョルを読んでて、幼い頃からのワクワク感がよみがえってきた。僕は中高生の頃にディクスン・カーが大好きでよく読んでたのだが、そのときのトキメキが再燃した。
そういえば、カーにも『夜歩く』のもとになった作品で、『グラン=ギニョール』(1929年)と題する小説がある。カーが1927年8月から5ヶ月間パリを中心にヨーロッパに滞在した時期に、グラン=ギニョルを見て、大きな影響を受けたらしい。カーは『夜歩く』の成功後、1930年4月から再びヨーロッパ旅行をしており、ほとんどをパリで過ごしている。その1930年にもカーはグラン=ギニョル劇場で観劇しているそうだ。上演の記録などから、カーが何を見てその創作のヒントにしたのかを想像するのは、きっと面白い作業だろうな、と思った。

なお、本書の編・訳者、真野倫平氏がグラン=ギニョルの紹介と関連資料の展示を行っているサイトがある。
極東グラン=ギニョル研究所
http://www.fides.dti.ne.jp/grandguignol/

『繻子の靴』(上・下)
ポール・クローデルの『繻子の靴』(上・下)を読んだ。この戯曲はポール・クローデルの集大成的作品と言われており、ちゃんと上演すれば10時間ほどかかるらしい。
中心となるストーリーは、若く美しい人妻ドニャ・プルエーズを巡る四角関係。お相手となる3人の男性とは。
年老いた夫ドン・ペラージュ。セックスレス。
恋の相手、主人公(?)騎士ドン・ロドリッグ。繻子の靴の呪いと結婚の秘蹟によりすれ違ったり妨害されたりで結ばれない。
彼女に邪恋を抱くドン・カミーユ。表面上は結ばれてるが。
タイトルは「繻子の靴 あるいは最悪必ずしも定かならず 四日間のスペイン芝居」。口上が述べる段になると、「スペイン芝居」は「スペイン歌舞伎」となっている。なるほど!歌舞伎と言われると、わかりやすい。

前書きに前半(「一日目」「二日目」)のあらすじが書いてあったので、それを引用しておこう。

「一日目」
時代はスペインが世界に覇を唱えた16世紀後半、舞台は全世界。アフリカ北海岸の総指揮官ドン・ペラージュの若く美しい妻ドニャ・プルエーズと、新大陸の征服者たらんとする騎士ドン・ロドリッグの、地上では叶えられない恋が主筋。アフリカを拠点に、プルエーズに邪な恋を仕掛ける背教者ドン・カミーユが絡む。アフリカへ出発するプルエーズはロドリッグに手紙を書き、駆け落ちをしようとするが、出奔に際して、館の入口を守る聖母に「繻子の靴」の片方を捧げ、「悪へと走る時は、必ず片方の足が萎えているように」と祈る。その手紙に応えて出発したロドリッグは、暗闇の戦いに巻きこまれ重傷を負う。副筋は、ペラージュの従姉妹の娘ドニャ・ミュジーク(音楽姫)と、ナポリの副王との幻想的な恋。プルエーズ守護役の騎士ドン・バルタザールはプルエーズ脱走を容認し、船出した音楽姫の歌声を聞きながら、銃弾に倒れる。
「二日目」
母の城に引き取られたロドリッグの容態は重い。そこに現れたペラージュはプルエーズに、カミーユの守るモガドール要塞の司令官となれと命ずる。運命と深層の欲望との共犯。天上からは、オリオン星座の姿を取った聖ヤコブが、地上で引き離された恋人同士を天上で結びつける予兆を語る。国王からの帰国の命令を携えたロドリッグは、モガドールへ向かうプルエーズを追う。プルエーズの悲恋とは反対に、ミュジークはシチリアでナポリの副王と会い、音楽の徴の下に二人は結ばれる。モガドールに着いたロドリッグに、プルエーズは会うことを拒否する。その拒否を聞くロドリッグの黒い影は、そのまま執念の影となって残る。月光の中、白い壁に、恋する男女二人の姿が一体の黒い「二重の影」として出現し、神を糾弾する。「月」が現れて、禁じられた恋に責めさいなまれる二人の恋人の、深層の言葉を解放する。


