『切りとれ、あの祈る手を <本>と<革命>をめぐる五つの夜話』
佐々木中の『切りとれ、あの祈る手を <本>と<革命>をめぐる五つの夜話』を読んだ。
勇気づけられる書であるが、僕のような怠惰な人間が読むと、言い訳に使いそうで、これは取り扱い注意の本なのである。
以下、目次。
目次についている章題は本文中にはなく、おおまかな流れをつかむための引用句集が巻頭にあるような感じだ。
第一夜「文学の勝利」
「焦慮は罪である」/誰の手下にもならなかったし、誰も手下にしなかった/「拒絶者は悔いぬ」/この時代にあって情報を遮断すること/「すべて」について「すべて」を語れるという幻想/情報を集めるということは、命令を集めるということだ/「すべて」と「ひとつ」をめぐる悪しき知の姿-「批評家」と「専門家」/拒絶することはできないのか/何もしないでいること、彷徨すること/ニーチェは問う、「『哲学者』というものは今日もまだ可能だろうか」/「諸君は、いつも耳を澄まし、いつも一言投げ入れることができる機会をねらっているから、真の生産力をすっかり失くす!」/世界を生み出すこと-概念(conceptus)と受胎(conceptio)/書くこと、「女性になること」-ニーチェ、ラカン、ドゥルーズ/懐妊の賭け/本を読んだ、読んでしまった/グリューンヴェーデル、読むことの狂気/読めない本を読む、他人の夢を見る/少なく、繰り返し読む/何故「藝」か/ベルネ法とフロイトの自由連想-精神分析と文学/ジョイスとフロイト、同じ「歓び」という名を連れて/フロイトはヴァージニア・ウルフに捧げた、水仙の白い花を/ヴァージニアは言い放つ、「最後には孤独な戦いが私たちを待っている」/ロビンソン・クルーソー、孤島の奈落/ヴァージニア・ウルフなんてこわくない/読書の愉悦は神をも羨望させる/そもそも「文学」とは何か/ロック、ヒューム、ニュートン、アダム・スミス-彼ら「文学者」たち/<文学>―聖書を読み書く技藝(アート)-それはいまだ文学と呼ばれなくてはならない、もっと広い意味で

第二夜「ルター、文学者ゆえに革命家」
われわれは革命から来た/六つの革命/「革命」という語について-「大革命」としての宗教改革/暴力革命が「すべて」なのか/大革命とは、聖書を読む運動である/キリスト教世界の腐敗/修道院は貴族の贅沢な社交場になり果てていた/聖アンナへの誓願、修道士ルターの誕生/ルターの苦悩-「私は神を憎んでいた」/ルターは、本を、読んだ/本を読んでいるこの俺が狂っているのか、それともこの世界が狂っているのか/祈りと試練としての読書/ルター、この言葉の人/95箇条の提題に天使が舞い降りる/彼は「彼女」に会いに来た、白い薔薇を一輪持って/「我、ここに立つ。私には、他にどうすることもできない」/『九月聖書』-ドイツ語を鍛え上げる/「明日で世界が終わろうと、私は今日林檎の木を植える」/ドイツ・コラールの創始者、音楽家ルター/法の革命としてのルター革命/法における「良心」の案出/「法治国家」の誕生-世俗国家の宗教化/「聖書博士にして、教皇の妨害者」/「性急さや暴力は神に対する信頼の欠如を暴露している」-言葉による革命/「マルティン・ルター」キング牧師/ドイツ農民戦争の<勝利>/革命の本体はテクストである。決して暴力ではない/革命にとって暴力は二次的なものに過ぎない/文学こそが革命の根源である/ルター、文学者ゆえに革命家

第三夜「読め、母なる文盲の孤児よ ― ムハンマドとハディージャの革命」
「取りて読め、取りて読め、取りて読め」-世界の滅びのなかで/大革命と「カトリック対抗大革命」/血で汚れていない手などない、しかし、それでも/スペインの改革、スペイン神秘主義の闘争/殺されるか、狂気を賭けて読むか/「恐れるな、わたしはあなたに対して、あたかも開かれた本の様になろう」/ムハンマドの<革命>/自分を宗教だと思っている宗教にできることは何もない/ジャーヒリーヤ、女たちの汚辱/「私は、市場をうろついてはものを食うただの男に過ぎない」/ハディージャの求婚/苦悩するムハンマド/大天使ジブリールとの遭遇/ムハンマドの錯乱、ハディージャの庇護/「神は決してあなたを辱めないでしょう」/そして神の啓示は下った-「読め」/「読め。汝の主はこよなきありがたき御方にして、筆を持つ術を教えたもう」/文盲が「読む」/ハディージャなくしてグローバリゼーションなし/女性の擁護者、ムハンマド/母なる文盲、本の母/かくして「本」は受胎した/天使とは何か-読み得ぬことを読むこと/「大天使ジブリールはムハンマドの喉を裂き、」/神は最初に筆を作りこう命じた、「書け」/花咲くイスラーム<文学>/「黄金よりも詩の言葉はすばらしいものである」/文学こそが革命の力であり、革命は文学からしか起こらない/覆せるか、この夜の、この天使との邂逅が/KRSワン、女性と創造性/法の起源をめぐる西欧的思考の例外、父ならぬムハンマド/暴力は先行しない、暴力は国家や法の起源でも根源でもない/「父殺し」の思考の限界/悪しき原理主義、その新たな定義/「最終解脱者を名乗るなかれ」/奇蹟を否定するブッダ/イエスは言う、「その日その時はだれも知らない」/終末の期限を切るものは悪魔である/原理主義者は本が読めない、その勇気もない/「お前は死ぬ、必ず死ぬ、絶対死ぬ、死は避けられない」/悪しき終末論は自らの生のあいだに世界の終末と滅亡を望む/終末と絶滅の「絶対的享楽」/「読まない」ことは人を殺す/ナチス、世界とともに自殺すること/オウム真理教やナチスと同型の思考を繰り広げる現代思想/前世は此処で、来世も此処だ/私が死んだあとも世界は続く/頼むから辞書くらい引いて貰えないか-アガンベン批判/世界はもっと広く、もっと長く続く/現代文学の抗戦/終わらないフィネガンの通夜/ベケット、永遠に続く終盤戦/『ゴドーを待ちながら』-「そしてまた戦い始めた」/「他の日々と同じようなある日」、「また新たな夜が来る。前へ!」/笑いながら、ベケットは言った-「共生だよ」

