第6回中之島映像劇場「ビル・ヴィオラ初期映像作品集 心の旅路」@国立国際美術館、『はつゆめ』
2013年10月13日 芸術国立国際美術館で、第6回中之島映像劇場「ビル・ヴィオラ初期映像作品集 心の旅路」を見てきた。入場無料。
13:00からAプログラム:84分
(冒頭に15分の解説)
《ジェリド湖(光と熱に浮かぶポートレート)》
(1979年/ビデオ作品/カラ―/ステレオ・サウンド/28分)
《はつゆめ》田中大圓へ
(1981 年/ビデオ作品/カラ―/ステレオ・サウンド/56分)
15:00からBプログラム:89分
《おのれは如何なるものかを識らず》
(1986年/ビデオ作品/カラ―/ステレオ・サウンド/89分)
Aプログラムはサハラ砂漠と、日本(恐山とか!)。
Bプログラムは鳥の顔、卵から孵化する鳥、バイソンの放尿、いきなり登場する象。
死んだ動物(牛とか魚とか)が徐々に朽ち果て、蝿がたかり、鳥がついばむ映像を見ると、自分も、あんなふうに動物たちの餌食になりながら消費されたい、と思った。
田中大圓(タナカ・ダイエン)は、ビル・ヴィオラが日本滞在中に師事した禅僧。座禅のあとで、よくミスタードーナツに行ったから、そのときの集まりを「ミスター・ドーナツ禅宗講座」と呼んでたとか。
(どうでもいいことだけど、サブタイトルの「田中大圓へ」For Daien Tanakaは、森美術館のカタログ本では「田中大圓に」の表記になっている)
映像作品だから当たり前、のことなのだが、「わたしは、これを見ています」ということ自体の面白さが味わえた。
http://www.billviola.com/
ビル・ヴィオラ『はつゆめ』を読んだ。
序
はつゆめ/デヴィッド・エリオット
叡智と不安 ビル・ヴィオラの作品をめぐる随想/デヴィッド・ロス
作品1976-1996 ビル・ヴィオラ、キラ・ペロフ/解説:ビル・ヴィオラ
時の極みに表れる感情 ビル・ヴィオラのプロジェクト(パッション/受難)/ジョン・ウォルシュ
作品2000-2004 ビル・ヴィオラ、キラ・ペロフ/解説:ビル・ヴィオラ
ビル・ヴィオラへのインタビュー/帯金章郎
年譜
参考文献
作品リスト
本書は、2006年~2007年にかけて、森美術館と兵庫県立美術館でひらかれた「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」展に関連した本。
13:00からAプログラム:84分
(冒頭に15分の解説)
《ジェリド湖(光と熱に浮かぶポートレート)》
(1979年/ビデオ作品/カラ―/ステレオ・サウンド/28分)
《はつゆめ》田中大圓へ
(1981 年/ビデオ作品/カラ―/ステレオ・サウンド/56分)
15:00からBプログラム:89分
《おのれは如何なるものかを識らず》
(1986年/ビデオ作品/カラ―/ステレオ・サウンド/89分)
Aプログラムはサハラ砂漠と、日本(恐山とか!)。
Bプログラムは鳥の顔、卵から孵化する鳥、バイソンの放尿、いきなり登場する象。
死んだ動物(牛とか魚とか)が徐々に朽ち果て、蝿がたかり、鳥がついばむ映像を見ると、自分も、あんなふうに動物たちの餌食になりながら消費されたい、と思った。
田中大圓(タナカ・ダイエン)は、ビル・ヴィオラが日本滞在中に師事した禅僧。座禅のあとで、よくミスタードーナツに行ったから、そのときの集まりを「ミスター・ドーナツ禅宗講座」と呼んでたとか。
(どうでもいいことだけど、サブタイトルの「田中大圓へ」For Daien Tanakaは、森美術館のカタログ本では「田中大圓に」の表記になっている)
映像作品だから当たり前、のことなのだが、「わたしは、これを見ています」ということ自体の面白さが味わえた。
http://www.billviola.com/
ビル・ヴィオラ『はつゆめ』を読んだ。
序
はつゆめ/デヴィッド・エリオット
叡智と不安 ビル・ヴィオラの作品をめぐる随想/デヴィッド・ロス
作品1976-1996 ビル・ヴィオラ、キラ・ペロフ/解説:ビル・ヴィオラ
時の極みに表れる感情 ビル・ヴィオラのプロジェクト(パッション/受難)/ジョン・ウォルシュ
作品2000-2004 ビル・ヴィオラ、キラ・ペロフ/解説:ビル・ヴィオラ
ビル・ヴィオラへのインタビュー/帯金章郎
年譜
参考文献
作品リスト
本書は、2006年~2007年にかけて、森美術館と兵庫県立美術館でひらかれた「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」展に関連した本。
9nine@あべのキューズモール~テクマク写真展「イマジネーション」@ギャラリー・アビィ~セルシーキッズボーカルコンテスト~「『ノーコメントのコメント』の続き」@ミニスタジオ・クレアティブ
2013年10月12日 アイドルあべのキューズモールで、9nineのライブを見てきた。
人気のドラマ「リーガル・ハイ」の主題歌も歌っているし、勢いが感じられる。ダンスもキレキレ。主に村田寛奈を見ていたせいかもしれないが。
1. Evolution No.9
2. 少女トラベラー
3. One Kiss
4. SMILE & TEARS
5. Re:
9nineのライブとセルシーキッズボーカルコンテストのあいだに、南船場のギャラリー・アビィに寄って、テクマク写真展「イマジネーション」を見てきた。
トイカメラで撮影したピンボケ写真作品。
かれこれ30年ほど前、ピンボケ写真展を企画して、アルトーの「ピルボケ」を「ピンボケ」とわざと誤読してむちゃくちゃな解説文を書いたことがある。(写真展は、実現せず。めんどくさくて)その後も、ピンボケというと、なんだか見過ごせない快楽、フェティッシュみたいなものを感じてしまうのだ。
この「イマジネーション」は、何がうつっているのかわかる作品よりも、光と影、色がにじんで、何を写しているのかわからない作品ほどググッときた。
http://g-avi.com/ex/335/335.htm
千里セルシーでセルシーキッズボーカルコンテスト。
到着時、既に最初の5組が終わっていた模様。
Diva
矢納純利亜
桧垣祐夏
ウォーリン永愛
Telop
世古桃詩
濱口和志(クレイジーゴナクレイジー、Divaの2人をダンサーにしたがえて歌う)
須磨日和(ラウダー)
笹井凪紗(ルール)
MINAMO(あかり。自分で作詞したオリジナル曲)
小西希林(やさしさに包まれたなら。魔女の宅急便衣装で、この日最高の可愛さ)
高山侑里香(みんな空の下)
浅野莉来(奇跡を望むなら)
スマイルアシスト(コール・ミー・レディ。2人組)
飯野真優(恋のつぼみ)
西野ひかり(大好きだよ)
横野亜里桜(イン・アワー・タイム。Jewelのメンバー)
岡果樹(明日への扉)
土井風香(リアル・ボイス)
ダブルA(潮騒のメモリー。2人組、最年少5歳の女の子)
山本(名前失念! ハナミズキ)
青葉汐那(オリオン。Divaのメンバー)
レインボー☆7(虹色デイズ。レインボー7のオリジナル曲で、ユニット名やメンバーのことが歌詞におりこまれている)
SEIRA(花火。Divaのメンバー)
Jewelry☆doll(ホワイト・ラブ。2人組)
北村來嶺彩(カブトムシ)
この後、中学生以上のコンテストもあったが、時間がなくて、移動。
小学生以下の部で、僕が見た子にだけ関していうと、北村來嶺彩、須磨日和、レインボー7あたりがよかった。
さて、結果は?
神戸のミニスタジオ・クレアティブで、セルジュ・ゲンズブールの映画「ノーコメント」上映関連トークショー「『ノーコメントのコメント』の続き」に出演してきた。
出演は、東瀬戸悟、安井麻人、ぼく。
デビューの頃からの映像、音楽をおさらいしながら、セルジュ・ゲンズブールの生涯をたどる。
僕は、かつて「ゲンズブール・ナイト」というゲンズブールゆかりのイベントに2回出演させてもらったことがあり、今回の登板となったが、ゲンズブールの専門家でもなんでもないので、あわてて音楽を聞きなおしたり、本を読み直して、記憶を甦らせて、なんとかお役目をつとめることができた。
ゲンズブールにはフリークが存在していて、いつ厳しいツッコミが入るか、とドキドキしていたが、僕の発言は、「初期ゲンズブールはサバンナ高橋に似てる」とか、適当なものばっかりだったので、なんとか見逃してもらうことができた。
ちなみに、ゲンズブールが死んだのが3月2日、僕の誕生日が3月3日、ということで、きっと僕はゲンズブールの生まれ変わりなんじゃないか、と思っている。生き方はまったく違うけど。
人気のドラマ「リーガル・ハイ」の主題歌も歌っているし、勢いが感じられる。ダンスもキレキレ。主に村田寛奈を見ていたせいかもしれないが。
1. Evolution No.9
2. 少女トラベラー
3. One Kiss
4. SMILE & TEARS
5. Re:
9nineのライブとセルシーキッズボーカルコンテストのあいだに、南船場のギャラリー・アビィに寄って、テクマク写真展「イマジネーション」を見てきた。
トイカメラで撮影したピンボケ写真作品。
かれこれ30年ほど前、ピンボケ写真展を企画して、アルトーの「ピルボケ」を「ピンボケ」とわざと誤読してむちゃくちゃな解説文を書いたことがある。(写真展は、実現せず。めんどくさくて)その後も、ピンボケというと、なんだか見過ごせない快楽、フェティッシュみたいなものを感じてしまうのだ。
この「イマジネーション」は、何がうつっているのかわかる作品よりも、光と影、色がにじんで、何を写しているのかわからない作品ほどググッときた。
http://g-avi.com/ex/335/335.htm
千里セルシーでセルシーキッズボーカルコンテスト。
到着時、既に最初の5組が終わっていた模様。
Diva
矢納純利亜
桧垣祐夏
ウォーリン永愛
Telop
世古桃詩
濱口和志(クレイジーゴナクレイジー、Divaの2人をダンサーにしたがえて歌う)
須磨日和(ラウダー)
笹井凪紗(ルール)
MINAMO(あかり。自分で作詞したオリジナル曲)
小西希林(やさしさに包まれたなら。魔女の宅急便衣装で、この日最高の可愛さ)
高山侑里香(みんな空の下)
浅野莉来(奇跡を望むなら)
スマイルアシスト(コール・ミー・レディ。2人組)
飯野真優(恋のつぼみ)
西野ひかり(大好きだよ)
横野亜里桜(イン・アワー・タイム。Jewelのメンバー)
岡果樹(明日への扉)
土井風香(リアル・ボイス)
ダブルA(潮騒のメモリー。2人組、最年少5歳の女の子)
山本(名前失念! ハナミズキ)
青葉汐那(オリオン。Divaのメンバー)
レインボー☆7(虹色デイズ。レインボー7のオリジナル曲で、ユニット名やメンバーのことが歌詞におりこまれている)
SEIRA(花火。Divaのメンバー)
Jewelry☆doll(ホワイト・ラブ。2人組)
北村來嶺彩(カブトムシ)
この後、中学生以上のコンテストもあったが、時間がなくて、移動。
小学生以下の部で、僕が見た子にだけ関していうと、北村來嶺彩、須磨日和、レインボー7あたりがよかった。
さて、結果は?
