『おかしなジパング図版帖』刊行記念トークショー@スタンダードブックストア
スタンダードブックカフェで、『おかしなジパング図版帖』の刊行記念トークショーを見てきた。
勘違い日本図版を次々と紹介しながら、ツッコんでいく。
面白かった~。
本は主にモンタヌスの本(原書は14万円もするらしい!)の図版を多数掲載しているが、本に収めきれなかった残り2割ほどの図版を全部紹介。さらには、キルヒャー、ニューホフ、ケンペル、マレーなどの勘違い図版の数々、ありえない日本地図の数々などを紹介されていた。
トークショーというより、スライドショーという感じかな。
『夜にはずっと深い夜を』
鳥居みゆきの『夜にはずっと深い夜を』を読んだ。
以下、目次

きれいなおかあさん
だんごむし
妄想日記1
シズカの真夜中ぶつぶつ

華子の花言葉
ぼたん
葉子
余命
妄想日記2
地獄の女
いるモノ
幸子
ある少女の死
佐々木さん
妄想日記3
妄想日記4
のり子
ゴミ屋敷

或るマッチ売りの少女
妄想日記5
過食症
いちゃつき心中
仕事と私と
カバのお医者さん
妄想日記6
明日香
永遠の誓い

短い小説、詩、日記などが詰め込まれた暗黒の小箱。
女性ならではの、こういう世界は、思えば僕は中学時代に秋吉久美子の本で味わい、のちにアリスやら寺山修司の少女詩のような、男性による思春期少女を経て、さらに後に戸川純などで楽しむことになる。
いまだに秋吉久美子のインパクトを越える女性はあらわれておらず、鳥居みゆきの本作も、わかりやすくて面白いものだった。作者の本意ではないにしても。
『大江戸からくり推理帖』
楠木誠一郎の『大江戸からくり推理帖』を読んだ。
晩年の平賀源内と、戯作者・森羅万象が、事件を解く。
(女体に小判を隠したのを見抜いたり、赤ん坊誘拐事件の謎を解いたり)
平賀源内は、発明の機械を駆使してケムに巻くのがだいたいの役割で、その奇人変人ぶりが描かれる。
事件をちゃんとあるべきところにおさめる役割は、だいたいが森羅万象の役目である。
田沼意次に、直属の隠密任命をされ、話のスケールが大きくなるのかな、というあたりで終わってる。
第一話 野良息子
第二話 三日坊主
第三話 痩せ我慢
第四話 箱入り娘
NEP She☆Stars@日本橋ラブコン
水曜日夜のお楽しみ、日本橋ラブコンシアターでNEP She☆Sarsのライブ。
1.サマーデイズ(かなこ、もえみ、りりさ、ともか、あさ)
2.ロンリーオンリー
3.ホワイトエンジェル(あいり、せな)
4.フォロー・ミー
5.ブスにならない哲学(ともか、かなこ)
6.好きよ純情反抗期
7.ギブ・ミー・ラブ(全員)
8.ハッピーフューチャー

『EDEN』

2013年6月25日 読書
『EDEN』
近藤史恵の『EDEN』を読んだ。
『サクリファイス』のその後を描いているが、前作を読んでいなくても十分面白い。「サクリファイス」をほとんど忘れている僕が読んで面白かったんだから。
今回は自転車のツール・ド・フランスにおける駆け引きとか、裏でのやりとり、諸事情などがスリルとサスペンスを呼ぶ。
スポーツには、こういう推理要素が含まれていて、そこが醍醐味のひとつでもある。はずだ。
フランスの新人をなんとか勝たせたい、という意向、今期でチーム解散、その後の身の振り方、という思惑、レースでの駆け引き、ドーピング疑惑、などなど。