第四夜「われわれには見える ― 中世解釈者革命を超えて」
一二世紀に革命が起きた-全ヨーロッパ革命の母なる革命が/一二世紀における資本制の胚胎/彼らは自らを近代と呼んだ-ルターも、オッカムのウィリアムも、一二世紀の法学者も/「新たなる法(jus novum)」を産み出した革命/「聖なる魔王」教皇グレゴリウス七世の闘争/教皇革命は成就した/密やかなる別の革命-『ローマ法大全』の発見/法の革命、『グラーティアヌス教令集』の決定的な勝利/汎ヨーロッパ共通法としての教会法、それは何だったのか/生きるための法、生み育てるための法/法の外に居た子どもたち、その惨禍/革命は子どもの生を「守護する」ことでなくてはならない/国家の本質とは「繁殖を保証する」ことである/どうして国連は「宙に浮いた」ものであるのか、何故世界政府は成立しないのか/近代国家の起源、それは解釈者革命におけるキリスト教共同体である/近代主権の起源としての教皇/近代官僚制の起源としての教皇庁/実証主義、近代科学の起源としての法の革命/会社や協同組合の起源-フィクションとしての法人/中世解釈者革命が近代資本制の原型をつくる/法ナショナリズムの問題/中世解釈者革命は、情報技術革命だった/翻訳、編纂、製本、註釈、修正、索引-そして法は情報化した/神話を舞うこと、律法を舐めること-これも「テクスト」である/人を統治するテクスト、それはもっと広い/何に何を書いてもそれは文学なのだ/われわれの法は、踊られなくてはならない/統治の情報化-法は歌われず、踊られず、飲まれなくなる/情報とデータベースの世界、それは中世解釈者革命の効果に過ぎない/統治の情報化が暴力を生む/暴力革命の誕生/ひとは800年言い続けている-すべては情報である、と/情報と暴力のなかで藻掻く世界、脱出の方途は/われわれには見える。われわれには聞こえる/情報か暴力か、このような二者択一は夢想に過ぎない/「主権」-それは情報と暴力の二分法から析出された/ゆえに、革命とは情報でも暴力でも主権の奪取でもない/世俗化、ヨーロッパの戦略兵器/宗教か世俗化か、それは思考の罠である/「信仰」という概念は放棄されなくてはならない/信仰が消える、読みそして書く時空/一体何を言っているんだこの白人は/ファシズム、スターリニズム-藝術の力を抑圧するからこそ、それは外から回帰する/藝術-その善悪の彼岸/人間の統治としての藝術/情報機器の取り扱いも、儀礼であることを免れない/精が出ますね/藝術と文学は、統治や繁殖と切り離すことができない/なべて藝術とは、受胎の藝術なのです/たかが800年が何だというのだ/辞任要求

第五夜「そして三八〇万年の永遠」
ビニールのかわいらしいプールなのかもしれません/「世界は老いたり(Mundus senescit)」-終末幻想の長い歴史/「文学は終わった」と人は繰り返してきた/ギリシャ文学と哲学、その0.1パーセントの勝利/文字が生まれてから9割は「全文盲」/全文盲の女性の物語/識字の歴史-それは直線的に発達したのではない/印刷術、製紙、眼鏡-読書の物質的基盤/文字が読めない人のための書物、「暦」/カレンダー、手帳、占い、そして挿絵入りの本は昔から売れていた/革命による読書熱、革命の失敗による読書離れ/革命は終わった文学は終わったなんて書いてある本を誰が読むか/一七世紀フランス、コルネイユやラシーヌの時代の識字率/一七世紀イングランド、シェイクスピアやミルトンの時代の識字率/「学問こそ革命の先駆けでありわれらの敵である」/一八五〇年、文学の黄金時代の文盲率はどうだったか/イングランドはディケンズ/フランスはバルザック、フローベール、ボードレール/ロシア帝国、全文盲率九割/ドストエフスキーの闘争/ロシア文学の勝利/文学が生き延びる、藝術が生き延びる、革命が生き延びる/20万年前、ホモ・サピエンス誕生/絵画、服飾、音楽-7万年ないし3万年の歴史/農耕、牧畜、資本の蓄積による経済活動は1万年の歴史しかない/文字の発明から、たった5000年しか経っていない/文学は以上に若い藝術である/文学は終わった?恥ずかしいからやめてください/5000年は20万年の40分の1。八〇歳から見たら二歳児/古生物学によると、世界の終わりはもう来ました。五回もね。で?/有史以来、広島原爆の千倍の威力の隕石が15個は落ちている。誰も死んでいない/世界は滅びないです。残念でした/イナゴの「群生相」/モーリス・ブランショの偉大さ-「終わり」の絶対的拒絶/生物種の平均寿命は400万年/四歳の男の子がやってきて「もう終わりだ」と言ったら/379万年譲ったとしても/「君はなされる!いかなる時でも!」/「どうして作品を発表しなくてはいけないのですか」/夜のなかで足音を響かせること/彼がいてくれてよかった、彼がそこにいた/『ツァラトゥストラ」最終第四部は、自費出版で7部しか配られなかった/フリードリッヒ・ニーチェの勝利/未来の文献学は、大天使の文献学である/足音が聞こえる。それは聞こえる/「言葉は失われることなく残った」/『ツァラトゥストラ』第四部-「勇気を失ってはいけない。多くのことが、まだまだ可能なのだ」/380万年の永遠が、われわれを待っている/この前夜の深まりのなかへ