神戸のミニスタジオ・クレアティブで、セルジュ・ゲンズブールの映画「ノーコメント」上映関連トークショー「『ノーコメントのコメント』の続き」に出演してきた。
出演は、東瀬戸悟、安井麻人、ぼく。
デビューの頃からの映像、音楽をおさらいしながら、セルジュ・ゲンズブールの生涯をたどる。
僕は、かつて「ゲンズブール・ナイト」というゲンズブールゆかりのイベントに2回出演させてもらったことがあり、今回の登板となったが、ゲンズブールの専門家でもなんでもないので、あわてて音楽を聞きなおしたり、本を読み直して、記憶を甦らせて、なんとかお役目をつとめることができた。
ゲンズブールにはフリークが存在していて、いつ厳しいツッコミが入るか、とドキドキしていたが、僕の発言は、「初期ゲンズブールはサバンナ高橋に似てる」とか、適当なものばっかりだったので、なんとか見逃してもらうことができた。
ちなみに、ゲンズブールが死んだのが3月2日、僕の誕生日が3月3日、ということで、きっと僕はゲンズブールの生まれ変わりなんじゃないか、と思っている。生き方はまったく違うけど。
『ゲンスブール×2ノワール』
2013年10月11日 読書セルジュ・ゲンスブールの『ゲンスブール×2ノワール』を読んだ。
ゲンスブールが書いた小説と、死後インタビューに答える、という設定で語った未来の手記。
小説のほうは、『スカトロジーダンディ』から大幅な改訳となっている。
「エフゲニー・ソコロフ」
訳者あとがき「エフゲニー・ハンバート・ゲンスブール」田村源二
「ゲンスブール自らの死を語る」
訳者あとがき「デカダンスの帝王の涙」永瀧達治
ゲンスブールが書いた小説と、死後インタビューに答える、という設定で語った未来の手記。
小説のほうは、『スカトロジーダンディ』から大幅な改訳となっている。
「エフゲニー・ソコロフ」
訳者あとがき「エフゲニー・ハンバート・ゲンスブール」田村源二
「ゲンスブール自らの死を語る」
訳者あとがき「デカダンスの帝王の涙」永瀧達治
『ゲンスブールとの1週間』
2013年10月10日 読書
立川直樹の『ゲンスブールとの1週間』を読んだ。
ゲンスブールに会いに行って、過ごした1週間のことを書いている。
ゲンスブールが、そのとき、最も印象に残っている女性3人として、「フランス・ギャル、ジェーン・バーキン、ブリジット・バルドー」をあげているのが興味深い。(このときのゲンスブールのパートナーは、バンブー)
バーキン、バルドーはともかく、フランス・ギャルか!という思い。
たしかに、ゲンスブールの人生にとって大きな意味を持つ女性ではあるのだが。
ゲンスブールに会いに行って、過ごした1週間のことを書いている。
ゲンスブールが、そのとき、最も印象に残っている女性3人として、「フランス・ギャル、ジェーン・バーキン、ブリジット・バルドー」をあげているのが興味深い。(このときのゲンスブールのパートナーは、バンブー)
バーキン、バルドーはともかく、フランス・ギャルか!という思い。
たしかに、ゲンスブールの人生にとって大きな意味を持つ女性ではあるのだが。
「レ・ブロンゼ、スキーに行く」、「天使の宿り木」、『ゲンスブール、かく語りき』
2013年10月9日 映画
パトリス・ルコント監督の「レ・ブロンゼ、スキーに行く」を見た。
ゲンスブールの音楽が聞けるのは、前作にあたるわけだが、その続編。
海だ!夏だ!ナンパだ!の1作目に続いて、雪だ!スキーだ!ナンパだ!の本作。
転んで笑いをとるような、短いコントを連続で見せられる。
同じ音楽がタコができるほど繰り返されるし、評論家筋が「こんな映画がヒットするようではフランス映画もおしまいだ」と嘆くバカ映画ぶりは変わらず。
セルジュ・フリードマン監督の「天使の宿り木」を見た。2004年。
こちらも、ゲンスブール関連で、ヴァネッサ・パラディ主演。
親を亡くした少年を、成り行きで引き取ってしまう娼婦。
ゲンスブールを魅了したロリータが、母性愛に目覚める娼婦の役を演じているのだ。
年月とはおそろしいものだ。
永瀧達治の『ゲンスブール、かく語りき』を読んだ。
ゲンスブールの発言を紹介し、その解説や、まつわるエピソード、随想がまとめられている。
序 すべてに成功し、人生に失敗したパリの男
愛されたパブリック・エネミー
精神の混乱
純粋芸術と二流芸術
時代の先駆者
混乱した精神
ダンディズム、スノビズム、エステティズム
タブー、挑発、そして煙草、酒
女、男、愛、家族
孤独、絶望、不安
ゲンスブールの音楽が聞けるのは、前作にあたるわけだが、その続編。
海だ!夏だ!ナンパだ!の1作目に続いて、雪だ!スキーだ!ナンパだ!の本作。
転んで笑いをとるような、短いコントを連続で見せられる。
同じ音楽がタコができるほど繰り返されるし、評論家筋が「こんな映画がヒットするようではフランス映画もおしまいだ」と嘆くバカ映画ぶりは変わらず。
セルジュ・フリードマン監督の「天使の宿り木」を見た。2004年。
こちらも、ゲンスブール関連で、ヴァネッサ・パラディ主演。
親を亡くした少年を、成り行きで引き取ってしまう娼婦。
ゲンスブールを魅了したロリータが、母性愛に目覚める娼婦の役を演じているのだ。
年月とはおそろしいものだ。
永瀧達治の『ゲンスブール、かく語りき』を読んだ。
ゲンスブールの発言を紹介し、その解説や、まつわるエピソード、随想がまとめられている。
序 すべてに成功し、人生に失敗したパリの男
愛されたパブリック・エネミー
精神の混乱
純粋芸術と二流芸術
時代の先駆者
混乱した精神
ダンディズム、スノビズム、エステティズム
タブー、挑発、そして煙草、酒
女、男、愛、家族
孤独、絶望、不安
『ゲンスブールまたは出口なしの愛』
2013年10月8日 読書
ジル・ヴェルランの『ゲンスブールまたは出口なしの愛』を読んだ。
今週末にゲンスブールのトークイベントに出演する関係で、音楽聞いたり、いろいろ読んで、おさらい中なのだ。
奇しくも、著者のジル・ヴェルランが、最近お亡くなりになったばかりで、びっくりしていたところ。
階段落ちて死んだそうだ。
階段には要注意。
以下、目次。
プロローグ 推定的ノンフィクション
1 そうさ、俺がゲンスバール…
2 君が素敵なものを持っているかぎり
3 白状すると、嫌な思いもしたよ・あなたは、違うかい、モナムール
4 ツイスト族へのレクイエム
5 イェイェの時代に
6 アニーはキャンディが好き
7 ジップ!シュバーン!パウ!ブロップ!ヴィーズ!
8 肉体の愛は出口なし…
9 君は僕の理性の絶対条件
10 ディ・ドゥ・ディ・ドゥ・ダー!
11 自分自身をメチャクチャにしたくなる衝動に駆られる日があるものさ
12 起て祖国の子らよ・栄光の日が訪れた
13 至上なるエキス・美味なる子供・私の肉、私の血・ああ、私のベビー、私の魂
14 私はあまりにも苦しい、ある日曜日に死んでしまうだろう
今週末にゲンスブールのトークイベントに出演する関係で、音楽聞いたり、いろいろ読んで、おさらい中なのだ。
奇しくも、著者のジル・ヴェルランが、最近お亡くなりになったばかりで、びっくりしていたところ。
階段落ちて死んだそうだ。
階段には要注意。
以下、目次。
プロローグ 推定的ノンフィクション
1 そうさ、俺がゲンスバール…
2 君が素敵なものを持っているかぎり
3 白状すると、嫌な思いもしたよ・あなたは、違うかい、モナムール
4 ツイスト族へのレクイエム
5 イェイェの時代に
6 アニーはキャンディが好き
7 ジップ!シュバーン!パウ!ブロップ!ヴィーズ!
8 肉体の愛は出口なし…
9 君は僕の理性の絶対条件
10 ディ・ドゥ・ディ・ドゥ・ダー!
11 自分自身をメチャクチャにしたくなる衝動に駆られる日があるものさ
12 起て祖国の子らよ・栄光の日が訪れた
13 至上なるエキス・美味なる子供・私の肉、私の血・ああ、私のベビー、私の魂
14 私はあまりにも苦しい、ある日曜日に死んでしまうだろう
アートスペース亜蛮人に行って、「eau de vie~行ってかえらぬ儚さ~」を見てきた。
1階はnunの鍾乳石を描いた作品などで、地中の水脈を表現。
2階にあがると、辰巳義隆の地上から見た水の絵画。四方の壁面の作品は、四季それぞれの情景を描いている。
nunは水を描かずに水を実感させ、辰巳義隆は地上からの視点で水面だけでなく、その上のはるかな空間と、その下の深い水の動きまで描く。
1階は水の下の下まで描き、2階は水の上の上をも描いている。階段を使って自分の身体を動かすことで、それを味わうのは、一種のアトラクション的な楽しさもあった。
そういえば、今日の「笑っていいとも」に、「あまちゃん」の能年玲奈が出てたな。http://www.aband.jp/exhibition.html
松本人志監督の「R100」を見てきた。
主人公(大森南朋)は「ボンデージ」という名のSMクラブで年間契約をする。1年を通じて、日常生活中にいつ女王様が出現して責めるのか予測できないシステムなのだ。
生活のなかに女王様があらわれる領域は徐々に拡大していき、職場や自宅にも女王様があらわれて、主人公をいたぶる。
と、いう前半部は、これはこれで面白いストーリーだと思うのだが、「R100」とタイトルが出てからの後半部は、まさしくカルト、ノンセンスの傑作になっていた。
「なんでやねん」というストーリー展開、それを作中でツッコミいれる設定、「なんじゃこりゃ」とためいきつくのも観客だけでなく、作中の人物も同様なのだ。
「なんでやねん」「なんじゃそりゃ」に満ち満ちた大傑作だと思うが、一般大衆向きでないのは、カルトの運命でもあろう。
R指定タイトルの「R100」は「R1」の対極にある作品だからなのかな、と思ったが、それ以上に「R100」は、松本人志による「百年の孤独」なんだと思う。
小川真由美に「百歳なったら、この意味わかる!」と言い換えて叫んでほしかったくらいだ。http://www.r-100.com/
ジョナサン・レヴィン監督の「ウォーム・ボディーズ」見てきた。
ゾンビの少年「R」(ニコラス・ホルト)が、人間の少女「ジュリー」(テリーサ・パーマー)に恋をした。恋?
ところが、その少女は、ゾンビを討伐する軍のリーダーの娘なのだ。とうてい、2人の恋など簡単に成就するわけがない。
ふたりの名前を見ればわかるとおり、これは「ロミオとジュリエット」のバリエーションなのだ。
ゾンビは悪化すると「ガイコツ」と呼ばれる餓鬼みたいな凶悪な存在になってしまう。
物語は、途中から、ゾンビと人間が手を組んで、ガイコツを退治する話になる。
と、いうのは、ゾンビが恋をしたことがきっかけで、ゾンビ全体に変化がおき、徐々に人間の心を取り戻しつつあったからだ。
「そんなバカな!ゾンビが徐々に人間に戻っていきかえるなんてありえない!」とか、ついつい思いがちだが、ゾンビのことなど、虚構の世界でしか知らないのだから、どんな変化も設定次第なのだ。吸血鬼の映画で、十字架やニンニクをおそれない吸血鬼がうじゃうじゃ出てくるのと同様だ。
こうして、人間と、ゾンビ(人間が演じている)が、ガイコツ(CG)を退治する、ヒューマニズムあふれる青春ラブコメディゾンビ映画が、この作品だった。当然、ハッピーエンドである。http://dead-but-cute.asmik-ace.co.jp/
1階はnunの鍾乳石を描いた作品などで、地中の水脈を表現。
2階にあがると、辰巳義隆の地上から見た水の絵画。四方の壁面の作品は、四季それぞれの情景を描いている。
nunは水を描かずに水を実感させ、辰巳義隆は地上からの視点で水面だけでなく、その上のはるかな空間と、その下の深い水の動きまで描く。
1階は水の下の下まで描き、2階は水の上の上をも描いている。階段を使って自分の身体を動かすことで、それを味わうのは、一種のアトラクション的な楽しさもあった。
そういえば、今日の「笑っていいとも」に、「あまちゃん」の能年玲奈が出てたな。http://www.aband.jp/exhibition.html
松本人志監督の「R100」を見てきた。
主人公(大森南朋)は「ボンデージ」という名のSMクラブで年間契約をする。1年を通じて、日常生活中にいつ女王様が出現して責めるのか予測できないシステムなのだ。
生活のなかに女王様があらわれる領域は徐々に拡大していき、職場や自宅にも女王様があらわれて、主人公をいたぶる。
と、いう前半部は、これはこれで面白いストーリーだと思うのだが、「R100」とタイトルが出てからの後半部は、まさしくカルト、ノンセンスの傑作になっていた。
「なんでやねん」というストーリー展開、それを作中でツッコミいれる設定、「なんじゃこりゃ」とためいきつくのも観客だけでなく、作中の人物も同様なのだ。
「なんでやねん」「なんじゃそりゃ」に満ち満ちた大傑作だと思うが、一般大衆向きでないのは、カルトの運命でもあろう。
R指定タイトルの「R100」は「R1」の対極にある作品だからなのかな、と思ったが、それ以上に「R100」は、松本人志による「百年の孤独」なんだと思う。
小川真由美に「百歳なったら、この意味わかる!」と言い換えて叫んでほしかったくらいだ。http://www.r-100.com/
ジョナサン・レヴィン監督の「ウォーム・ボディーズ」見てきた。
ゾンビの少年「R」(ニコラス・ホルト)が、人間の少女「ジュリー」(テリーサ・パーマー)に恋をした。恋?