「三日目」のあらすじをまとめた文章がパッと見当たらなかったので、簡単に書くと、ペラージュはロドリッグとの恋を現世では達成できず、城とともに自爆する。
って、ここで自爆してしまって、後、どんな話が続くのか、ということなのだが、四日目はドタバタだった!個人的には、次の四日目がいちばん見たい。
たとえば、四日目の第9場「スペイン国王の宮廷」は「浮かぶ宮殿の中にある」こんな感じ。

この宮殿は、幾つもの浮台からなっているが、それらはいずれもつぎはぎ細工のようで、しかも繋ぎ方が悪く、絶えずひび割れの音を発して、上下に浮きつ沈みつしているから、役者は誰一人として自分の足でしっかり立っている者はいず、この壮麗な御座所の構築は、世にも奇怪な仕方で変化する。廷臣たちのパントマイムは、一見して明らかなように、必死になってそこに踏みとどまろうとする様子を表しており、激しく頭を振り、両手を握り締め、腕を組み、眼は天を仰ぎ地を見つめ、真にそうだという大袈裟な仕草によって(陽気でかつ不吉な小楽曲に乗ってだが)、深い絶望落胆を見せている。動いてやまぬ床は、廷臣たちに、脚の屈伸や身体の傾斜によって、居場所に留まることを強いており、時として、世にも奇想天外な仕方で、彼らを驚くべきジグザグ行動へと追いやる。


ただ、それまでにも、笑いの要素はもちろんあって、僕は「二日目」に登場する「抑えがたき男」のくだりが面白かった。
抑えがたき男は、名のとおりに抑制のきかない男で、出てきて好き勝手しほうだい。
「俺はいやだよ、楽屋でじーっと辛抱してるなんて、作者のほうでいくらそうしろって言ったってね」
と、楽屋落ち的発言してみせたり、
「ドン・ロドリッグのママをご紹介いたしましょう」
と言っておきながら、そのせりふを受けてママ、ドニャ・オノリアが登場すると、
「(怒鳴って)出てくるなってば!呼びに行くまで待ってろよ、全く!誰が出て来いと言った。引っこんでいろってば!」
とカンシャクを爆発させるのだ。


「四日目」
かつての征服者である老残のロドリッグが-彼は「三日目」の別離のあとで、王の寵を失い、日本に来て、合戦で片足を失っている-、プルエーズを失ったあとで、いかにして最終的な救いに達するかを主題としている。ロドリッグの支えとなるはずの存在が、モガドールでプルエーズがロドリッグに託した七剣姫であり、少年の姿で現れるこの少女は、マジョルカ島の「進歩屋食肉店のあんちゃんを振ってお供について来ている肉屋の娘」を子分にしている。娘は父に、アルジェ解放を説くのだが、「地球の統一」を使命とする父は乗らない。娘は、前夜に出遭って恋に落ちたオーストリアの騎士ドン・ファンの招きに応えて、レパントへ出撃する船団へと、海を泳いで追いつこうとする。その間、ロドリッグ自身は、イギリス女王メアリーだと名乗る女優の誘惑に乗って、国王の仕掛けた「鼠捕り」の罠に嵌ってしまう。かつての「英雄=征服者」は、いみじくも国王が宣告するように、「全世界の見世物」となって、つまり「道化」として追放されるのである。