山田風太郎少年小説コレクション1『夜光珠の怪盗』
論創社の山田風太郎少年小説コレクション1『夜光珠の怪盗』を読んだ。
単行本未収録の少年少女向け探偵小説の数々。挿絵も復刻されていて、これは必読。
全体を読んだ印象は、とにかく、鳩が大活躍する作品が多かった、ということだ。鳩は乱歩の『宇宙怪人』などでは悪用もされたが、こっちは正義の側が善用していた。
以下、目次。

「黄金密使」(「少年少女譚海 1950年9月~11月号)
異国の使者
覆面の殺人者
密使の少女
第二の犠牲
鳩を飼う快少年
石鹸売りの小騎士
忠僕をさらう魔猿団
都会の地下牢
空とぶ護衛兵
魔猿団の正体
小騎士の勝ちだ!
黄金山脈

「軟骨人間」(科学の友 1950年1月号)

「古墳怪盗団」(科学の友 1950年2月号)

「空を飛ぶ悪魔」(科学の友 1950年3月号)

「天使の復讐」(六年の学習 1952年3月増刊号)
小さな姉妹
百貫めの大石
一つ目の綱吉
石を投げるもの

「さばくのひみつ」(小学生朝日新聞 1953年7月26日、8月2,9,16,23,30日)
火の神のつたえ
おお石油がでた
ピストルもった男
見つからぬ手紙
あっピストル男
さいごのわな

「窓の紅文字」(少年画報 1953年2月号)
怪人青頭巾
恐しき舞踏会
意外な真犯人

「緑の髑髏紳士」(少年少女漫画と読物 1953年1~3月号)
吹雪の夜のふしぎな事件
少年探偵のり出す
黄金堂にしのびよる魔手
魔煙の空に笑う声
血だけをのこす妖怪紳士
天翔けり去る髑髏紳士
少年探偵はとく妖術の秘密
驚倒すべき真犯人

「夜光珠の怪盗」(太陽少年 1953年1~2月号)
警視総監の鞄
煙突上の怪人
黒手組の地下牢
ねずみはどこからでてきたか
驚天動地の魔法使い
夜光舞踏会の怪奇
竹千代の勝だ!

「ねむり人形座」(よみうり少年少女新聞1961年6月1日~11月2日)

解説で、本作のなかの一作品で用いられたトリックが、「天誅」のトリックを使っていた、と書いてあった。「天誅」といえば、山田風太郎の作品のなかでも突拍子もないトリックとして有名なので、少年もので大丈夫かな、と思われるだろうが、使用されていたのは、密室トリックであって、凶器トリックのほうではなかったので、御安心を。

NHK-FMの「ベスト・オブ・クラシック」現代音楽特集。
                           近藤譲
 - 現代音楽特集 -(2)                
                              
「弦楽四重奏曲 第4番」     ハンス・アブラハムセン作曲
                      (21分00秒)
              (演奏)アルディティ弦楽四重奏団
                              
「謝肉祭と四句節の争い」        マウロ・ランツァ作曲
                      (12分40秒)
              (演奏)アルディティ弦楽四重奏団
                (演奏)ジャック弦楽四重奏団
                              
「弦楽四重奏曲 第2番」   シモン・ステン・アナーセン作曲
                      (13分45秒)
                (演奏)ジャック弦楽四重奏団
                              
「2012-S」          ジェームズ・クラーク作曲
                      (14分35秒)
              (演奏)アルディティ弦楽四重奏団
  ~ドイツ・ウィッテン ルドルフ・シュタイナー学校    
                オーディトリウムで収録~  
                   <2012/4/28>
  (西部ドイツ放送協会提供)               
                              
「改変旋律歌集」        ワルター・ツィンマーマン作曲
                       (9分15秒)
                (演奏)ジャック弦楽四重奏団
                              
「3つの小ノクターン」      ハンス・アブラハムセン作曲
                       (8分47秒)
           (アコーディオン)フローデ・ハルトゥリ
              (演奏)アルディティ弦楽四重奏団
  ~ドイツ・ウィッテン ルドルフ・シュタイナー学校    
                オーディトリウムで収録~  
                   <2012/4/29>
  (西部ドイツ放送協会提供)               

『羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳』
ジャンニ・ロダーリの『羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳』を読んだ。
物語の結末を3種類提示する短編集。巻末には作者ロダーリ自身が選ぶベストチョイスが示されている。
ファンタジーの練習帳の副題のとおり、物語は万物に潜んでいて、紡がれるのを待ち受けているような気がしてくる。結末のチョイスは、ロダーリが意外と常識人なことをあらわしていて、これも興味深い。
以下、目次。
魔法の小太鼓
抜け目のないピノッキオ
哀れな幽霊たち
吠え方を知らない犬
砂漠にそびえる屋敷
笛吹きと自動車
町に描いた円
ミラノの町に降った帽子
プレゼーピオに紛れこんだ余所者
ドクター・テリビリス
夜の声
魔法使いジロ
リナルドの異変
羊飼いの指輪
星へ向かうタクシー
ティーノの病気
テレビの騒動
大きなニンジン
ポケットの百リラ
旅する猫