ところが、その少女は、ゾンビを討伐する軍のリーダーの娘なのだ。とうてい、2人の恋など簡単に成就するわけがない。
ふたりの名前を見ればわかるとおり、これは「ロミオとジュリエット」のバリエーションなのだ。
ゾンビは悪化すると「ガイコツ」と呼ばれる餓鬼みたいな凶悪な存在になってしまう。
物語は、途中から、ゾンビと人間が手を組んで、ガイコツを退治する話になる。
と、いうのは、ゾンビが恋をしたことがきっかけで、ゾンビ全体に変化がおき、徐々に人間の心を取り戻しつつあったからだ。
「そんなバカな!ゾンビが徐々に人間に戻っていきかえるなんてありえない!」とか、ついつい思いがちだが、ゾンビのことなど、虚構の世界でしか知らないのだから、どんな変化も設定次第なのだ。吸血鬼の映画で、十字架やニンニクをおそれない吸血鬼がうじゃうじゃ出てくるのと同様だ。
こうして、人間と、ゾンビ(人間が演じている)が、ガイコツ(CG)を退治する、ヒューマニズムあふれる青春ラブコメディゾンビ映画が、この作品だった。当然、ハッピーエンドである。http://dead-but-cute.asmik-ace.co.jp/
天保山マーケットプレースに行って、天保山ミュージックフェスティバルを見てきた。ロタンダステージでの開催。
電車に乗り間違えて、到着したとき、第1ステージの竹内吟さんの歌がはじまっていた。
■第1ステージ13:00~
LMC+
福井一海
高山侑里香
竹内吟
茨木亮汰・星元雄大
Riluce(リルチェ)
西川 怜伽(4曲/最後はダイヤモンドで盛り上がる)
■第2ステージ14:00~
谷川太将
RiMi☆Cherry(中山みなみ・伊地智梨愛/みらくるが止まンないっ!)
田中絢萌(プレシャス)
藤井梨里華
中山紅葉・森海里・藤本綾乃・新納耶々(ダンス)
北村 來嶺彩(4曲/関ジャニの仕分け番組で歌った2曲も含む!)
大阪DAIZY7(4曲/キラキラ☆ホリデー、絶対!Love Magic、オネガイmoonlight、キミ恋テレパシー)
■第3ステージ15:15~
浦部 陽介
岡本 愛美
■第4ステージ16:25~
Asuka(3曲)
JUNNA(3曲)
松田 純之介(3曲)
Sweet Ricotta(2曲/ヘビーローテーション、スキちゃん)
Sweet Ricotta+松田 純之介
http://www.kaiyukan.com/thv/marketplace/event/2013/09/post-9.html
天保山マーケットプレース内で、「ウミウシ写真展」してたので、見た。
ウミウシって、ナマコみたいなものだと思ってたけど、全然違った。
可愛い!
写真だけでなく、映像も流れてたし、水槽の中にウミウシが数種類いて、動きをじかに見ることもできた。
これはいい!
http://www.kaiyukan.com/topics/2013/08/topic_000645.html
ロバート・レッドフォード監督・主演の「ランナウェイ~逃亡者~」を見た。
1960年代後半からベトナム戦争反対運動が世界で巻き起こったが、アメリカにおいて政府機関の爆破など過激な運動に走っていたグループがあった。その名は「ウェザーマン」(実在)。物語は現代。ウェザーマンのメンバーは銀行襲撃時に警備員を1人殺しており、その罪で指名手配されたまま、30年もの月日がたっていた。ウェザーマンのメンバーの1人(スーザン・サランドン)が、突然逮捕される。自首して出ようとする直前に、逮捕されたのだ。これをきっかけに、弁護士になっていたメンバー(ロバート・レッドフォード)の正体が新聞記者とFBIにばれてしまう。娘を弟にあずけて逃亡するロバート・レッドフォード。彼が、娘とともに逃亡しないのには、わけがあった。今後の娘の人生を考え、自分が銀行襲撃には加わっていない事実を、ウェザーマンのメンバーに証言してもらい、身の潔白を証明しようとしていたのだ。
なんだか、ちょっと前のオウム犯がバタバタと見つかったことを思い出すようなストーリーだ。
過激派の逃亡、FBIと記者のそれぞれの追跡、ということだから、派手なアクションがあってもよさそうなものだが、この映画は、頭をからっぽにする映画ではなく、考えさせられる映画になっていた。映画のタイトルも「ランナウェイ~逃亡者~」に比べて、原題の「The Company You Keep」は地味な印象がある。
反体制側につくのでもなく、また、FBI、政府、マスコミ、それぞれのどの立場にたつのでもない、バランスのとれた目配りがきいた映画なのだが、ついつい反体制側にたちたくなる心情は、いかんともしがたく、自分の未熟さを恥じ入るばかりだ。http://www.runnaway.jp/
電車に乗り間違えて、到着したとき、第1ステージの竹内吟さんの歌がはじまっていた。
■第1ステージ13:00~
LMC+
福井一海
高山侑里香
竹内吟
茨木亮汰・星元雄大
Riluce(リルチェ)
西川 怜伽(4曲/最後はダイヤモンドで盛り上がる)
■第2ステージ14:00~
谷川太将
RiMi☆Cherry(中山みなみ・伊地智梨愛/みらくるが止まンないっ!)
田中絢萌(プレシャス)
藤井梨里華
中山紅葉・森海里・藤本綾乃・新納耶々(ダンス)
北村 來嶺彩(4曲/関ジャニの仕分け番組で歌った2曲も含む!)
大阪DAIZY7(4曲/キラキラ☆ホリデー、絶対!Love Magic、オネガイmoonlight、キミ恋テレパシー)
■第3ステージ15:15~
浦部 陽介
岡本 愛美
■第4ステージ16:25~
Asuka(3曲)
JUNNA(3曲)
松田 純之介(3曲)
Sweet Ricotta(2曲/ヘビーローテーション、スキちゃん)
Sweet Ricotta+松田 純之介
http://www.kaiyukan.com/thv/marketplace/event/2013/09/post-9.html
天保山マーケットプレース内で、「ウミウシ写真展」してたので、見た。
ウミウシって、ナマコみたいなものだと思ってたけど、全然違った。
可愛い!
写真だけでなく、映像も流れてたし、水槽の中にウミウシが数種類いて、動きをじかに見ることもできた。
これはいい!
http://www.kaiyukan.com/topics/2013/08/topic_000645.html
ロバート・レッドフォード監督・主演の「ランナウェイ~逃亡者~」を見た。
1960年代後半からベトナム戦争反対運動が世界で巻き起こったが、アメリカにおいて政府機関の爆破など過激な運動に走っていたグループがあった。その名は「ウェザーマン」(実在)。物語は現代。ウェザーマンのメンバーは銀行襲撃時に警備員を1人殺しており、その罪で指名手配されたまま、30年もの月日がたっていた。ウェザーマンのメンバーの1人(スーザン・サランドン)が、突然逮捕される。自首して出ようとする直前に、逮捕されたのだ。これをきっかけに、弁護士になっていたメンバー(ロバート・レッドフォード)の正体が新聞記者とFBIにばれてしまう。娘を弟にあずけて逃亡するロバート・レッドフォード。彼が、娘とともに逃亡しないのには、わけがあった。今後の娘の人生を考え、自分が銀行襲撃には加わっていない事実を、ウェザーマンのメンバーに証言してもらい、身の潔白を証明しようとしていたのだ。
なんだか、ちょっと前のオウム犯がバタバタと見つかったことを思い出すようなストーリーだ。
過激派の逃亡、FBIと記者のそれぞれの追跡、ということだから、派手なアクションがあってもよさそうなものだが、この映画は、頭をからっぽにする映画ではなく、考えさせられる映画になっていた。映画のタイトルも「ランナウェイ~逃亡者~」に比べて、原題の「The Company You Keep」は地味な印象がある。
反体制側につくのでもなく、また、FBI、政府、マスコミ、それぞれのどの立場にたつのでもない、バランスのとれた目配りがきいた映画なのだが、ついつい反体制側にたちたくなる心情は、いかんともしがたく、自分の未熟さを恥じ入るばかりだ。http://www.runnaway.jp/
第34回文学碑記念の集い@太平寺~ニュイ・ブランシュ
2013年10月5日 芸術午後2時から、太平寺で、第34回文学碑記念の集い。
司会は笑福亭枝鶴
第1部 講演「オダサクと画家、そしてミナミ」橋爪節也
第2部 浪曲「夫婦善哉」春野恵子(曲師:一風亭初月)
講演では、オダサクとミナミを中心に語られ、『夫婦善哉』はミナミと北新地が舞台となるが、意識的に船場をはずして物語ったのではないか、との仮説もたてられていた。
「銭のかからぬいわゆる下手料理」(夫婦善哉)で列挙される、戎橋筋そごう横「しる市」のどじょう汁と皮鯨汁(あえて「心斎橋筋」と呼ばず「戎橋筋」と呼ぶところにもオダサクの意図がある)、道頓堀相合橋東詰「出雲屋」のまむし、日本橋「たこ梅」のたこ、法善寺境内「正弁丹吾亭」の関東煮、千日前常盤座横「寿司捨」の鉄火巻と鯛の皮の酢味噌、「だるまや」のかやく飯と粕じる。これらは、第2部の浪曲でも再現されたが、ミナミのどこに店があったか、などの確認作業だけで、食欲がわいてきた。
あと、赤玉のムーランルージュ(『雪の夜』)、バー・ダイス(『世相』)雁次郎横丁(『世相』)、青年塾堂(『木の都』)、名曲堂(『木の都』)、夫婦善哉のかつてあった場所などなど、懐かしいやら、知らなかったことやら、話のなかで、ミナミの店、「ドウトン」や「メトロ」などの名前もあがった。
それと、大阪歴史博物館の織田作之助の展示、日々、展示物が充実していっているそうだ。終りかけにもう1回行ったほうがいいのかもしれない。
第2部、春野恵子さんの浪曲「夫婦善哉」は今回がネタおろし。覚えるだけでもたいへんなのに、関西弁もこなさないといけない、また、客は織田作之助や大阪ミナミには一家言を持つお年寄りが居並んでいる。そんななかでの「夫婦善哉」お見事でした!