四日目は、最初に海の水をなめて「甘めえ」と言ったりしちゃうし、なんだかよくわからない綱引きが始まったりして、興味津々だ。

さて、これらあらすじを踏まえて、各場の登場人物を順に。
「一日目」
第1場 口上役、イエズス会神父
第2場 ドン・ペラージュ、ドン・バルタザール
第3場 ドン・カミーユ、ドニャ・プルエーズ
第4場 ドニャ・イザベル、ドン・ルイス
第5場 ドニャ・プルエーズ、ドン・バルタザール
第6場 スペイン国王、宰相
第7場 ドン・ロドリッグ、中国人の召使
第8場 黒人娘ジョバルバラ、ナポリのお巡り
第9場 ドン・フェルナン、ドン・ロドリッグ、ドニャ・イザベル、中国人の召使
第10場 ドニャ・プルエーズ、ドニャ・ミュジーク(音楽姫)
第11場 黒人女、ついで中国人の召使
第12場 守護天使、ドニャ・プルエーズ
第13場 ドン・バルタザール、旗手
第14場 ドン・バルタザール、旗手、中国人、軍曹、兵士たち(ドニャ・ミュジークの歌声)
「二日目」
第1場 ドン・ジル、織物職人の親方、騎士たち
第2場 抑えがたき男、ドニャ・オノリア、ドニャ・プルエーズ
第3場 ドニャ・オノリア、ドン・ペラージュ
第4場 ドン・ペラージュ、ドニャ・プルエーズ
第5場 副王、貴族たち、考古学者、礼拝堂付き司祭
第6場 聖ヤコブ
第7場 国王、ドン・ペラージュ
第8場 ドン・ロドリッグ、船長
第9場 ドン・カミーユ、ドニャ・プルエーズ
第10場 ナポリの副王、ドニャ・ミュジーク
第11場 ドン・カミーユ、ドン・ロドリッグ
第12場 ドン・ギュスマン、ルイス・ペラルド、オゾリオ、レメディオス、原住民の人夫たち
第13場 二重の影
第14場 月
「三日目」
第1場 聖ニコラ、ドニャ・ミュジーク(音楽姫)、聖ボニファス、アテネの聖ドニ、聖アドリビトゥム、侍祭たち
第2場 ドン・フェルナン、ドン・レオポルド・オーギュスト
第3場 副王、アルマグロ
第4場 歩哨3人
第5場 旅籠屋の女将、ドン・レオポルド・オーギュスト
第6場 ドン・ラミール、ドニャ・イザベル
第7場 ドン・カミーユ、侍女
第8場 ドニャ・プルエーズ(眠っている)、守護天使
第9場 副王、秘書官、ドニャ・イザベル
第10場 ドン・カミーユ、ドニャ・プルエーズ
第11場 副王、ドン・ラミール、ドニャ・イザベル、ドン・ロディラール
第12場 副王、艦長
第13場 副王、ドニャ・プルエーズ、士官たち、少女
「四日目」
第1場 漁師たち、アルコシェート、ボゴチヨス、マルトロピーヨ、マンジャカバイヨ(彼は黒い体毛が濃く、なかでも際立って馬鹿面をしている)船尾には少年のシャルル・フェリックスが手に紐をつけて坐っている。
第2場 ドン・ロドリッグ、日本人絵師大仏、ドン・マンデス・レアル
第3場 ドニャ・セテペ(七剣姫)、肉屋の娘
第4場 スペイン国王、侍従長、宰相、女優
第5場 第一のチーム=ビダンス組、第二のチーム=ヒンニュリュス組
第6場 女優、ドン・ロドリッグ、小間使い
第7場 ディエゴ・ロドリゲス、副官、(ドン・アルヒンダス)
第8場 ドン・ロドリッグ、ドニャ・セテペ
第9場 スペイン国王ならびにその宮廷、ドン・ロドリッグ
第10場 ドニャ・セテペ、肉屋の娘
第11場 大詰め、ドン・ロドリッグ、レオン神父、兵士2人
「解題」
一、クローデル、この多重的なる存在
 1、多重的ということ-クローデルの紋章のために
 2、<始原>と<外部>-問題形成の地平
二、結節点となる作品あるいは詩作の変容
 1、初期劇作群と散文詩『東方の認識』-主題と言語
 2、真昼時の深淵から-『真昼に分かつ』の危機とその変容
 3、午後の地平-劇場の誘惑
三、『繻子の靴』あるいはバロック的世界大演劇
 1、成立過程
 2、主題と構成
 3、多様な言語態-バロックの精髄
 4、もうひとつの<黄昏>-「途方もない道化芝居」による
 5、『繻子の靴』の余白に
四、上演とテクスト-『繻子の靴』以後の地平
 1、音楽の徴の下に-技法の実験
 2、劇場という現場へ-ジャン=ルイ・バローとコメディ・フランセーズ
 3、ヴィテーズ革命-イデオロギーの時代の終焉あるいは演劇作業の勝利