著者の結末

夜からNHK-FMの「ベスト・オブ・クラシック」で、現代音楽特集。
                          近藤譲
 - 現代音楽特集 -(1)                
                              
「磯波」       ペル・ネルゴー作曲、アブラハムセン編曲
                       (4分15秒)
        (演奏)アスコ・シェーンベルク・アンサンブル
              (指揮)ラインベルト・デ・レーウ
                              
「虹」      ジェルジ・リゲティ作曲、アブラハムセン編曲
                       (4分10秒)
        (演奏)アスコ・シェーンベルク・アンサンブル
              (指揮)ラインベルト・デ・レーウ
                              
「ピアノ協奏曲」         ハンス・アブラハムセン作曲
                      (15分00秒)
                (ピアノ)パウリーネ・ポスト
        (演奏)アスコ・シェーンベルク・アンサンブル
              (指揮)ラインベルト・デ・レーウ
                              
「スウィートハート、グッドバイ!」             
               ブリギッタ・ムンテンドルフ作曲
                      (12分40秒)
                 (声)ニコラ・グリュンデル
        (演奏)ケルン音楽舞踊大学・電子音楽スタジオ
             (演奏)南西ドイツ放送実験スタジオ
                              
「ジェズアルド・ダブ、消された人物のいる空間」       
                 マルコ・ニコジエヴィチ作曲
                      (17分35秒)
                (ピアノ)パウリーネ・ポスト
        (演奏)アスコ・シェーンベルク・アンサンブル
              (指揮)ラインベルト・デ・レーウ
                              
「森」              ハンス・アブラハムセン作曲
                      (17分25秒)
        (演奏)アスコ・シェーンベルク・アンサンブル
              (指揮)ラインベルト・デ・レーウ
  ~ドイツ・ウィッテン テアターザールで収録~      
                   <2012/4/27>
  (西部ドイツ放送協会提供)               
                              
「渡り鳥」            カローラ・バウクホルト作曲
                      (12分35秒)
             (演奏)カレファックス管楽五重奏団
  ~ドイツ・ウィッテン フェストザールで収録~      
                   <2012/4/27>
  (西部ドイツ放送協会提供)               

現代の音楽 - 音の現在(いま)~アンドリュー・シュルツ -(1)
現代の音楽 - 音の現在(いま)~アンドリュー・シュルツ -(1)
NHK-FMの「現代の音楽」。
                         猿谷紀郎
 - 音の現在(いま)~アンドリュー・シュルツ -(1)  
                              
「死の歌」            アンドリュー・シュルツ作曲
                      (33分00秒)
            (ソプラノ)マーガレット・シンドラー
            (クラリネット)ナイジェル・セイビン
                (チェロ)グウィン・ロバーツ
               (ピアノ)ジェニー・フレミング
  <Tall Poppies Records TP065>
                              
「舟歌」             アンドリュー・シュルツ作曲
                       (4分10秒)
              (ピアノ)ステファン・エマーソン
  <Tall Poppies Records TP171>
                              
「夜間飛行」           アンドリュー・シュルツ作曲
                       (5分35秒)
             (バイオリン)ディマ・ツカチェンコ
              (ピアノ)バーナード・ランスキー
  <Tall Poppies Records TP171>


今日は、家族の体調も思わしくなく、1日中家の中におり、ゲームとかしていた。
2012 おおさか交通安全ファミリーフェスティバル@浜寺公園~SongWhizFantasy@ユニバーサルシティウォーク
浜寺公園で開催の「2012 おおさか交通安全ファミリーフェスティバル」でaaa大阪校ステージ。
●樋口さき
●RIMI★Cherry(ナカヤマミナミ・イジチリア)
 1.がんばって青春
●西川怜伽
●上村茉冬
●JEWEL(福田満里奈、高溝愛、森瑠奈、岡田夏実)
●迫田優里
●奥地兄弟(奥地真人、奥地隼人)
●岸上成美
●Destiny Colors(田宮 拓、尾茂弥 怜、又賀 保、堀 将大)
●山本梨央
●MOKARIKA(アサダモカ・コニシリカ)
 1.フー
 2.鼓動の秘密
●a☆bounce
(マヤハラアイカ・ヒライユナ・フクオカミナ・フクモリナツ・タケヨシカヨ・アサノハルナ)
●レインボー7
(西川怜伽・村上夢歌・ウォーリン永愛・福井千晴・小西怜菜・橋本珠菜・山崎暖乃)
 1.EZ DO DANCE
イベント前に入った大衆食堂が、老夫婦がやっている店で、店の掃除もままならない感じだったのが、強烈な印象を残した。
イベントは安心して見れる感じ。

阪堺線(チンチン電車)で天王寺まで戻り、ユニバーサルシティウォークで「SongWhizFantasy」
ちゃんと見れたのは、午後3時40分からの北村來嶺彩ちゃんの2曲めから。
北村來嶺彩
2.ライオン
3.ビリーブ
歌詞がとぶ箇所もあって、クレアちゃんらしくないミス!でも歌唱力の凄さはじゅうぶんに伝えていた。
トーンジュエル
1.ココロノート
2.キミイロインリョク
3.GIRL’S MANIFESTO
今日は3人めのメンバー、ケーキ姫がオーストリアに帰国していて、2人体制になっていた。
ショッピングしたり、食べたりして過ごし、第2部も見る。しゃぼん玉を飛ばして子どもたちと遊んでる時間も多かったな。
トーンジュエル
1.ココロノート
2.キミイロインリョク
3.GIRL’S MANIFESTO
北村來嶺彩
1.かもめが翔んだ日
2.ライオン
3.ビリーブ
今回はクレアちゃん、バッチリ!