帰りぎわに、名前呼ばれたので誰だろう、と思ったら、桂あやめさんだった。和服姿でなかったので、一瞬、誰だろう?と見紛ってしまった。洋装姿もお美しい。http://blog.goo.ne.jp/keiko-haruno
夕方から、京都で、ニュイ・ブランシュ「パリ白夜祭への架け橋-現代アートと過ごす夜」を楽しんできた。
@KCUA~京都国際マンガミュージアム~京都芸術センターの3つをまわった。
まず、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
ギャラリーAで見たのは、アレクサンドル・モーベールの映像作品。2面スクリーンの前には、スピーカーを仕込んだ布のテーブルのようなものが置いてあり、音の振動で、布の上の絵の具粒が踊る。
ギャラリーBでは、映像作品(全部見るには80分!)これが面白いものばっかりで、ずっとここにいてもよかったかも、と思えた。
Lanrent Faulonの「Garden Party」は、全裸の男がテーブルからテーブルへと渡り歩くスリルとサスペンスに満ちた映像。
http://laurent-faulon.over-blog.com/
Matthieu Pilloudの「Conférence en forêt」は断片的なイラストをいろいろ組み合わせをかえて、違う情景をつくり続ける映像。
あと、ピアノ弾いたら無数に並んだグラスが割れる楽器演奏とか、映画のアクションシーンのコラージュ作品とか。
また、「犬と歩行視」の展示では、テニスコートに立って鑑賞した。
京都国際マンガミュージアムは、建物に映像を映し出すプロジェクションマッピング、マチデコインターナショナルの作品から見た。
続くシャンタル・ストマンの「ロスト・ハイウェイ」は、世界の各都市の夜の光景の写真を建物に投影し、ナレーションがつく。
写真、夜、都市、建物、と、モノクロームのコンビネーションがぴったりはまっていた。
京都芸術センターでは、まず、ダヴィデ・ヴォンパク(ダンス)+ミコ・イニネン(サウンド)の「TOUR」を見た。
真っ暗ななかから、徐々に浮かび上がる男の姿。
その後、男は基本的には呼吸をしているだけなのだが、それが30分飽きずに見ていられるのだから、すごい。
4階の和室に上がって、ステファン・ドゥ・メデロスの「BSKTPLC」を見た。
茶室に入ると、部屋全体を使って、バスケットボール、洗濯洗剤、警備員が配置されている。まるで、いけばなのように絶妙の位置で、ぴくりとも動かず、置物として客の視線を浴び続ける。
と、思ってタイトルを見たら、「BSKTPLC」は、「バスケット・ポリス」のことだったんだ、と納得。
http://stephanedemedeiros.com/index.html
終わったあと、アンスティチュ・フランセ関西で「双子の未亡人」ダンスを見るか、ゲーテ・インスティチュート・ヴィラ鴨川でドリス・デリエの映画見るか、それとも、京都国際マンガミュージアムに戻ってゼウスの映像見るか、@KCUAに戻って映像作品の残りを見るか、いろいろ選択肢はあったものの、時間がなくて、電車乗って帰った。
所持金がほぼ0円だったため、朝まで過ごすのは心もとなかったのである。http://www.nuitblanche.jp/
司会は笑福亭枝鶴
第1部 講演「オダサクと画家、そしてミナミ」橋爪節也
第2部 浪曲「夫婦善哉」春野恵子(曲師:一風亭初月)
講演では、オダサクとミナミを中心に語られ、『夫婦善哉』はミナミと北新地が舞台となるが、意識的に船場をはずして物語ったのではないか、との仮説もたてられていた。
「銭のかからぬいわゆる下手料理」(夫婦善哉)で列挙される、戎橋筋そごう横「しる市」のどじょう汁と皮鯨汁(あえて「心斎橋筋」と呼ばず「戎橋筋」と呼ぶところにもオダサクの意図がある)、道頓堀相合橋東詰「出雲屋」のまむし、日本橋「たこ梅」のたこ、法善寺境内「正弁丹吾亭」の関東煮、千日前常盤座横「寿司捨」の鉄火巻と鯛の皮の酢味噌、「だるまや」のかやく飯と粕じる。これらは、第2部の浪曲でも再現されたが、ミナミのどこに店があったか、などの確認作業だけで、食欲がわいてきた。
あと、赤玉のムーランルージュ(『雪の夜』)、バー・ダイス(『世相』)雁次郎横丁(『世相』)、青年塾堂(『木の都』)、名曲堂(『木の都』)、夫婦善哉のかつてあった場所などなど、懐かしいやら、知らなかったことやら、話のなかで、ミナミの店、「ドウトン」や「メトロ」などの名前もあがった。
それと、大阪歴史博物館の織田作之助の展示、日々、展示物が充実していっているそうだ。終りかけにもう1回行ったほうがいいのかもしれない。
第2部、春野恵子さんの浪曲「夫婦善哉」は今回がネタおろし。覚えるだけでもたいへんなのに、関西弁もこなさないといけない、また、客は織田作之助や大阪ミナミには一家言を持つお年寄りが居並んでいる。そんななかでの「夫婦善哉」お見事でした!
帰りぎわに、名前呼ばれたので誰だろう、と思ったら、桂あやめさんだった。和服姿でなかったので、一瞬、誰だろう?と見紛ってしまった。洋装姿もお美しい。http://blog.goo.ne.jp/keiko-haruno
夕方から、京都で、ニュイ・ブランシュ「パリ白夜祭への架け橋-現代アートと過ごす夜」を楽しんできた。
@KCUA~京都国際マンガミュージアム~京都芸術センターの3つをまわった。
まず、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
ギャラリーAで見たのは、アレクサンドル・モーベールの映像作品。2面スクリーンの前には、スピーカーを仕込んだ布のテーブルのようなものが置いてあり、音の振動で、布の上の絵の具粒が踊る。
ギャラリーBでは、映像作品(全部見るには80分!)これが面白いものばっかりで、ずっとここにいてもよかったかも、と思えた。
Lanrent Faulonの「Garden Party」は、全裸の男がテーブルからテーブルへと渡り歩くスリルとサスペンスに満ちた映像。
http://laurent-faulon.over-blog.com/
Matthieu Pilloudの「Conférence en forêt」は断片的なイラストをいろいろ組み合わせをかえて、違う情景をつくり続ける映像。
あと、ピアノ弾いたら無数に並んだグラスが割れる楽器演奏とか、映画のアクションシーンのコラージュ作品とか。
また、「犬と歩行視」の展示では、テニスコートに立って鑑賞した。
京都国際マンガミュージアムは、建物に映像を映し出すプロジェクションマッピング、マチデコインターナショナルの作品から見た。
続くシャンタル・ストマンの「ロスト・ハイウェイ」は、世界の各都市の夜の光景の写真を建物に投影し、ナレーションがつく。
写真、夜、都市、建物、と、モノクロームのコンビネーションがぴったりはまっていた。
京都芸術センターでは、まず、ダヴィデ・ヴォンパク(ダンス)+ミコ・イニネン(サウンド)の「TOUR」を見た。
真っ暗ななかから、徐々に浮かび上がる男の姿。
その後、男は基本的には呼吸をしているだけなのだが、それが30分飽きずに見ていられるのだから、すごい。
4階の和室に上がって、ステファン・ドゥ・メデロスの「BSKTPLC」を見た。
茶室に入ると、部屋全体を使って、バスケットボール、洗濯洗剤、警備員が配置されている。まるで、いけばなのように絶妙の位置で、ぴくりとも動かず、置物として客の視線を浴び続ける。
と、思ってタイトルを見たら、「BSKTPLC」は、「バスケット・ポリス」のことだったんだ、と納得。
http://stephanedemedeiros.com/index.html
終わったあと、アンスティチュ・フランセ関西で「双子の未亡人」ダンスを見るか、ゲーテ・インスティチュート・ヴィラ鴨川でドリス・デリエの映画見るか、それとも、京都国際マンガミュージアムに戻ってゼウスの映像見るか、@KCUAに戻って映像作品の残りを見るか、いろいろ選択肢はあったものの、時間がなくて、電車乗って帰った。
所持金がほぼ0円だったため、朝まで過ごすのは心もとなかったのである。http://www.nuitblanche.jp/
「織田作之助と大大阪」@大阪歴史博物館~動楽亭昼席~c335p001ペン画展「うつしもの」@乙画廊~「荒木みどりM⇔mヨシダミノル展」@CAS~池田修三展「センチメンタルの青い旗」@HEP HALL
2013年10月4日 芸術
大阪歴史博物館に行って、特別企画展「生誕100年記念 織田作之助と大大阪」を見てきた。
会場入るなり、お多福人形がお出迎え。
展示の概要は次のとおり。
夫婦善哉コーナー
生前の出版本
生前の掲載雑誌
第1章 高津中学・三高時代を経て執筆活動に入る。宮田一枝との出会い・結婚、そして死別
第2章 短く波乱に満ちた後半生、そして壮絶な死
織田作之助が見ていた大阪の姿
廻る人びと1、2、3、4
没後刊行本
織田作之助評伝本
織田作と現代
夫婦善哉原稿の変遷
新発見の資料もあり、なかなか充実していた。
チェーンスモーカーの無頼派の姿に、ゲンズブールを重ねてみたりもした。
常設展のほうは、小学生の団体さんがいたので、避けて今回は見ず。
今日は駅などで、幾組も小学生の団体を見た。そういう日なのだろうか。http://www.mus-his.city.osaka.jp/news/2013/odasaku.html
午後2時から、動楽亭昼席を見てきた。
桂弥太郎「寿限無」(看板のサゲ)
桂佐ん吉「道具屋」
桂わかば「うなぎや」(前みたときよりも面白くなってた!)
桂雀松「口入屋」(三代目文之助襲名直前)
中入り
桂出丸「寄合酒」
桂千朝「鹿政談」
乙画廊で、c335p001ペン画展「うつしもの」を見てきた。
今回は、ペン画と、対になる鉛筆画の作品が展示されていた。
優美な屍体のような目に見えぬ切断面が感じとれるペン画に対して、同じテーマの鉛筆画では、絵が渾然としていて、それぞれの面白さが味わえた。
僕が画廊に到着するちょっと前に、ウサギ先生も来ていたようだった。
http://oto-gallery.no-blog.jp/otoblog/2013/09/c355p001_exhibi.html
CASに行って、「荒木みどりM⇔mヨシダミノル展」を見てきた。
シンセサイザージャケットが真ん中にどーんと置いてあり、壁にはブラックライトで怪しげに光る立体作品たちが。
これはやはり、オープニングパフォーマンスか、最終日の「現代家族」パフォーマンスを見たいところだが、オープニングは見逃し、最終日は「10minutes」の日だ。抜けて見に来ようかな。
http://cas.or.jp/2013/ARAKI_YOSHIDA/index.html
HEP HALLに行って、池田修三展「センチメンタルの青い旗」を見てきた。
池田修三は、秋田の版画家で、2004年に82歳で亡くなっている。
子どもの情景を主に描いた作風は、懐かしい児童画を思わせるもので、本展示では1958年の作品もあったが、1970年代、80年代、90年代、と近作が多数展示してあった。1990年代に、こんな子どもが実在したのか?と思わせるほど、50年代の作品と変わらぬ児童の世界を描いていた。これは、池田修三の世界が不変である所以であることは言うまでもないが、それ以上に、子どもの永遠性を物語るものだろう、と感じた。
今も昔も、子どもは何も変わっていない。大人が子どもを見る目が変わるだけなのだ。http://www.hephall.com/26540/
会場入るなり、お多福人形がお出迎え。
展示の概要は次のとおり。
夫婦善哉コーナー
生前の出版本
生前の掲載雑誌
第1章 高津中学・三高時代を経て執筆活動に入る。宮田一枝との出会い・結婚、そして死別
第2章 短く波乱に満ちた後半生、そして壮絶な死
織田作之助が見ていた大阪の姿
廻る人びと1、2、3、4
没後刊行本
織田作之助評伝本
織田作と現代
夫婦善哉原稿の変遷
新発見の資料もあり、なかなか充実していた。
チェーンスモーカーの無頼派の姿に、ゲンズブールを重ねてみたりもした。
常設展のほうは、小学生の団体さんがいたので、避けて今回は見ず。
今日は駅などで、幾組も小学生の団体を見た。そういう日なのだろうか。http://www.mus-his.city.osaka.jp/news/2013/odasaku.html
午後2時から、動楽亭昼席を見てきた。
桂弥太郎「寿限無」(看板のサゲ)
桂佐ん吉「道具屋」
桂わかば「うなぎや」(前みたときよりも面白くなってた!)
桂雀松「口入屋」(三代目文之助襲名直前)
中入り
桂出丸「寄合酒」
桂千朝「鹿政談」
乙画廊で、c335p001ペン画展「うつしもの」を見てきた。
今回は、ペン画と、対になる鉛筆画の作品が展示されていた。
優美な屍体のような目に見えぬ切断面が感じとれるペン画に対して、同じテーマの鉛筆画では、絵が渾然としていて、それぞれの面白さが味わえた。
僕が画廊に到着するちょっと前に、ウサギ先生も来ていたようだった。
http://oto-gallery.no-blog.jp/otoblog/2013/09/c355p001_exhibi.html
CASに行って、「荒木みどりM⇔mヨシダミノル展」を見てきた。
シンセサイザージャケットが真ん中にどーんと置いてあり、壁にはブラックライトで怪しげに光る立体作品たちが。
これはやはり、オープニングパフォーマンスか、最終日の「現代家族」パフォーマンスを見たいところだが、オープニングは見逃し、最終日は「10minutes」の日だ。抜けて見に来ようかな。
http://cas.or.jp/2013/ARAKI_YOSHIDA/index.html
HEP HALLに行って、池田修三展「センチメンタルの青い旗」を見てきた。
池田修三は、秋田の版画家で、2004年に82歳で亡くなっている。
子どもの情景を主に描いた作風は、懐かしい児童画を思わせるもので、本展示では1958年の作品もあったが、1970年代、80年代、90年代、と近作が多数展示してあった。1990年代に、こんな子どもが実在したのか?と思わせるほど、50年代の作品と変わらぬ児童の世界を描いていた。これは、池田修三の世界が不変である所以であることは言うまでもないが、それ以上に、子どもの永遠性を物語るものだろう、と感じた。
今も昔も、子どもは何も変わっていない。大人が子どもを見る目が変わるだけなのだ。http://www.hephall.com/26540/
「小さな逃亡者」「パッション」
2013年10月4日 映画
十三の第七藝術劇場で、モーリス・エンゲル=ルース・オーキン特集「小さな逃亡者」(1953年)を見てきた。
これでエンゲル=オーキンの全作品(3本)を見たことになる。
「小さな逃亡者」は、7歳の男の子が主人公。
急遽留守番することになった兄弟は、大むくれ。
その日は兄の誕生日で、コニーアイランドで遊ぶ予定になっていたからだ。
子守りをするのが億劫で、兄は弟に銃で撃たれたふりをして、弟にほとぼりがさめるまで隠れているように、と指示する。
警察に逮捕されてしまう、と思い込んだ弟は、家の窓から抜け出して、逃亡する。
逃亡した先は、コニーアイランド。
馬が大好きな弟は、遊園地の回転木馬に乗ったり、ポニーの世話をしたりしながら逃亡生活を続ける。
連絡を受けてコニーアイランドに駆けつけた兄は、弟を探すが、なかなか見つからない。
ようやく弟を見つけた兄は、「僕は生きている」と真相を明かして、親が帰ってくるまでに帰宅。
結果として海水浴や遊園地を満喫できた兄弟だった。
この作品は、他の2作品と違って、大人の世界は描かれない。
子どもが遊ぶカタログを網羅したような特集だったが、こういう感覚は、エラリー・クイーンのジュブナイルでも味わったものだった。
ブライアン・デ・パルマ監督の「パッション」を見てきた。
レイチェル・マクアダムス、ノオミ・ラパス、カロリーネ・ヘルフォルト、ポール・アンダーソン。
嫌な女上司の末路は?