本書は、本文と同じほどの分量の注釈がつけられている。それは本1冊分十分にあるもので、読み応えがあった。訳者の渡辺守章氏は、まず本文を通して読んだ後に、注釈を読むように、と「あとがき」になってから書いていたが、もう遅い。
本文と注釈をその都度往復して楽しませてもらったが、本文の流れが訳注の弾幕でときおり見えなくなってしまうあたり、まるでニコニコ動画みたいだった。

入江悠監督の「劇場版神聖かまってちゃんロックンロールは鳴り止まないっ」をシネリーブルに見に行った。
神聖かまってちゃんは本人の役で出演。
また、マネージャーのツルギさんも、そのままの役。
進学せずに将棋のプロを目指す女子高生。
母はポールダンサー、息子はネット中毒の母子家庭。
意にそまぬメジャー展開に苦悩するマネージャー。
以上3つのストーリーが、神聖かまってちゃんのライブに向けて次へのステップを踏むべく展開していく。
と、いうような話。
彼女が棋士になることをダサイと思う少年。
高卒で棋士になろうとする娘に反対する親。
勝ち負けで千円のやりとりがある将棋クラブ。
パソコン持参を許している保育園。
「芋虫さん」合唱に怒鳴り込む保護者。
いきなりiPad買い与える母。
別居中の父親に買ってもらったOSをゴミ箱に捨てる息子。
休みを申請している日にステージ立ってくれと懇願するのと同時に年齢を理由にクビをちらつかせる支配人。
応援ソング企画の違和感をメンバーと共有せずひとり悶々とするマネージャー。
ニコニコのコメントにこたえて歌う、の子。
などなど。
ひとことで言えば、ツッコミどころ満載、いや、と、いうよりも、他人は自分と違うものの考え方をするんだな、と思わされるエピソードが満載なのかな。
一歩進むにも、他人の無理解にぶち当たらざるを得ないもどかしさがあり、それらが、神聖かまってちゃんのライブ当日に一区切りつく、あるいは、次のステップにたどりつく。
この映画には、ひきこもりの兄と部屋の扉ごしに目隠し将棋をする女子高生のシーンとか、保育園で子どもたちが「芋虫さん」を合唱するシーン、ツルギが業界人とサボテンをはさんで格闘するシーンなど、面白いシーンがいくつかある。(ツルギの演技のうまさにはびっくりする!)
だが、もっとも印象に残るのは、かまってちゃんメンバーの、致命的までの演技ベタだった。それほど役作りも必要なく、せりふも少ないというのに、これは面白い。また、象徴的でもある。
その資質として、ドキュメンタリーで追うと最も過激で面白くなるはずの神聖かまってちゃんと、ベタベタなストーリーをどうしても展開させたくてならない入江監督との間の戦いが、この映画の裏テーマだとみた。
ツルギが苦悩していたのは、応援ソングによる世間的認知の問題ではなく、ありきたりのストーリーにかまってちゃんが組み込まれることへの違和感だったのではないか。
そうしてみるとき、映画をあざ笑うかのごとき大根演技が、そこだけは嘘じゃないパンクとして観客との紐帯をつないだといえるのかもしれない。
サリジュア、KRYSTAL BURNISH DOLLS@あべのhoop~バービー展@近鉄アート館
あべのHOOPの屋外ステージで、 Music Japan TV のイベント。
出演はサリジュアとKRYSTAL BURNISH DOLLS。
午後4時の回
サリジュア
1.大阪LOVER
2.ダンス
3.Party,Partyお泊り
3曲目はオリジナル。
KRYSTAL BURNISH DOLLS
バラード2曲