「鶴岡法斎&勝由子~文化人二人の合同誕生祭~」
start 19:30 / ¥1,000- (各1drink別)
出演 / 鶴岡法斎、勝由子、他、
漫画批評家であり、漫画原作者としても活躍する鶴岡法斎。
放送作家として、またポッドキャストなどでも活躍する勝由子。
この二人が関係ないようで、実はバンドをしてたり、プロレス好きだったり、女装娘が好きだったり、何より誕生日が同じだったりで、今回は二人が楽しく過ごせるようにお二人が喜びそうなことを沢山お届け!

と、いうことで、司会はぶっちょカシワギ。ゲストは、らみたん☆、掘骨砕三、モンゴール天山、僕。
らみたんは、元男子の可愛い子ちゃん。イベント後に写真を撮影させてもらった。堀骨さんは主に成人向けの作品を描く漫画家さん。紅鶴に持ってきてらした『抄描下水街 豚』『くれよんおばけ・つぎはぎ娘』を読んで、きやきやした。紅鶴の便器のふたにもこっそり絵を描いて帰られたようだ。これは要チェック。堀骨さんはらみたん☆の鎖骨あたりにボディペインティングしていた。モンゴール天山は女子プロレスラー。場所を間違えて、イベントのほぼ終わりまで違う店で待機していたとのこと。ギリギリで登場し、お客さんにフォールをせがんでいた。
鶴岡君と勝さんのトークは、プロレスと女装子の話題を中心にいろいろ。
ラストは、僕のライブ。
誕生日をお祝いできたかどうかはわからないが、(できていない、と思う)とにかく楽しいイベントだった。

『チボの狂宴』

2012年9月20日 読書
『チボの狂宴』
マリオ・バルガス=リョサの『チボの狂宴』を読んだ。
これは熱くて興奮する読書体験だった。
ドミニカ共和国に長年君臨した独裁者トゥルヒーリョの暗殺について、トゥルヒーリョ側からと、暗殺者たちからの両視点で描く。また、物語を圧倒的に面白くしているのは、時が過ぎて、独裁時代の部下だった男と、その娘による回想をまじえた会話(男のほうは、既にしゃべれる身体ではないが)が描かれるところだ。
ドミニカの歴史を説明的に語る部分が本来ならうるさく思えるはずなのに、作者の語りがうまいのと、僕自身のドミニカ史の無知があいまって、じゅうぶん面白く読めた。
トゥルヒーリョが、あれだけ威厳に満ちているこわい男なのに、意識せぬ失禁に思い悩んでいる、というのも面白い。
読んでいるあいだ、熱い思いに始終打たれどおしだった。
『不完全なレンズで 回想と肖像』
ロベール・ドアノー『不完全なレンズで 回想と肖像』を読んだ。
最近読んだサンドラールの『パリ南西東北』、エマニュエル・ボーヴの『あるかなしかの町』でドアノーの写真が使われていたので、ドアノー自身の本も読んでみたのだ。
写真だけを見ているのと、文章読むのとでは、なんだか印象が違っていた。
また、読んでみると、いろんな事実が発覚した。
有名な「パリ市庁舎前のキス」は偶然撮影されたものではなく、演出されたものだったこととか。先にあげた2冊の本両方に収録された写真で、電車の中に根のついた薔薇の木を持ち込んですわっている男の写真がある。郊外の光景の代表格のような作品だが、これも演出作品。名前はポール・バラベ。ドアノーによると「生粋の郊外人である」
以下、目次。

木でできた写真
「デ・ププリエの抜け道」におけるアジェ氏
簡潔な要約と気泡
黒い手帖
映画
工場の煙
ヴィラ・メディチとパヴィヨン・ミミール
ブレーズ・サンドラール
フランソワ・カヴァンナ
DATARの任務を負って
パリのジャック・プレヴェール
孤独な散歩
露天商たち
モード写真
ビストロ
画家たち
ジョルジュ・ブラック
フェルナン・レジェ
パブロ・ピカソ
コンスタンティン・ブランクーシ
ル・ヴェジネのモーリス・ユトリロ
ポール・レオトー
アンドレ・ヴィニョー
素朴派の画家と「ブリュット」な芸術家たち
名前たち
 ブラッサイ
 アンドレ・ケルテス
 アンリ・カルティエ=ブレッソン
 ウィリー・ロニス
 エドゥアール・ブーバ
 集合写真
コローク、暴力、戦争ヌード
ヌード
フォトジェニーと美女
ブリコラージュと科学的写真
分析ラボ
写真-批評


訳注

レンズの半過去形で----ロベール・ドアノー 訳者解説

午後7時から、仕事の前にアリオ八尾で大阪春夏秋冬ライブ。
1.ずっとこの場所で
2.イッツオーライト
3.ハルウタ
4.学園天国
5.みんなでイエス
自己紹介は誕生花と花言葉。
こういう短いライブを仕事前に開催してくれるのは、ありがたい!
ヤマダ電機LABI1なんばに、たこやきレインボーを見に行ったが、チームしゃちほこのファンなどが大挙してつめかけていたため、ライブがはじまったが、頭の先っちょも見えない状態だった。しかたなく、歌がはじまってすぐに現場を後にする。
せめて会場内のモニターにでもステージが映っていればよかったのだが。

午後1時から、あべのHOOPでDREAM5。
1.wake me up
2.I don’t obey
3.レディ・ゴー
4.クレイジーゴナクレイジー
5.シェキメキ
午後3時からのステージも見た。
1.イージーDOダンス
2.アイマイミーマイン
3.レディ・ゴー
4.クレイジーゴナクレイジー
5.シェキメキ
午後3時の回は、明らかにボーカル担当の美思の調子がおかしく、2回目のステージまでに何かあったとしか思えない乱調気味だった。1回目はあんなに素晴らしかったのに。何があったんだ?