と、いうわけで、サスペンスミステリーなので、詳しくは書かないが、華麗でゲスいデ・パルマの世界が堪能できる。(なにせ、パナソニックのスマートホンのCM制作している部署の物語なのだ)
終盤の、「一番怖い女は誰でしょう」のたたみかけには鳥肌がたった。
こいつが一番怖いやんけ!と思った次の瞬間、加害者が被害者にどんでん返し、それよりも怖いのはやっぱりこいつか!と、思ったら、なんとあいつが一番怖いやんけ!
予告編ではクロエ・グレース・モレッツ主演の「キャリー」も流れていたし、本編もデ・パルマ節健在だったし、ゾクゾクした。
http://www.passion-movie.jp/
これでエンゲル=オーキンの全作品(3本)を見たことになる。
「小さな逃亡者」は、7歳の男の子が主人公。
急遽留守番することになった兄弟は、大むくれ。
その日は兄の誕生日で、コニーアイランドで遊ぶ予定になっていたからだ。
子守りをするのが億劫で、兄は弟に銃で撃たれたふりをして、弟にほとぼりがさめるまで隠れているように、と指示する。
警察に逮捕されてしまう、と思い込んだ弟は、家の窓から抜け出して、逃亡する。
逃亡した先は、コニーアイランド。
馬が大好きな弟は、遊園地の回転木馬に乗ったり、ポニーの世話をしたりしながら逃亡生活を続ける。
連絡を受けてコニーアイランドに駆けつけた兄は、弟を探すが、なかなか見つからない。
ようやく弟を見つけた兄は、「僕は生きている」と真相を明かして、親が帰ってくるまでに帰宅。
結果として海水浴や遊園地を満喫できた兄弟だった。
この作品は、他の2作品と違って、大人の世界は描かれない。
子どもが遊ぶカタログを網羅したような特集だったが、こういう感覚は、エラリー・クイーンのジュブナイルでも味わったものだった。
ブライアン・デ・パルマ監督の「パッション」を見てきた。
レイチェル・マクアダムス、ノオミ・ラパス、カロリーネ・ヘルフォルト、ポール・アンダーソン。
嫌な女上司の末路は?
と、いうわけで、サスペンスミステリーなので、詳しくは書かないが、華麗でゲスいデ・パルマの世界が堪能できる。(なにせ、パナソニックのスマートホンのCM制作している部署の物語なのだ)
終盤の、「一番怖い女は誰でしょう」のたたみかけには鳥肌がたった。
こいつが一番怖いやんけ!と思った次の瞬間、加害者が被害者にどんでん返し、それよりも怖いのはやっぱりこいつか!と、思ったら、なんとあいつが一番怖いやんけ!
予告編ではクロエ・グレース・モレッツ主演の「キャリー」も流れていたし、本編もデ・パルマ節健在だったし、ゾクゾクした。
http://www.passion-movie.jp/
アラン・クレイソンの『セルジュ・ゲンスブール性愛の仮面』を読んだ。
明日をも知れず
ヒップスター
レコーディング・アーティスト
ベビー・ポップ
海の向こう
欲望
イニシャルBB
’69はエロな年
人気の極み
性愛芸術家
レゲエに乗って
パンク老人
レクイエム’91
ガブリエル・クロフォード監督の「ジェーン・バーキン/マザー・オブ・オール・ベイブス」を見た。
ジェーン・バーキンに関するドキュメンタリー。
以下、チャプター。
イントロダクション
ゲンスブールとの出会い
ドワイヨンと映画
愛しい人
マイクを置いた日
子供たちと共に
平和の歌
憧れ
明日をも知れず
ヒップスター
レコーディング・アーティスト
ベビー・ポップ
海の向こう
欲望
イニシャルBB
’69はエロな年
人気の極み
性愛芸術家
レゲエに乗って
パンク老人
レクイエム’91
ガブリエル・クロフォード監督の「ジェーン・バーキン/マザー・オブ・オール・ベイブス」を見た。
ジェーン・バーキンに関するドキュメンタリー。
以下、チャプター。
イントロダクション
ゲンスブールとの出会い
ドワイヨンと映画
愛しい人
マイクを置いた日
子供たちと共に
平和の歌
憧れ
「ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区」
2013年10月2日 映画オムニバス映画「ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区」を見た。フィンランド出身だが20年以上ポルトガルに在住のアキ・カウリスマキ、ポルトガルのペドロ・コスタ、隣国スペインのビクトル・エリセ、ポルトガルのマノエル・ド・オリヴェイラの4人の監督による作品。
映画の最中は、見ることに専念し、見終わってから、今見た映画について読みを進めるタイプの映画だった。心のなかで思い返すたびに、読みが深まっていく不思議な感覚。
「バーテンダー」アキ・カウリスマキ
はやらないバーで働く男。近所の大入りでにぎわう店を偵察に行き、メニューを工夫するも、実らず。待ち人も来たらず花束を捨てる。孤独だけど、笑える。
「スウィート・エクソシスト」ペドロ・コスタ
アフリカ移民ヴェントゥーラが、1974年のカーネーション革命の兵士の亡霊?彫像?とエレベーター内で会話する。過去の彫像兵士は、さながら等身大の大魔神。
「割れたガラス」ビクトル・エリセ
2002年に閉鎖された工場で働いていた人たちが、かつて工場の食堂だった場所で、工場時代の思い出を語る。過酷な労働であったことを全ての人が口にするが、閉鎖してしまって、路頭に迷うさまもあらわになる。工場で働いていた人にとっても、若い次世代にとっても。
「征服者、征服さる」マノエル・ド・オリヴェイラ
観光客たちは、初代ポルトガル王の銅像をいつまでも撮影する。王もたじたじ。http://www.guimaraes-movie.jp/
映画の最中は、見ることに専念し、見終わってから、今見た映画について読みを進めるタイプの映画だった。心のなかで思い返すたびに、読みが深まっていく不思議な感覚。
「バーテンダー」アキ・カウリスマキ
はやらないバーで働く男。近所の大入りでにぎわう店を偵察に行き、メニューを工夫するも、実らず。待ち人も来たらず花束を捨てる。孤独だけど、笑える。
「スウィート・エクソシスト」ペドロ・コスタ
アフリカ移民ヴェントゥーラが、1974年のカーネーション革命の兵士の亡霊?彫像?とエレベーター内で会話する。過去の彫像兵士は、さながら等身大の大魔神。
「割れたガラス」ビクトル・エリセ
2002年に閉鎖された工場で働いていた人たちが、かつて工場の食堂だった場所で、工場時代の思い出を語る。過酷な労働であったことを全ての人が口にするが、閉鎖してしまって、路頭に迷うさまもあらわになる。工場で働いていた人にとっても、若い次世代にとっても。
「征服者、征服さる」マノエル・ド・オリヴェイラ
観光客たちは、初代ポルトガル王の銅像をいつまでも撮影する。王もたじたじ。http://www.guimaraes-movie.jp/
山折哲雄と森岡正博の対談『救いとは何か』を読んだ。
第1章 「殺すな」の思想を問う
ある少年の問い
「殺すな」の思想と近代
「三種還元の方法」の限界(三種は、社会学的方法、心理学的方法、精神医学的方法)
誰もが加害者でもある。
少年の問いにどう答えるか
「比較地獄」の時代
「無常」の三原則(「地上に永遠なるものは一つとしてない」「形あるものは壊れる」「人は生きて死ぬ」)
ロゴスの力
第2章 魂、そして死について
「一人」という問題
親鸞の「一人」
デカルトのコギト論
ヨーロッパ的人間観との違い
集団主義による「いじめ」
鎮魂について
「信ずる宗教」と「感ずる宗教」
「心」をめぐる探究の系譜
浄土と無常
宮澤賢治の信仰心
「写真葬」と化した現代の葬儀
死のイメージ・トレーニング
無神論について
死んだらどうなるのか?
理想の死に方
第3章 限りある命をどう生きるか
命のイメージ
手を合わせる理由
限りある命をどう生きるか
「誕生肯定」と「消滅肯定」
絶望と欲望からの解放
命をめぐるアメリカでの論争
ハンス・ヨナスの思想
悪の問題
菊池寛の小説と赦し(「恩讐の彼方に」と「ある抗議書」)
第4章 「個人の幸福」と「全体の幸福」
宮澤賢治の幸福論
「なめとこ山の熊」の二つの死
救いとしての死
「やまなし」に描かれた二つの世界
『銀河鉄道の夜』の思想
若い世代の生きるキツさ
二つの手立て
すべての魂に誕生肯定はあり得るか
第5章 救いとは何か
「人は死んでも消えてしまわない」
天地万物に命が宿る
「命を大切に」という標語
「ハーバード白熱教室」の欺瞞
功利主義的哲学への批判
「サバイバル戦略」と「無常戦略」
命の生まれ変わり
原発事故をどう受け止めるか
救いの最終的な根拠とは?
第1章 「殺すな」の思想を問う
ある少年の問い
「殺すな」の思想と近代
「三種還元の方法」の限界(三種は、社会学的方法、心理学的方法、精神医学的方法)
誰もが加害者でもある。
少年の問いにどう答えるか
「比較地獄」の時代
「無常」の三原則(「地上に永遠なるものは一つとしてない」「形あるものは壊れる」「人は生きて死ぬ」)
ロゴスの力
第2章 魂、そして死について
「一人」という問題
親鸞の「一人」
デカルトのコギト論
ヨーロッパ的人間観との違い
集団主義による「いじめ」
鎮魂について
「信ずる宗教」と「感ずる宗教」
「心」をめぐる探究の系譜
浄土と無常
宮澤賢治の信仰心
「写真葬」と化した現代の葬儀
死のイメージ・トレーニング
無神論について
死んだらどうなるのか?
理想の死に方
第3章 限りある命をどう生きるか
命のイメージ
手を合わせる理由
限りある命をどう生きるか
「誕生肯定」と「消滅肯定」
絶望と欲望からの解放
命をめぐるアメリカでの論争
ハンス・ヨナスの思想
悪の問題
菊池寛の小説と赦し(「恩讐の彼方に」と「ある抗議書」)
第4章 「個人の幸福」と「全体の幸福」
宮澤賢治の幸福論
「なめとこ山の熊」の二つの死
救いとしての死
「やまなし」に描かれた二つの世界
『銀河鉄道の夜』の思想
若い世代の生きるキツさ
二つの手立て
すべての魂に誕生肯定はあり得るか
第5章 救いとは何か
「人は死んでも消えてしまわない」
天地万物に命が宿る
「命を大切に」という標語
「ハーバード白熱教室」の欺瞞
功利主義的哲学への批判
「サバイバル戦略」と「無常戦略」
命の生まれ変わり
原発事故をどう受け止めるか
救いの最終的な根拠とは?