午後6時の回
1.大阪lover
2.DISCO先輩
3.Party,Partyお泊り
KRYSTAL BURNISH DOLLS
ダンスも魅せる。

KRYSTAL BURNISH DOLLSはサリジュアの「お姉さんユニット」との紹介。
サリジュアはなんか、みんな美しく成長していて、びっくりした。

近鉄アート館で「バービー展」
バービーはやっぱり初代が一番きれいだな、と感じた。
銀幕のスターや、雲上人のモデルさんを思わせる顔立ちで、最近のバービーになるにつれて、ビッチ度が増してくる。
それは、単純にハリウッド女優さんの顔立ちの変遷を物語っているのかもしれない。
しかしながら、比較的モノクロームのイメージのある(白黒の水着の印象が強いのかな)初期よりも、現代のほうがカラフルで、見ていて楽しくはなっているのだ。

深江橋のギャラリーノマルで、中原浩大展「paintings」初日。
DVD1000枚とケースに描かれたドローイングを一面に全枚展示。
回転させての展示も。
そして、プラスチック・ビーズを円形(DVD状?)にかたどって作った作品、大きめのキャンバスのように長方形にかためた作品。
DVDをDVDじゃない用法で作品にしたものと、DVDじゃないものをDVD状にした作品とが、表裏一体になっている。
プラスチックビーズはたまに遊んだりしていたので、それをそのまま作品にしているのが、ちょっと驚かされた。すごくナイーブというか、ストレートというか。
http://www.nomart.co.jp/

オープニングイベントで、.es(ドットエス)のライブがあった。
ギター、サックス、ハーモニカの橋本孝之さんと、ピアノ、パーカッション、ダンス(フラメンコ!)のsaraさんのユニット。
今回は「オトデイロヲツクル」がテーマ。
演奏とダンスのバックには、今回展示の中原浩大氏の作品を映像化したものが流れていた。
電子に頼らない人力の音楽が、今回の展示にみられるような用途のずれた作品と、うまくコラボレーションしていた。
saraさんは、モダンチョキチョキズのときにご一緒させてもらった方で、今年久しぶりにお会いして、現在の活動をお聞きして、な~んだ、いつか行こうと思ってたギャラリーだったから、早く行っておけばよかった、と思ったものだ。
6月にはnu things JAJOUKAでライブがあるそうで、なんだか、いろんなところでいろんなつながりがあるもんだ、と思った。
午後4時から日本橋ラブコンシアターで、ファンタピースUBUライブ。
会場外で、長谷川寿里ちゃんがお店開いていて、けなげな感じが萌えポイント高かった!
開演前のアナウンスは、山口りほと川口梨花の「りんりほ」
りんかーんが学校のチャイム音が大好きだ、と言ってからは、開演前アナウンスでのチャイムは欠かせなくなったようだ。
1.オーバー・ザ・リアリティー
2.ミラー・オブ・トゥルース

衣装はラメ。
本日初披露の新人さんがステージに立っていた。
松本知香(まつもと・ともか)ちゃん、11才。
某アイドルユニットに在籍経験あり。
今回のステージ見るかぎり、ダンス、振り付けもきっちりしていて、将来有望株だと思った。
さっそく「カフェモカ」とニックネームがつく。