午後4時からあべのキューズモールでDoll☆Elementsのライブ。
1.ミラクルエレメンツ
2.こわした純情
3.ゴー・マイ・ウィッシュ
4.告白体操
5.ドーリー・キッス
以下、アンコール
6.ミラクルエレメンツ

天保山ハーバービレッジ・サンセット広場で「第10回なに輪まつり」
渕口綾音ちゃんの出番には間に合わず。
Yuki☆DANCE
K2dance-soul
Funky-Trip
Jewel
と、キッズダンス系の出演者を見る。

湊町リバープレースでロコドルサミット。
到着時に、Pizza♥Yah!のライブの真っ最中だった。
ロコドルサミットの出演は、以下のとおり。
・りんご娘(青森)
「なんぼめじゃ!アポーパイ」とか。
・JuRias(三重)
珠リアスは、真珠とリアス式の合体。
チャンスとジュリアス。
・しまねっこwithこねっこ隊(島根)
しまねっこの歌。
しまねっこはゆるキャラで、こねっこ隊がアイドル。
・KT0771-(京都)
おねがいドキドキ天使とか、トゥルーハートとか。
0771は市外局番
・MKM-ZERO(宮崎)
MKMは「もっとかわいく宮崎」の意味。
DAISUKIなど。宮崎犬(みやざきけん)との共演。
・ふくしま八重隊(福島)
新島譲の妻、八重の業績をたたえるミュージカル
・NEPシスターズ(大阪)
1.ハッピーフューチャー
2.ディペンド・オン・ユー
3.オーバー・ザ・リアリティー
会場でかき氷とか買って、NEPのカードを入手した。

NHK-FMで午後6時から「現代の音楽」
                          猿谷紀郎
 - N響ミュージック・トゥモロー2012から -(2)  
                              
「交響曲~時の彼方へ~」           尾高惇忠・作曲
                      (37分30秒)
                  (管弦楽)NHK交響楽団
               (指揮)ジェームズ・マクミラン
                              
「パラダ」            マグヌス・リンドベルイ作曲
                       (6分10秒)
                  (管弦楽)NHK交響楽団
               (指揮)ジェームズ・マクミラン
  ~東京オペラシティ・コンサートホールで収録~      
                   <2012/6/29>


蒼い人形展@細野ビルヂング~真面目な根暗展、明るい変態展@アートスペース亜蛮人
蒼い人形展@細野ビルヂング~真面目な根暗展、明るい変態展@アートスペース亜蛮人
蒼い人形展@細野ビルヂング~真面目な根暗展、明るい変態展@アートスペース亜蛮人
西長堀の細野ビルヂングで「蒼い人形展」
15日から3日間だけの展示。
参加作家は、ぴこうさ、Karyu、美少女、森星乃、聖絵、ハラダユキ、更紗、池之池。
雰囲気たっぷりのビルの地下室に眠り、遊ぶ人形たち。
ばたばたと友人たちに遭遇した。

あと、この日に見たのかどうか、さだかではないが、アートスペース亜蛮人での、平成ツインテール「真面目な根暗展」も見た。(9月14日~18日)
アートユニット セルフヌード、まぁ子、平岡佳子。
「明るい変態展」も見たかな。
辻モトミ、かがり、おのゆいこ、KASAJIMA、福山翔太、奇人楼

「10minutes学力テスト」
start 19:30 / ¥1,000- (各1drink別)
出演 / うてなゆき、ぴのこ、大阪瞳、荻野アサミ、丼野M美、野中ひゆ、藤本ぽやな、あくりるがっしゅ、夢野さくら、マジカルエミちゃん、他(※出演者は予定ですので予告なく変更することがありますが、ご了承ください)
MC / 保山ひャン、B・カシワギ
・なんばベアーズで行われているアイドルオーディションイベント10minutesが、ベアーズを飛び出して味園で大暴れ!バーリトゥードルールでお届けするアイドルイベントは10minutesだけ!前代未聞!
アイドルちゃんたちが、あんなことから、こんなことまで、そこまでやるか!そこまでやるか!そして、そこまでやるというのか!と言われた大運動会を終え、まさかの学力テストを開催!今回もまた、関わった全員にとって黒歴史必至!この日あった出来事は、絶対に他言無用です!保山とぶっちょの自由時間二時間目!

と、いうわけで、日にちがたってしまったので、いろんなことは忘れてしまった。
最後のほうの「宝さがし」はなんとなく覚えているけど。
保山クイズというのも考えて、われながら面白いなあ、とひとり自画自賛していたことは覚えているが、くわしい内容はまったく思い出せない。
『理性と平和 ザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナ政治理論作品選集』
『理性と平和 ザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナ政治理論作品選集』
『理性と平和 ザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナ政治理論作品選集』を読んだ。
コペルニクスは、惑星系の真ん中に客観的中心を発見しました。一方、カントは、いわば人生系の中心に主観的中心を発見したのです。カントは、自我-太陽中心、本来の人間、人間-自-体を発見しました。