心宝堂満月個展「そして、静寂だけが残る」@亜蛮人~「天台聲明の調べ」 「勝林院の仏教文化と歴史」@むすびわざ館~ビリー・カウィー@京都芸術センター~「恋人たちとキャンディ」「結婚式と赤ちゃん」
2013年9月30日 映画
アートスペース亜蛮人に行って、心宝堂満月個展「そして、静寂だけが残る」を見てきた。
少女において重要な「時間」について、考えさせられた。
時をとめる象徴としての「人形」と、時を無情に進める運命としての「時計」を合体させた、一種のキメラとして表現された作品たち。
時が流れて老婆か白骨になるのか、あるいは時を止めて空中に浮かび聖化されるのか。2階の展示では、時と戦った少女たちのいくつもの結末が展示されていた。
何にしても、少女の運命は苛酷だ。
http://www.aband.jp/exhibition.html
京都産業大学むすびわざ館に行って、「第2回天台聲明の調べ 六道講式(二十五三昧式)法要」を見てきた。
六道のうち、今回は地獄道と人道のみ。
以下、次第。
解説
入堂
総礼伽陀(そうらいかだ)
導師登禮盤(どうしとうらいばん)
表白(ひょうびゃく)
勧請
四奉請(しぶじょう)
阿弥陀経(東方)
式文地獄(しきもんじごく)
十二禮文(じゅうにらいもん)
三句念仏
阿弥陀経(下方)
式文人道
十二禮文
三句念仏
宝号 南無楞嚴先徳恵心僧都(ほうごう なむりょうごんせんとくえしんそうず)
回向伽陀(えこうかだ)
解説では、声明の「色」は演歌の「こぶし」の原型ではないか、との説を披露されたりしていた。
声明を聞いたあとは、すぐ隣のギャラリーで開催されていた企画展ものぞいた。
「京都大原 勝林院の仏教文化と歴史」
勝林院の本尊は、「証拠阿弥陀」と呼ばれている。11世紀、法然上人が諸宗の碩学相手に問答をした「大原談義」の際に、「そーだ、そーだ、法然のいうとおり!」とばかりに本尊が光ったところから、「証拠阿弥陀」と呼ばれるようになったそうだ。9月28日には、その大原談義について講演があったようで、そのときのレジュメがおいてあったので、読んでみた。凄い問答!ただ、証拠阿弥陀については、そういう証拠なり、奇蹟を要請する大衆の信のありかたって、どうなの?と思うところもある。
http://www.kyoto-su.ac.jp/outline/shisetsu/musubiwaza/news/20130903_kikaku.html
京都芸術センターに行って、ビリー・カウィーの「Art of Movement」「Dark Rain」を見てきた。
どちらも赤と青の立体メガネをかけて見る映像作品。
ダンサーにドローイングを投影し、指示にあわせて、あるいは音楽にあわせて動く姿を体験する。
面白い視覚&音体験なので、ずっと見ていたくなった。
8日、9日には実際にダンサーが登場するパフォーマンスも予定されているのだが、仕事で行けない!
http://kyoto-ex.jp/program/billycowie/
第七藝術劇場で、モーリス・エンゲル=ルース・オーキン特集の映画を見てきた。
エンゲル=オーキン夫妻は、インディペンデント映画の先駆者で、見た感じが初期のゴダールやトリュフォーぽいのでフランス人かと見まごう、生粋のアメリカ人夫妻。全部で3本作品があるのだが、今日上映していた2本だけ見た。
「恋人たちとキャンディ」(1956年)
子持ちの未亡人が、旧友とつきあいはじめる。
7歳の少女は、新しいママの恋人と、うまくやっていけるのか。
久々にニューヨークに帰ってきた旧友とのデートで、ニューヨーク観光をするのだが、その映像のなんとヌーヴェルバーグっぽいことと言ったら!
動物園、自由の女神、美術館、水族館など、ニューヨーク観光映画としても面白かった。
駐車場でかくれんぼしたり、おもちゃを買いに行ったらいつまでも店で遊んでいたり、海水浴でキャンディを海のなかに落としてしまったり、少女は大人の手を焼かせてばかりいるが、新しい恋人を決して嫌いではないのが、見ていて楽しめる要因か。
もう1本。
「結婚式と赤ちゃん」(1958年)
写真館を経営する男はふたりの女性に悩まされていた。
1人は引き取り手のいない母親。
もう1人は結婚を迫られている恋人。
恋人は、三十路を迎えて、早く結婚したくてたまらないのに、男は映画を撮ってステップアップしたくて、貯金もたまらず新しいカメラを買ったりしている。
ここでも、街の遊園地とか、お祭りの映像が、ホームムーヴィーっぽい楽しさで見れる。
男女のホームドラマ、あるいはラブストーリーが「恋人たちとキャンディ」では少女によってかきみだされ、「結婚式と赤ちゃん」では老いた母親によって波風たつ、という構図は共通している。
自分が生まれた頃の時代の映画なせいか、すごくいとおしく、懐かしく、若々しい印象をうけた。
http://www.athenee.net/culturalcenter/program/eo/eo.html
少女において重要な「時間」について、考えさせられた。
時をとめる象徴としての「人形」と、時を無情に進める運命としての「時計」を合体させた、一種のキメラとして表現された作品たち。
時が流れて老婆か白骨になるのか、あるいは時を止めて空中に浮かび聖化されるのか。2階の展示では、時と戦った少女たちのいくつもの結末が展示されていた。
何にしても、少女の運命は苛酷だ。
http://www.aband.jp/exhibition.html
京都産業大学むすびわざ館に行って、「第2回天台聲明の調べ 六道講式(二十五三昧式)法要」を見てきた。
六道のうち、今回は地獄道と人道のみ。
以下、次第。
解説
入堂
総礼伽陀(そうらいかだ)
導師登禮盤(どうしとうらいばん)
表白(ひょうびゃく)
勧請
四奉請(しぶじょう)
阿弥陀経(東方)
式文地獄(しきもんじごく)
十二禮文(じゅうにらいもん)
三句念仏
阿弥陀経(下方)
式文人道
十二禮文
三句念仏
宝号 南無楞嚴先徳恵心僧都(ほうごう なむりょうごんせんとくえしんそうず)
回向伽陀(えこうかだ)
解説では、声明の「色」は演歌の「こぶし」の原型ではないか、との説を披露されたりしていた。
声明を聞いたあとは、すぐ隣のギャラリーで開催されていた企画展ものぞいた。
「京都大原 勝林院の仏教文化と歴史」
勝林院の本尊は、「証拠阿弥陀」と呼ばれている。11世紀、法然上人が諸宗の碩学相手に問答をした「大原談義」の際に、「そーだ、そーだ、法然のいうとおり!」とばかりに本尊が光ったところから、「証拠阿弥陀」と呼ばれるようになったそうだ。9月28日には、その大原談義について講演があったようで、そのときのレジュメがおいてあったので、読んでみた。凄い問答!ただ、証拠阿弥陀については、そういう証拠なり、奇蹟を要請する大衆の信のありかたって、どうなの?と思うところもある。
http://www.kyoto-su.ac.jp/outline/shisetsu/musubiwaza/news/20130903_kikaku.html
京都芸術センターに行って、ビリー・カウィーの「Art of Movement」「Dark Rain」を見てきた。
どちらも赤と青の立体メガネをかけて見る映像作品。
ダンサーにドローイングを投影し、指示にあわせて、あるいは音楽にあわせて動く姿を体験する。
面白い視覚&音体験なので、ずっと見ていたくなった。
8日、9日には実際にダンサーが登場するパフォーマンスも予定されているのだが、仕事で行けない!
http://kyoto-ex.jp/program/billycowie/
第七藝術劇場で、モーリス・エンゲル=ルース・オーキン特集の映画を見てきた。
エンゲル=オーキン夫妻は、インディペンデント映画の先駆者で、見た感じが初期のゴダールやトリュフォーぽいのでフランス人かと見まごう、生粋のアメリカ人夫妻。全部で3本作品があるのだが、今日上映していた2本だけ見た。
「恋人たちとキャンディ」(1956年)
子持ちの未亡人が、旧友とつきあいはじめる。
7歳の少女は、新しいママの恋人と、うまくやっていけるのか。
久々にニューヨークに帰ってきた旧友とのデートで、ニューヨーク観光をするのだが、その映像のなんとヌーヴェルバーグっぽいことと言ったら!
動物園、自由の女神、美術館、水族館など、ニューヨーク観光映画としても面白かった。
駐車場でかくれんぼしたり、おもちゃを買いに行ったらいつまでも店で遊んでいたり、海水浴でキャンディを海のなかに落としてしまったり、少女は大人の手を焼かせてばかりいるが、新しい恋人を決して嫌いではないのが、見ていて楽しめる要因か。
もう1本。
「結婚式と赤ちゃん」(1958年)
写真館を経営する男はふたりの女性に悩まされていた。
1人は引き取り手のいない母親。
もう1人は結婚を迫られている恋人。
恋人は、三十路を迎えて、早く結婚したくてたまらないのに、男は映画を撮ってステップアップしたくて、貯金もたまらず新しいカメラを買ったりしている。
ここでも、街の遊園地とか、お祭りの映像が、ホームムーヴィーっぽい楽しさで見れる。
男女のホームドラマ、あるいはラブストーリーが「恋人たちとキャンディ」では少女によってかきみだされ、「結婚式と赤ちゃん」では老いた母親によって波風たつ、という構図は共通している。
自分が生まれた頃の時代の映画なせいか、すごくいとおしく、懐かしく、若々しい印象をうけた。
http://www.athenee.net/culturalcenter/program/eo/eo.html
午後1時半から、京都のアバンティ響都ホールに行って、第9回南方熊楠ゼミナールを見てきた。
基調講演「熊野-黒潮文化の発火点」山折哲雄
*中央公論社のベストセラー「日本の歴史」第1巻月報を参照に、まず神話と歴史の関係から口火をきる。西洋では神話と歴史は別のものとして断絶しているが、日本では連続している。(これは、今年の3月に聞きに行った第9回ギリシア・ローマ神話学研究会」のテーマと重なる部分だと思った!)
イザナギに代表される不死の「天つ神」と、イザナミや天孫三代など、死ぬ存在の「国つ神」があるとし、火で死んだイザナミの鎮魂として火まつりを位置づけ、その分布から黒潮が運ぶ文化があるのではないか、と仮説をたてる。
黒潮文化に意識的だったのは、柳田國男(伊勢の海、海南小記など)と、司馬遼太郎であった。司馬遼太郎作品で主人公に選ばれて描かれたのは、多くが黒潮文化と関係がある。
などなど。
次から次へと仮説を提示してみせる山折氏の講演はすごくアグレッシブだった。
休憩をはさんで、研究発表4本。
1.「南方熊楠のヨーロッパとアジア-『ネイチャー』から『ノーツ・アンド・クエリーズ』へ」田村義也
2.「熊楠とイギリス知識人との交流-『ノーツ・アンド・クエリーズ』への投稿を通じて」志村真幸
3.「熊楠と海 海から見た熊楠の足跡」安田忠典
4.「田辺時代の南方熊楠の海外との交流-W.T.スウィングルを中心として」松居竜五
発表内容と関連した資料がロビーにガラスケースで展示もされたいた。
今回のゼミナールは、田村義也氏によると、裏テーマとして、「京都に田辺を売り込む」というのがあったそうだ。会場には南方熊楠関連の本やグッズだけでなく、田辺、熊野のブースもあり、市女笠に平安衣装をまとったPRガールもいた。南方熊楠顕彰館や、足をのばして白浜の南方熊楠記念館に行ってもいいな、という気にさせたのだから、効果はあったというべきか。http://www.minakata.org/cnts/news/index.cgi?c=n130801
午後7時半から、タワーレコード難波店での、キャラメルリボンのインストアライブを見てきた。
1.虹色
2.スタートリボン
3.Shining Day
4.ALL NEW FEELIN’
最後の「オール・ニュー・フィーリング」では、お客さん側の振り付けで、推しメンを指差すところがあって、僕は、あおいちゃんを指差した。誕生日が3月4日で、僕と1日違いだってことで(単純!)親近感がわいてたのだ。
http://www.n-esse.com/caramelribbon.html
スティーヴン・ソダーバーグ監督の「サイド・エフェクト」見てきた。
鬱の再発で苦しむ女性(ルーニー・マーラ)は、出所してきた夫(チャニング・テイタム)を刺し殺してしまう。精神科医(ジュード・ロウ)が処方した抗鬱剤新薬の副作用なのか?
信頼を失い、職も夫婦関係も壊れたジュード・ロウは、事件の裏に潜む陰謀を追い求める。
前半は、ルーニー・マーラの精神的苦しみに息がつまり、中盤は、ジュード・ロウがどん底に落ちていくさまに胸を痛くし、後半は、やられたらやりかえすジュード・ロウの倍返しに黒い快哉を叫ぶ。
「あっちが悪いんだから仕方がない」とか言ってしまいがちな弱い心の僕にはすごく面白く見れた映画だった。天使の心の持ち主には不向きかも。
それにしても、本来、愛と信頼で結ばれているはずの男女が、安易な誤解や安直なわがままで簡単に関係を壊してしまうのを見るのは、嘆息を禁じえない。
http://www.side-effects.jp/index.html
基調講演「熊野-黒潮文化の発火点」山折哲雄
*中央公論社のベストセラー「日本の歴史」第1巻月報を参照に、まず神話と歴史の関係から口火をきる。西洋では神話と歴史は別のものとして断絶しているが、日本では連続している。(これは、今年の3月に聞きに行った第9回ギリシア・ローマ神話学研究会」のテーマと重なる部分だと思った!)