自己紹介時のお題は「自分は何キャラ?」
松元瑠菜「ふわふわ」赤ちゃんキャラじゃないのか、バブバブ言ってない、とツッコミが入ったが、るなちゃんが「ふわふわ」と言った意味はいずれ判明するのであた。
谷口佳蓮「小悪魔」いかに、ぐっちゃんが小悪魔であるかは、ライブ中の表情を見て思い知ることになる。ぐっちゃんほど、ライブ中にウィンクをいっぱいするメンバーは他にないのだ!こりゃ、クラクラまいってしまうな!
佐藤萌美「もえもえ」
藤井えりさ「おばちゃん」
鞠谷ふうか「ロック」UBUのリーダー!(最年長)
山口りほ「マイペース」のんびり、のほほん、ダンスなどいろいろ出る。
川口梨花「大人」
清本晏名「宇宙人」じゅりりん命名だそうな。この「宇宙人」で、最初「セレブ」と言ってたのが大逆転。

3.ラビリンス(川口、山口、清本、鞠谷)エグザイル風味。
4.アイドルール(BUB)
ファンタピースUBUから、BUB(バブ)が誕生。
メンバーは谷口、藤井、佐藤、松元。
天使の輪っかと羽根つき。これは初々しくて、可愛い。BUBはもう1曲。
5.ヴィラヴィラヴィロー!(BUB)
6.ビリーブ(山口りほ)玉置ダンスを完全コピー!カッチョイ~
7.花は桜君は美し(清本晏名)事前に「音痴」と告知してたが、着実に歌、うまくなってるなあ。
山口、清本の2人の着替えが済むまで、メンバーでトーク。
衣装はセーラー服。
トーク内容は、新人のカフェモカちゃんへの質問。
誕生日は6月2日、血液型はA型、チゲ鍋が好き、黒色と白色が好きだけど部屋はピンクと白、京都生まれ、あこがれの芸能人は少女時代、陸上部におり50メートル7秒8(小学4年の記録)、身長は140センチ足らず。
ここまでデータが揃うと、以前のユニットを応援してた人も、「あ、あの子だ」と見当がつき、ファンタピースのライブを見にくるんじゃないだろうか。

8.君だけにLOVE YOU
9.ロンリーオンリー
以下、アンコール
10.ラブラブスウィートバレンタイン

新人さんのステージが見れた、という貴重なライブだったが、全体としての白眉は、山口りほのソロだろう。あれを見れただけで、入場料払っただけの元は取れた、という感じ。
アゴスティの世界「カーネーションの卵」「ふたつめの影」
元町映画館で「イタリア映画界の異端児 アゴスティの世界」
「カーネーションの卵」1991年
シルヴァーノ・アゴスティ監督・脚本
ダニエーレ・ヤコノ音楽
出演:フェデリーコ・ザノーラ/ルー・カステル/アラン・キュニー
アゴスティの自伝的作品で、戦争などで価値や情勢がころころ変わるイタリアのヘタリアぶりが描かれていた。
カーネーションの卵は、枕の下にひそませておく、小さな卵形のチャームで、入手方法も神秘的。

「ふたつめの影」2000年
シルヴァーノ・アゴスティ監督・脚本・原案・撮影・編集
ニコラ・ピオヴァーニ音楽
バザーリアが精神病院の実態を知り、ついには精神病院を廃止するバザーリア法を制定するにいたる経緯を描いている。
たまたま昨日、魔ゼルなラジウォを聞いてて、日本の精神病院のことを語っていたので、タイムリーだった。
「自分を健康だと思い込んでいる人をどうすれば治すことができるのだろう」とかいうセネカの言葉が引用されていた。

上映後、松嶋健氏(京都大学人文科学研究所研究員)と、野村雅夫氏(大阪ドーナッツクラブ代表)によるトークもあった。
松嶋氏は医療人類学の立場から「ふたつめの影」でとりあげられた、精神病院を廃止するにいたるバザーリア法(法律36号)について語られていた。
視点は3つ。
1.精神医療
2.精神病院
3.精神医学
主に、ストラクチャーやインスティテューションといった言葉の意味から、精神医療の脱施設化の問題を、脱制度化へとシフト、あるいは拡大させて考えることの重要さを説かれていた、と思う。