ドイツで全35巻のフリートレンダー/ミュノーナ全集を企画した、全集編集者による、フリートレンダー/ミュノーナの紹介、全集の紹介と、政治理論に関する作品を中心にいくつか翻訳したものを載せた1冊。つまりは、全集の宣伝パンフレットの豪華なもの、ととらえてもほぼ間違いはない。と、いうのも、ここで翻訳されている政治理論の作品は、フリートレンダー/ミュノーナのほんの一面でしかなく、今まで読んだ『スフィンクス・ケーキ』『子どものためのカント』の面白みとはまた違う味わいがあったからだ。
しかし、この全集編者が、一筋縄でいかない、いかにもミュノーナ全集出そうとしそうな人物で、面白い。
デートレフ・ティールは、コンピュータ管理関連の仕事をしている哲学者。非常勤講師として哲学を講義したことはあるが、基本は「自由な哲学者」である。
もうひとりのハルトムート・ゲールケンは、フリートレンダー/ミュノーナの写真等も含む全作品の版権を持っている。サン・ラー関連のコレクターでもあり、『オムニヴァース・サン・ラー』というサン・ラー全レコードの目録を収録した著書をものしている。また、「国際サン・ラー・コンベンション」主宰、カイロ・ジャズバンドを結成、カイロ・フリー・ジャズアンサンブル主宰、グループ・ニルを創設、「インド・アフガニスタン・ヨーロッパ音楽週間」を1967年から毎年カブールで企画している。
作家、作曲家、音楽家、映画監督、演技芸術家、俳優、木こり、椎茸栽培者、マルハナバチ飼育者、菌類学者、文書保管人、展示会主催者、表現主義及びダダ文学周辺の多数の作品の編集者、云々。
ミュノーナもすごいが、ゲールケンにも興味がわく。
また、フリートレンダーに大きな影響を与えたカント派の哲学者エルンスト・マルクスについても。
http://www.luebben-web.de/marcus/marc-bio.htm
以下、目次。

はじめに/凡例
訳者序文 (中村博雄)
ザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナと日本 (ハルトムート・ゲールケン)
フリートレンダー/ミュノーナの鏡に映る日本 (デートレフ・ティール)
第 1 部 21 世紀に蘇るザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナ
1. ザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナの生涯と作品
《ザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナ年譜》
2. 全集編者紹介
(1) ハルトムート・ゲールケン
(2) デートレフ・ティール
3. 全集編集の経過および各巻の内容概説
(1) 全集編集の経緯 ―― きわめて異例な刊行プロジェクト ――
(2) 既刊の巻の概要
(3) 未刊の巻の概要
(4) 今後の展望
4. 翻訳作品について
政治論関係小品選
(1) 自我とその目標 (1933年)
(2) ある5人の共和主義者の会話を立ち聞きして (1933年?)
(3) 道徳と政治 (1934年)
(4) 平和 (とにかく一般論として) (1935年/1947年)
(5) 政治家としてのカント (1937年/1940年)
書簡選
(1) マルチン・ブーバー宛 (1908年8月2日付)
(2) ロマン・ローラン宛 (1934年12月26日付)
(3) フリッツ・ヴォルフ宛 (1935年8月13日付)
(4) ハイレ・セラシエ皇帝宛 (1938年5月15日付)
(5) アンドレ・ジード宛 (1940年8月7日付)

第 2 部 ザーロモ・フリートレンダー/ミュノーナ作品翻訳
1. 政治論関係小品選
(1) 自我とその目標
(2) ある5人の共和主義者の会話を立ち聞きして
(3) 道徳と政治
(4) 平和 (とにかく一般論として)
(5) 政治家としてのカント
2. 書簡選
(1) マルチン・ブーバー宛
(2) ロマン・ローラン宛
(3) フリッツ・ヴォルフ宛
(4) ハイレ・セラシエ皇帝宛
(5) アンドレ・ジード宛
3. 断片 36 篇 (1934年~1945年)
フリートレンダー/ミュノーナ自身による簡単な自己紹介 (1)
極性論の根本的特徴――自我-太陽中心 (内面の太陽) の機能について (2)~(14)
カントとの関連 (15)~(17)
宗教に対する姿勢 (18)~(21)
和のある人間生活への道――法治国家、 永遠平和、 世界共和国 (22)~(31)
真の人間の道を歩み続けた人、 フリートレンダー/ミュノーナ (32)~(36)
4. ソネット 1 篇

人名索引/著作索引/雑誌名・新聞名索引/事項索引
日本語文献リスト/おわりに
編者写真・プロフィール

ブラッド・フォー・ドラキュラ
ポール・モリセイ監督の「ブラッド・フォー・ドラキュラ~処女の生血~」を見た。1974年。
アンディ・ウォホール監修。
主演のドラキュラはウド・キアーが演じている。
このドラキュラ、処女の生血でないと、血を吸っても体が受け付けず、ゲーゲー吐き戻して、ヨレヨレになってしまうのだ。
ドラキュラが、その女性が処女なのかどうなのか、確かめるためにいろいろ会話して、女性の言うことを信じて血を吸ったら、実は違って、ゲーゲーしてしまう、という顛末が繰り返され、もう、これはギャグ映画になっているのである。
唯一の処女は、ドラキュラが吸血鬼だと見抜いた使用人の男が、「処女のままでは吸血鬼に血を吸われて、吸血鬼になってしまう!」と説得して、ドラキュラが手をつける前に、処女をいただいてしまう。ギリギリで処女を奪ってもくろみが破れてしまう、という展開は、蛭子さんの漫画にもあったな。笑える!
出演者をみると、ヴィットリオ・デ・シーカとかロマン・ポランスキーなどもおり、これはなかなか豪華だし、ウド・キアーの演技は最高だった。アンディ・ウォホールがどれだけこの映画に関与したかは不明。
『ピエール・ルヴェルディ詩集』
佐々木洋翻訳による『ピエール・ルヴェルディ詩集』を読んだ。
編年順にセレクトされた詩が集められている。
ピエール・ルヴェルディというと、つい先日読んだ『ランプの営み』でトリスタン・ツァラが絶賛していた詩人である。一般には、ココ・シャネルの恋人として有名だろう。