イザナギに代表される不死の「天つ神」と、イザナミや天孫三代など、死ぬ存在の「国つ神」があるとし、火で死んだイザナミの鎮魂として火まつりを位置づけ、その分布から黒潮が運ぶ文化があるのではないか、と仮説をたてる。
黒潮文化に意識的だったのは、柳田國男(伊勢の海、海南小記など)と、司馬遼太郎であった。司馬遼太郎作品で主人公に選ばれて描かれたのは、多くが黒潮文化と関係がある。
などなど。
次から次へと仮説を提示してみせる山折氏の講演はすごくアグレッシブだった。
休憩をはさんで、研究発表4本。
1.「南方熊楠のヨーロッパとアジア-『ネイチャー』から『ノーツ・アンド・クエリーズ』へ」田村義也
2.「熊楠とイギリス知識人との交流-『ノーツ・アンド・クエリーズ』への投稿を通じて」志村真幸
3.「熊楠と海 海から見た熊楠の足跡」安田忠典
4.「田辺時代の南方熊楠の海外との交流-W.T.スウィングルを中心として」松居竜五
発表内容と関連した資料がロビーにガラスケースで展示もされたいた。
今回のゼミナールは、田村義也氏によると、裏テーマとして、「京都に田辺を売り込む」というのがあったそうだ。会場には南方熊楠関連の本やグッズだけでなく、田辺、熊野のブースもあり、市女笠に平安衣装をまとったPRガールもいた。南方熊楠顕彰館や、足をのばして白浜の南方熊楠記念館に行ってもいいな、という気にさせたのだから、効果はあったというべきか。http://www.minakata.org/cnts/news/index.cgi?c=n130801
午後7時半から、タワーレコード難波店での、キャラメルリボンのインストアライブを見てきた。
1.虹色
2.スタートリボン
3.Shining Day
4.ALL NEW FEELIN’
最後の「オール・ニュー・フィーリング」では、お客さん側の振り付けで、推しメンを指差すところがあって、僕は、あおいちゃんを指差した。誕生日が3月4日で、僕と1日違いだってことで(単純!)親近感がわいてたのだ。
http://www.n-esse.com/caramelribbon.html
スティーヴン・ソダーバーグ監督の「サイド・エフェクト」見てきた。
鬱の再発で苦しむ女性(ルーニー・マーラ)は、出所してきた夫(チャニング・テイタム)を刺し殺してしまう。精神科医(ジュード・ロウ)が処方した抗鬱剤新薬の副作用なのか?
信頼を失い、職も夫婦関係も壊れたジュード・ロウは、事件の裏に潜む陰謀を追い求める。
前半は、ルーニー・マーラの精神的苦しみに息がつまり、中盤は、ジュード・ロウがどん底に落ちていくさまに胸を痛くし、後半は、やられたらやりかえすジュード・ロウの倍返しに黒い快哉を叫ぶ。
「あっちが悪いんだから仕方がない」とか言ってしまいがちな弱い心の僕にはすごく面白く見れた映画だった。天使の心の持ち主には不向きかも。
それにしても、本来、愛と信頼で結ばれているはずの男女が、安易な誤解や安直なわがままで簡単に関係を壊してしまうのを見るのは、嘆息を禁じえない。
http://www.side-effects.jp/index.html
LABI1なんばでberryz工房のミニライブ。
正午の回
到着時、ライブは既にはじまっていたが、1曲めだと思う。
1.アジアンセレブレイション
2.友達は友達なんだ
3.ハピネス~幸福歓迎!~
4.付き合ってるのに片思い
5.もっとずっと一緒に居たかった
ハロープロジェクトのなかでは、平均年齢が一番高いユニットなんだって!
以前、LABI1なんばでライブあったときは、満員のため外でモニターで見たように記憶しているが、今回は、中に入って、よく見えた。
アリオ八尾で「東京ガールズコレクション」ミニファッションショー&スペシャルイベントを見てきた。
到着時、Mc Sister のファッションを着用した、「みこと」と「ゆうの」が説明トークをしていた。
しかるのち、Dream5のミニライブ。
はなかっぱ、ももかっぱも登場し、まず1曲。
1.パラリルラ
「はなかっぱ」のエンディングテーマ曲で、はなかっぱ、ももかっぱも一緒に踊っていた。
2.みんなで手をつなごう
3.クレイジー・ゴナ・クレイジー
Dream5の自己紹介では、どこに住んでいるかを言うのが定番だったが、今日聞いたら、それに加えて、独自の自己紹介が加わっていた。面白い!
また、ファースト・アルバムのタイトルが初公開で、くすだまを割った。タイトルは「まごころto You」
LABI1なんばに戻って、berryz工房の2回目のライブ。
午後4時からのライブだったが、図書館に寄っていて時間をとってしまったので、到着時、「友達は友達なんだ」のライブ中だった。
とりあえず、途中からのセットリスト
1.友達は友達なんだ
2.ハピネス~幸福歓迎~
3.付き合ってるのに片思い
4.もっとずっと一緒に居たかった
1回目の同じセットリストだったのかもしれない。
トークも面白かった。
あべのキューズモールで、風男塾のライブ。
午後5時の回
1.同じ時代に生まれた若者たち
2.カクテル・オン・ザ・ビーチ
3.男装レボリューション
4.下を向いて帰ろう
いったん帰宅して、入浴、食事、着替え後、なんばBEARSでBiS階段のライブ。
BiS
非常階段
BiS階段
の順でライブ。
チケット発売当日にソールドアウトのライブ。
その名に恥じぬ、伝説のライブだった。
アングラの聖地ベアーズに立つBiS
メンバーに中屋さんが加わった「陽」の非常階段
液体、消火器、鶏の足が飛び交うBiS階段。
僕もいきなり飛んできた手羽で眼球を打撲、しばらく片目が見えない状態になった。これが醍醐味。
BiS階段では、JOJOさんがスタンガンを持って客席に乱入、お客さんがキャーキャーと逃げ回る場外乱闘的光景も見られた。
そして、最後は、ベアーズの山本精一君が「電源が切れたので、これで終わります」の宣言。
電源落ちて冷房も止まり、暗くて暑くてなんだか異様な物体と臭いに満ちたなかで、しばらくノイズが続いたが、やはりすぐにライブ終了が告げられた。
いやはや、楽しかった!
http://avex.jp/biskaidan/index.html
正午の回
到着時、ライブは既にはじまっていたが、1曲めだと思う。
1.アジアンセレブレイション
2.友達は友達なんだ
3.ハピネス~幸福歓迎!~
4.付き合ってるのに片思い
5.もっとずっと一緒に居たかった
ハロープロジェクトのなかでは、平均年齢が一番高いユニットなんだって!
以前、LABI1なんばでライブあったときは、満員のため外でモニターで見たように記憶しているが、今回は、中に入って、よく見えた。
アリオ八尾で「東京ガールズコレクション」ミニファッションショー&スペシャルイベントを見てきた。
到着時、Mc Sister のファッションを着用した、「みこと」と「ゆうの」が説明トークをしていた。
しかるのち、Dream5のミニライブ。
はなかっぱ、ももかっぱも登場し、まず1曲。
1.パラリルラ
「はなかっぱ」のエンディングテーマ曲で、はなかっぱ、ももかっぱも一緒に踊っていた。
2.みんなで手をつなごう
3.クレイジー・ゴナ・クレイジー
Dream5の自己紹介では、どこに住んでいるかを言うのが定番だったが、今日聞いたら、それに加えて、独自の自己紹介が加わっていた。面白い!
また、ファースト・アルバムのタイトルが初公開で、くすだまを割った。タイトルは「まごころto You」
LABI1なんばに戻って、berryz工房の2回目のライブ。
午後4時からのライブだったが、図書館に寄っていて時間をとってしまったので、到着時、「友達は友達なんだ」のライブ中だった。
とりあえず、途中からのセットリスト
1.友達は友達なんだ
2.ハピネス~幸福歓迎~
3.付き合ってるのに片思い
4.もっとずっと一緒に居たかった
1回目の同じセットリストだったのかもしれない。
トークも面白かった。
あべのキューズモールで、風男塾のライブ。
午後5時の回
1.同じ時代に生まれた若者たち
2.カクテル・オン・ザ・ビーチ
3.男装レボリューション
4.下を向いて帰ろう
いったん帰宅して、入浴、食事、着替え後、なんばBEARSでBiS階段のライブ。
BiS
非常階段
BiS階段
の順でライブ。
チケット発売当日にソールドアウトのライブ。
その名に恥じぬ、伝説のライブだった。
アングラの聖地ベアーズに立つBiS
メンバーに中屋さんが加わった「陽」の非常階段
液体、消火器、鶏の足が飛び交うBiS階段。
僕もいきなり飛んできた手羽で眼球を打撲、しばらく片目が見えない状態になった。これが醍醐味。
BiS階段では、JOJOさんがスタンガンを持って客席に乱入、お客さんがキャーキャーと逃げ回る場外乱闘的光景も見られた。
そして、最後は、ベアーズの山本精一君が「電源が切れたので、これで終わります」の宣言。
電源落ちて冷房も止まり、暗くて暑くてなんだか異様な物体と臭いに満ちたなかで、しばらくノイズが続いたが、やはりすぐにライブ終了が告げられた。
いやはや、楽しかった!