元町映画館、今まで何度も行く予定があったのに、やっとはじめて行けた。
いい映画館。



南堀江のTEZUKAYAMA GALLERYで大江慶之個展「プレイ」
上半身を巨大な花などでかぶられている体操服姿の男子たち。
男子がかぶるのは、花の山だけでなく、邪悪な頭部だったり、カーブミラーだったり。
また、壁からにょっきり出た男子の腕は、蝶をつまんでいたり、トカゲの尻尾をつまんでいたり。
自分の小学生時代のアルバムを心象風景で描くと、こうなるのかも、と思わせる。
面白くて、ちょっとノスタルジックで、また、深読みの罠も仕掛けてある。
また、平面作品も展示してあった。
http://ooe-yoshiyuki.com/

今日は雨模様で、晴れていたら四天王寺の聖霊会行って、この「プレイ」見て、アゴスティの映画見て、と予定たてていたが、この「プレイ」だけが生き残った。
聖霊会って、雨にたたられた経験が以前にもあった。
僕が聖霊会行こうと思うと、雨が降る、という法則があるのかもしれない。

ザ・ファイター

2011年4月20日 映画
ザ・ファイター
デビッド・O・ラッセル監督の「ザ・ファイター」を見た。
ボクサー、ミッキー・ウォードと兄のディッキーを中心としたストーリー。
マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス、メリッサ・レオ
兄と母が足枷になってチャンスをつぶしていたミッキーが、家族を切り捨てるのでなく、絆を強めて、ついに世界王者に。
帰ってから、ミッキー・ウォードの試合とか、ディッキーがシュガー・レイをダウンさせた映像とか、探して見まくってしまった。
傑作!
冷たい熱帯魚、ドクターフィールグッド・オイル・シティ・コンフィデンシャル
冷たい熱帯魚、ドクターフィールグッド・オイル・シティ・コンフィデンシャル
冷たい熱帯魚、ドクターフィールグッド・オイル・シティ・コンフィデンシャル
園子温監督の「冷たい熱帯魚」を見た。
でんでん、吹越満、梶原ひかり、神楽坂恵、黒沢あすか
いや、もう、強烈!
でんでんの存在感!吹越さんの演技!
しょっぱな、スーパーで適当に買いあさったレトルト食品だけが並ぶ食卓からして、なんだか不穏な空気が漂う。
全部電子レンジに放り込んで作った食事でも、それ相応の夕餉になっているのを見て、たいしたもんだ、と思った。
最後の最後まで救いなし!
でんでんが悪と暴力の権化になってしまう生い立ちは、まるでキャリー。
また、ついに吹越さんがオドオド臆病者からプッツン切れるきっかけに、「めがねを取られる」のが、またツボ。まじめでオドオドしてた眼鏡男子が、メガネはずしたとたんに悪人になる、というのは、古典的なギャグマンガのセオリー。
梶原ひかりは、どこかで見たことのある顔だと思ってたら「女王の教室」でAngel Blueの財布を泥棒してた子だ!
しかし、この映画、見終わって3日たつけど、いつまでも頭から離れない。

ジュリアン・テンプル監督の「Dr.Feelgood オイル・シティ・コンフィデンシャル」を見た。
ウィルコ・ジョンソン見に行っておけばよかった~。
パブ・ロックか~。
バンドのヒストリーとしては、とくに驚くようなストーリーはなく、はっきり言って、ありがちなものなのだが、あまりにも典型的すぎて、逆に面白くなってきた。
「ヤヌス」野波浩展@心斎橋アセンス
心斎橋のアセンスギャラリーで「ヤヌス」野波浩展。
ヌード胸像写真と、ストリート風景写真。
野波浩の写真は、何を撮っても彫刻とか建築になってしまっているのが面白かった。
しかし、建物の写真なのに、なぜかそこからは話し声が聞こえてくる。
時間も切り取って作品にしているようだ。


スマイレージ@千里セルシー

千里セルシーでスマイレージ「恋にBooing ブー!」発売記念ミニライブ。
正午の回
1.恋にBooing ブー!
2.夢見る15歳
3.ショートカット
4.スキちゃん
5.恋にBooing ブー!