以下、目次
『散文詩集』
詩人たち
旅人とその影
満天の星
前線
行列
『楕円形の天窓』
あの当時…
春の欠落部分
静止した現実
夜の労働者たち
もう眠れない…
やがて
『屋根のスレート』
それぞれのスレートの上で…
宿屋
文字盤
ランプシェード

出発
雲の切れ間
鐘の音
奇跡
先端
秘密


遊牧民
正面
十字路
偽の門または肖像画
忍耐
想い出
蒼い棒
『描かれた星たち』
内的な運動
暴動
『縊り縄』
曇り空
乾いた舌
『大自然』
この想い出
私はすべてに執着していた
『はね返るボール』
閉ざされた畑
終わった男
星々の通りの果てで
時は過ぎ去る
苦悩
この世の者でないとき

触れられない現実
海の刻

『風の泉』
曲がりくねった道
言葉が降りる
眺め
むこうへ
金の角
何という変わり方
時計の前に
つま先立って
果てのない旅
ゆれ動く風景
またしても愛

『白い石』
単調な岸辺
思い出
黒い舟
真相
いや何も
あがく
『屑鉄』
曲がりくねった心


待機
心臓の鼓動
『満杯』

一滴ずつ
『死者たちの歌』
失われた部分
火も炎もなく
二重鍵をかけて
鉄の健康
過度に
垂直に
ほろ酔い加減の頭
鉛の重荷
『緑の森』
生身の体
そして今は
『ドライドッグ』
断腸
外で

こうなってくると、ピエール・ルヴェルディの未訳の作品も読んでみたくなってきた。翻訳を待とう。いつまで?
『作者の図像学』
ジャン=リュック・ナンシーとフェデリコ・フェラーリの共著による『作者の図像学』を読んだ。
何人かの小説家の肖像を紹介し、解説するように依頼されたことをきっかけにして生まれた本。第二部がその解説部分にあたり、第一部では、「それだけじゃダメだ!」とどうしても言っておきたかった論考を付加した構成。
以下、目次。
第二部の各章のあとに、とりあげられた作家の名前を付け加えておいた。

序文
第一部 作者自身の肖像
第二部 十四の肖像
作者の幽霊(バルザック、ランドルフィ)
写真、シャク蛾 (ジュナ・バーンズ)
幼年期 (トーマス・ベルンハルト)
「“言葉”の深い統一」 (ホルヘ・ルイス・ボルヘス)
いらだつエクリチュール (ギュスタヴ・フローベール)
移行 (カルロ・エミリオ・ガッダとピエル・パオロ・パゾリーニ)
書斎の中の仮面 (アンドレ・ジッド)
不安定な均衡 (ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ)
銘=登録なきエクリチュール (川端康成)
ジャンルのパロディ (アレッサンドロ・マンツォーニ)
人生と小説 (ドラ・マウロ)
文を見る (マルセル・プルースト)
女性の眼差し (ジョルジュ・サンド、シモーヌ・ド・ボーヴォワール、インゲボルグ・バッハマン)
ひじ掛け椅子の中で (ヴァージニア・ウルフ)

川端康成の写真は、書をしたためているところが写っていて、作者たちは、漢字、書道といったものと、エクリチュールについて考察している。
これってつまり、日本においてエクリチュールを考えるときは、フレンチセオリーの面々とは扱いが違っていて当然なんじゃないのか、と思えた。

また、序文には、こうある。
以下に続く二部の内、第二部が最初に作られたものである。作家の肖像を描き出そうとする一種の試みであるが、その試みが、場合に応じて、あるいはまたさまざまなヴァリエーションによって、前提としたり、認めたり、再認したりしているのは、その肖像が私たちに作者を表わしているということ、あるいはもっと正確に、もっと控え目に言うならば、その肖像が、不可視の作者に帰されるような何かを私たちに見させてくれるということである。
次いでこの実践と絡み合うことになった事柄から-この実践の避けがたく、不当だと見なされたところ、危険だったり、無鉄砲だったところ、いずれにせよ完成不可能だったところから-第一部とこの序文が生じた

なるほど。
めんどくさいな、というのが偽らざる心境。
午後2時からワッハ上方の上方亭で「林家そめすけ大阪人情落語24区~生野区編~」
一席目は「看板のピン」
生野区編は「百済川」
百済川は今では平野川という名前になっているが、百済という名前でわかるとおり、朝鮮とゆかりのある地名。
在日韓国人と日本人との恋愛、在日嫌いの日本人の親、という内容で聞かせる。

午後4時からアリオ八尾でハッピータイム祭。
1部は見れず、2部のみ見た。
ポップコーンS/ダンス
大阪春夏秋冬
1.はるうた
2.自己紹介~学園天国
3.イッツ・オールライト
4.みんなでイエス
ミルキーハット
1.マイレボリューション
2.ミュージックカラー
3.はじまりの一歩
4.サマーラブリーガール
5.グレープフルーツ

「サマーラブリーガール」はアリオ八尾の夏のイメージソング。
CD買いたかったが、一文無しで買えず。

午後7時からBEARSで、「The Secret Summer Festival」(かくれギューン夏祭り2012)出演は、ヰタ・セクスアリス、村岡ゆか、シベールの日曜日。
サイケデリックな空気に包まれた。
いつもの見慣れたベアーズが、まるでベルベットアンダーグラウンドのライブ会場みたいに錯覚した。


℃-ute

2012年9月8日 アイドル


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