http://avex.jp/biskaidan/index.html
「絵本の国の赤ずきん」展@国際児童文学館~ジャンルイジ・ゴッジ教授講演「最後のディドロと政治的雄弁」@京大人文研~「映画をめぐる美術 マルセル・ブロータースから始める」@京都国立近代美術館
2013年9月27日 芸術
国際児童文学館で「グリム童話出版200周年記念 絵本の国の赤ずきん」展を見てきた。
古今東西の赤ずきんが展示されていた。
ギュスターヴ・ドレの赤ずきん、ディック=ブルーナの赤ずきん、アフリカの赤ずきん『かわいいサルマ』、サラ・ムーンの写真による赤ずきん、はては『赤ずきんチャチャ』まで。
最近の展覧会によく見られる投票もあって、展示から「赤ずきん」のナンバー1は、湯村タラの赤ずきん、「おおかみ」のナンバー1は片山健のおおかみに1票投じてきた。
http://www.library.pref.osaka.jp/central/jibunkan/akazukin.html
午後3時から、京都大学人文科学研究所セミナー室2に行って、ドニ・ディドロ生誕三百周年記念講演会「最後のディドロと政治的雄弁」を聞いてきた。講演はピサ大学のジャンルイジ・ゴッジ教授。
講演はフランス語だったが、日本語の原稿翻訳(川村文重)と、随時要約(王寺賢太)があったため、なんとか論旨を追うことができた。
以下、川村さんの翻訳原稿をもとに、講演内容のメモ。
1.雄弁の選択
(プラトンからホッブズ、ロックにいたる哲学者たちは、雄弁術に依拠することを退けてきた。だが、ディドロは、雄弁に、共和主義を生み出す革命的な性格を見いだし、評価する)
2.老いたアイソンを切り刻んで若返らせるメデイアのイメージ-ホッブズへの異議申し立てと、雄弁の名誉回復
(ディドロはホッブズの『市民論』の立場の転倒として雄弁を依拠。国家の平和は臣民の服従と政治的不活性によって成り立つ。自由の行使である雄弁は国家の病=ホッブズ。雄弁は君主の絶対権力に対する抵抗の一形態。古代共和制の騒擾に満ちた生活を理想化=ディドロ)
3.雄弁が重要な役割を果たし、ディドロが特に関心を寄せた1760年代から1770年代までの政治的出来事
*第一の出来事
(ウィルクスと自由の運動。ディドロはウィルクスの雄弁を肯定的に評価)
*第二の出来事
(ジョン・ディキンソンの「ペンシルヴァニアの一農夫から英国植民地居住者への手紙」ディドロは書評のなかでディキンソンの正真正銘の雄弁に着目)
*Rencontre entre Benjamin Rush et Diderot:Hobbs en question?(割愛)
4.共和主義の雄弁と政治思想のふたつのパラダイム
(デマゴーグの雄弁を非難するホッブズの転倒として、ディドロは雄弁の共和主義的性格を強調。ディドロが参照したのは古代の共和国で実践されていた雄弁であり、イギリスの共和主義的統治体制だった)
5.雄弁と公共空間の再塑像
(ディドロが雄弁に訴えることで素描し、造形してみせた公共空間は騒擾で喧騒や声に満ちている)
結論において、アンシャンレジームの「沈黙」に対する「騒擾」を評価するディドロの立場は、叛逆的かつ転覆的性格を帯びることになった、と、「音響」的観念でしめくくっているのが、興味深い。
講演は午後5時に終わり、休憩をはさんで質疑応答、討論に入るプログラムだったが、マルセル・ブロータスに行くため、講演のみで離脱。
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/zinbun/symposium/講演会「ディドロと政治的雄弁」.htm
京都国立近代美術館で、「映画をめぐる美術 マルセル・ブロータースから始める」を見てきた。
マルセル・ブロータースの「パイプ(ルネ・マグリット)」や「大時計の鍵、クルト・シュヴィッタースに捧げる映画的な詩」などのフィルム作品
シンディ・シャーマンの「アンタイトルド・フィルムスティル」プリント
アナ・トーフの「偽った嘘について」スライド(ジャンヌ・ダルクへの審問と写真)など
アクラム・ザタリのヴィデオ「明日にはすべてうまくいく」
アンリ・サラのヴィデオ「インテルヴィスタ」
ダヤニータ・シンの写真集コラージュ「ファイル・ルーム」
ドミニク・ゴンザレス=フォレステルの「無題(映画について)」は靴を脱いでカーペットにあがり、積んである本を自由に読めるという作品。積んである本は『パノラマ島奇談』や『モレルの発明』などなど。
ピエール・ユイグのヴィデオ、インスタレーション「第三の記憶」は、アル・パチーノ主演の「狼たちの午後」のモデルになった実際の銀行強盗犯が、犯行を再現する。
エリック・ボードレールの「重信房子、メイ、足立正生のアナバシス、そして映像のない27年間」は、8ミリフィルム、ヴィデオ、シルクスクリーン、写真、さらに持ち帰り自由の小冊子。
やなぎみわは、ヴィデオ「グロリア&レオン」
ミン・ウォンの「Filem-Filem-Filem」はポラロイド50点組。
アイザック・ジュリアンはヴィデオ「アフリカの亡霊」など。
田中励起はヴィデオ「オレンジをひとつ手に取りなにも考えずに放り投げてみる」やデジタルプリント「バケツを放置し次の日の夜に取りに行く」など。
また、クルト・シュヴィッターズの作品や、アンドレ・ブルトンやマックス・エルンストの本などの展示もあった。
映像作品がほとんどなので、全部見るには半日を要しただろうが、なんとか1時間半でひととおりまわった。もう1回行くべきかも。
今日は、特別に上映プログラムもあり、ドミニク・ゴンザレス=フォルステルの作品5本が上映された。
1.「最初から De Novo」(ヴェニス・ビエンナーレの過去作品を振り返りながら、創作の苦悩を語る)
2.「ノーリターン」(2058年ロンドン大洪水で巨大シェルターに集まった子どもたち、という設定で、前衛的な映像と音楽がスクリーンに映される会場で、子どもたちが好き勝手に遊びまくり、最後には眠りにつく。音楽はアート・リンゼイ)
3.「ロミリー」(「ノーリターン」での少女ロミリー中心映像。「オズの魔法使い」になぞらえたナレーションがつく)
4.「Belle comme le jour」(ブニュエルの「昼顔」には、その後日談マノエル・ド・オリヴェイラの「夜顔」があるが、この作品は、「昼顔ビギニング」)
5.「アトミックパーク」(原爆実験の映像にマリリン・モンローの叫び声)
ドミニク・ゴンザレス=フォルステルは、今月はじめにも映画に関連したパフォーマンスを見たところだが、1本目の映像とか見て再確認したけど、かなり饒舌。
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2013/399.html
古今東西の赤ずきんが展示されていた。
ギュスターヴ・ドレの赤ずきん、ディック=ブルーナの赤ずきん、アフリカの赤ずきん『かわいいサルマ』、サラ・ムーンの写真による赤ずきん、はては『赤ずきんチャチャ』まで。
最近の展覧会によく見られる投票もあって、展示から「赤ずきん」のナンバー1は、湯村タラの赤ずきん、「おおかみ」のナンバー1は片山健のおおかみに1票投じてきた。
http://www.library.pref.osaka.jp/central/jibunkan/akazukin.html
午後3時から、京都大学人文科学研究所セミナー室2に行って、ドニ・ディドロ生誕三百周年記念講演会「最後のディドロと政治的雄弁」を聞いてきた。講演はピサ大学のジャンルイジ・ゴッジ教授。
講演はフランス語だったが、日本語の原稿翻訳(川村文重)と、随時要約(王寺賢太)があったため、なんとか論旨を追うことができた。
以下、川村さんの翻訳原稿をもとに、講演内容のメモ。
1.雄弁の選択
(プラトンからホッブズ、ロックにいたる哲学者たちは、雄弁術に依拠することを退けてきた。だが、ディドロは、雄弁に、共和主義を生み出す革命的な性格を見いだし、評価する)
2.老いたアイソンを切り刻んで若返らせるメデイアのイメージ-ホッブズへの異議申し立てと、雄弁の名誉回復
(ディドロはホッブズの『市民論』の立場の転倒として雄弁を依拠。国家の平和は臣民の服従と政治的不活性によって成り立つ。自由の行使である雄弁は国家の病=ホッブズ。雄弁は君主の絶対権力に対する抵抗の一形態。古代共和制の騒擾に満ちた生活を理想化=ディドロ)
3.雄弁が重要な役割を果たし、ディドロが特に関心を寄せた1760年代から1770年代までの政治的出来事
*第一の出来事
(ウィルクスと自由の運動。ディドロはウィルクスの雄弁を肯定的に評価)
*第二の出来事
(ジョン・ディキンソンの「ペンシルヴァニアの一農夫から英国植民地居住者への手紙」ディドロは書評のなかでディキンソンの正真正銘の雄弁に着目)
*Rencontre entre Benjamin Rush et Diderot:Hobbs en question?(割愛)
4.共和主義の雄弁と政治思想のふたつのパラダイム
(デマゴーグの雄弁を非難するホッブズの転倒として、ディドロは雄弁の共和主義的性格を強調。ディドロが参照したのは古代の共和国で実践されていた雄弁であり、イギリスの共和主義的統治体制だった)
5.雄弁と公共空間の再塑像
(ディドロが雄弁に訴えることで素描し、造形してみせた公共空間は騒擾で喧騒や声に満ちている)
結論において、アンシャンレジームの「沈黙」に対する「騒擾」を評価するディドロの立場は、叛逆的かつ転覆的性格を帯びることになった、と、「音響」的観念でしめくくっているのが、興味深い。
講演は午後5時に終わり、休憩をはさんで質疑応答、討論に入るプログラムだったが、マルセル・ブロータスに行くため、講演のみで離脱。
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/zinbun/symposium/講演会「ディドロと政治的雄弁」.htm
京都国立近代美術館で、「映画をめぐる美術 マルセル・ブロータースから始める」を見てきた。
マルセル・ブロータースの「パイプ(ルネ・マグリット)」や「大時計の鍵、クルト・シュヴィッタースに捧げる映画的な詩」などのフィルム作品
シンディ・シャーマンの「アンタイトルド・フィルムスティル」プリント
アナ・トーフの「偽った嘘について」スライド(ジャンヌ・ダルクへの審問と写真)など
アクラム・ザタリのヴィデオ「明日にはすべてうまくいく」
アンリ・サラのヴィデオ「インテルヴィスタ」
ダヤニータ・シンの写真集コラージュ「ファイル・ルーム」
ドミニク・ゴンザレス=フォレステルの「無題(映画について)」は靴を脱いでカーペットにあがり、積んである本を自由に読めるという作品。積んである本は『パノラマ島奇談』や『モレルの発明』などなど。
ピエール・ユイグのヴィデオ、インスタレーション「第三の記憶」は、アル・パチーノ主演の「狼たちの午後」のモデルになった実際の銀行強盗犯が、犯行を再現する。
エリック・ボードレールの「重信房子、メイ、足立正生のアナバシス、そして映像のない27年間」は、8ミリフィルム、ヴィデオ、シルクスクリーン、写真、さらに持ち帰り自由の小冊子。
やなぎみわは、ヴィデオ「グロリア&レオン」
ミン・ウォンの「Filem-Filem-Filem」はポラロイド50点組。
アイザック・ジュリアンはヴィデオ「アフリカの亡霊」など。
田中励起はヴィデオ「オレンジをひとつ手に取りなにも考えずに放り投げてみる」やデジタルプリント「バケツを放置し次の日の夜に取りに行く」など。
また、クルト・シュヴィッターズの作品や、アンドレ・ブルトンやマックス・エルンストの本などの展示もあった。
映像作品がほとんどなので、全部見るには半日を要しただろうが、なんとか1時間半でひととおりまわった。もう1回行くべきかも。
今日は、特別に上映プログラムもあり、ドミニク・ゴンザレス=フォルステルの作品5本が上映された。
1.「最初から De Novo」(ヴェニス・ビエンナーレの過去作品を振り返りながら、創作の苦悩を語る)
2.「ノーリターン」(2058年ロンドン大洪水で巨大シェルターに集まった子どもたち、という設定で、前衛的な映像と音楽がスクリーンに映される会場で、子どもたちが好き勝手に遊びまくり、最後には眠りにつく。音楽はアート・リンゼイ)
3.「ロミリー」(「ノーリターン」での少女ロミリー中心映像。「オズの魔法使い」になぞらえたナレーションがつく)
4.「Belle comme le jour」(ブニュエルの「昼顔」には、その後日談マノエル・ド・オリヴェイラの「夜顔」があるが、この作品は、「昼顔ビギニング」)
5.「アトミックパーク」(原爆実験の映像にマリリン・モンローの叫び声)
ドミニク・ゴンザレス=フォルステルは、今月はじめにも映画に関連したパフォーマンスを見たところだが、1本目の映像とか見て再確認したけど、かなり饒舌。
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2013/399.html
『アジアのレコードデザイン集』
2013年9月26日 読書
常盤響と馬場正道の『アジアのレコードデザイン集』を読んだ。
タイポグラフィ
少色刷り
構図
女性
グループ
アジアの街はまるでレコードジャケットのようだった/常盤響
はじめての中国/馬場正道
中国式簡楽譜
タイのレーベル
DOMMUNEで出版記念のイベントやってるのを見て、いつものレコ部と、馬場さんのたたみかけるDJで、すっかり夢中になってしまい、この本読みながら、YOUTUBEなどでアジアの音楽を1日中聴いてた。
DARA PUSPITAとか、最高!
タイポグラフィ
少色刷り
構図
女性
グループ
アジアの街はまるでレコードジャケットのようだった/常盤響
はじめての中国/馬場正道
中国式簡楽譜
タイのレーベル
DOMMUNEで出版記念のイベントやってるのを見て、いつものレコ部と、馬場さんのたたみかけるDJで、すっかり夢中になってしまい、この本読みながら、YOUTUBEなどでアジアの音楽を1日中聴いてた。
DARA PUSPITAとか、最高!
ポール・アンドリュー・ウィリアムズ監督の「アンコール!!」を見てきた。
ロックやラップをレパートリーに取り入れたお年寄りたちの合唱団。
その一員でもあった女性に、ガンが再発。
頑固な夫は、合唱にも興味がなく、息子との間は疎遠。このまま最愛の妻に先に逝かれると、どうなっちゃうの?
と、いうような筋立てから、ありがちな老人映画で、年寄りに若者がやるようなことをさせて微笑ましい笑いをとり、でも結局はお涙ちょうだいなんじゃないか、と思ってしまいそうなところだ。
これがハリウッド映画なら、そうなったにちがいない。
でも、これは、テレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴが主演のイギリス映画だ。
渋かった!
http://encore.asmik-ace.co.jp/
ロックやラップをレパートリーに取り入れたお年寄りたちの合唱団。
その一員でもあった女性に、ガンが再発。
頑固な夫は、合唱にも興味がなく、息子との間は疎遠。このまま最愛の妻に先に逝かれると、どうなっちゃうの?
と、いうような筋立てから、ありがちな老人映画で、年寄りに若者がやるようなことをさせて微笑ましい笑いをとり、でも結局はお涙ちょうだいなんじゃないか、と思ってしまいそうなところだ。
これがハリウッド映画なら、そうなったにちがいない。
でも、これは、テレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴが主演のイギリス映画だ。
渋かった!
http://encore.asmik-ace.co.jp/