恋にBooing ブー!の振り付け講座、
大阪の思い出等。
紗季「ホワイトクリスマス」
彩花「たこやき、おこのみやき、いかやき等」
憂佳「夢で追いかけられているとき、グリコの看板の前を通る」
花音「ユニバのライブで歌詞を間違えた」

午後2時30分の回
1.恋にBooing ブー!
2.同じ時給で働く友達の美人ママ
3.夢見る15歳
4.スキちゃん
5.恋にBooing ブー!

恋にBooing ブー!の振り付け講座
たこやきの話。ロシアンルーレットとか、甘いのを作るとか。
現在アイドルといえば、スマイレージにまさるものはない、というのを再認識させられてしまった。まさしく王道!口パクなし(ここがポイント高い)!

近くのよみうり文化ホールで開催のボクシングの試合を誘われたが、時間がなくて行けなかった。めちゃくちゃ残念!

午後6時からNHK-FMで「現代の音楽」
                          猿谷紀郎
 - 音の現在(いま)~マグヌス・リンドベルイ -(2)  
                              
「オーラ ヴィトルド・ルトスワフスキの想い出のために」   
                      リンドベルイ作曲
                      (37分10秒)
                   (演奏)BBC交響楽団
                (指揮)オリヴァー・ナッセン
   <Deutsche Grammophon       
                   UCCG-1044> 
                              
「リードの遊び」              リンドベルイ作曲
                       (7分35秒)
         (アコーディオン)シュテファン・フッソング
        <ポリグラム株式会社IMS IDC7203>

夜から10minutes映画祭の打ち合わせ。
コリン、ナイト・オブ・ザ・リビングデッド@第七藝術劇場
マーク・プライス監督の「コリン」を見に行った。
約5,800円の低予算で製作されたゾンビ映画だけど、安っぽくない、いい映画だった。
主人公は、ゾンビに噛まれて、あげくゾンビになってしまった青年。
だが、家族は彼を見捨てずに、なんとかゾンビを治療(?)しようとする。
また、どういう経緯で彼がゾンビになるに至るかを描いて、この物語は終わる。
人間の感情をまだ残した状態のゾンビと、ゾンビになっても、最後までなんとか助けようとする家族と、万策尽きての別れ。
なんとセンチメンタルな。
「泣けるゾンビ映画」のキャッチフレーズに嘘はない。

「コリン」公開記念特集上映「ゾンビ映画を知るための7つの方法」で、今日は
「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」
ジョージ・A・ロメロ監督の1968年の作品。
死体が、正真正銘の死体っぽくて、こわい。
死体と言えども、ちょっと前は生きた人間だったのだ、という当たり前のことを思わせる、おそろしさ。
この映画では、ゾンビの原因として放射能をあげていた。
なんとなく、おそろしい設定!

上映後、江戸木純とミルクマン斎藤のトークショー。
日本橋ラブコンでファンタピースのライブ。
僕は午後4時からの第二部だけを見れた。
開演前のアナウンスは、すずとあゆ。
1.ミラー・オブ・トゥルース
2.カップル・オブ・シャドー
3.その未来へ
4.ずっと見ていて☆
メンバーは、長谷川、鈴木、浦田、中村、谷口、鞠谷、松元。
前半の衣装は大リボン。
後半の衣装は小はっと赤ブレザー。
中盤のお着替えタイムで登場したのは、山口、山崎、川口。
メンバーに関する○×クイズ。
りほホンのダンス指南。
ライブ終了後はメンバーがハイタッチでコミュニケーションスペースへ。

< 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 >

 

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