『少年弁護士セオの事件簿3 消えた被告人』
ジョン・グリシャムの少年弁護士セオのシリーズ。
今回は、育ちのいいセオが、なんと犯人扱いされる。
罠にかけられてしまうのだ。
雑草のような少年ならとにもかく、セオはすっかり困り果ててしまう。
ここでも、やはり悪い奴は悪い奴、という図式は変わらないが、少年の成長物語と考えれば、じゅうぶんな面白さ。
私が靴を愛するワケ、スプリングブレイカーズ
私が靴を愛するワケ、スプリングブレイカーズ
私が靴を愛するワケ、スプリングブレイカーズ
ジュリー・ベナスラ監督のドキュメンタリー「私が靴を愛するワケ」を見た。
女性の靴中毒が描かれる。
でも、これは華やかな中毒で、悲惨ではなかった。中毒から脱却しよう、というものでもなく、また他人からうしろゆび指されるようなものでもない。それが、物足りなくもある。

ハーモニー・コリン監督の「スプリング・ブレイカーズ」を見た。
音楽、ダンス、金、セックス、酒、麻薬、犯罪、欲望のかぎりを尽くす青春。
こんな休暇を過ごしたかった!
でも、学生時代よりも今のほうが、はるかに自由に遊べているのも事実。

『第四の男』

2013年6月23日 読書
『第四の男』
石崎幸二の『第四の男』を読んだ。
女子学生誘拐未遂事件は、過去の事件のDNA鑑定に絡まるステップだった!
と、ほとんどネタバレなのだが、DNA鑑定が本書の中心のテーマで、そこから導き出される、謎の「第四の男」の正体を解明する。
作中に出てくる、作者の投影とも思える石崎が、むちゃくちゃな扱いされるのが、毎回楽しい。
まさか、石崎には友達が一人もいない、というのが推理を進めていくひとつのポイントになる、なんて尋常じゃない。
自虐の入った随所のギャグは、まるであだち充。
午後1時から、タワーレコード難波店で、アーバンギャルドの公開処刑(インストア)でした。
セットリストは、たぶん
1.都会のアリス
2.スカート革命
3.月へ行くつもりじゃなかった
4.さよならサブカルチャー
タワーレコードでは、アーバンギャルドがウィークリーチャート1位だと!
よこたん、半ばあきれ気味にご報告。
http://urbangarde.net/


午後2時半から、難波屋で制服向上委員会のライブでした。投げ銭ライブ。
前半
1.おじいさんと同じ
2.脱原発をめざして
3.オリーブの木の下で
4.ティーチ・ユア・チルドレン
5.過去に置いて行くもの未来に届けるもの
6.ワールド・ピース・ナウ
7.アメリカ
8.峠の我が家
9.彼女が言うように
10.原発さえなければ
メッセージ性の強い選曲で、メンバー自らが「攻めの選曲」とふんわりと笑う。
後半
11.走れ!走れ!SKi
12.バンザイバンザイ
13.うちまたブギー
14.ダッダッ脱原発の歌
アンコール
15.名もなき声に
後半は元気で可愛いアイドル曲中心。

http://www.idol-japan-records.net/ski/index.html


なんば紅鶴で、『うんこ100選~世界がもし100個のうんこだったら2~』発売記念イベント&第四回うんこ映画祭』第2夜

19:10~19:50 漫画・イラスト大喜利(出演:うてなゆき、なそ、津川まぁ子、ハタスグル、保山ひャン、ほか)
19:55~終了まで 第四回うんこ映画祭
『謎の謎その他の謎』
山口雅也の『謎(リドル)の謎(ミステリ)その他の謎(リドル)』を読んだ。
リドルストーリーをテーマにした作品集。

「異版 女か虎か」アブラハム・ネイサン/山口雅也訳
「群れ」 山口雅也
「見知らぬカード」山口雅也
「謎の殺人鬼リドル」アブラハム・ネイサン・ジュニア/山口雅也訳
bonus track 「私か分身(ドッペルゲンガー)か」山口雅也

「女か虎か」にサロメの話をからめて、究極の選択をあちこちに仕掛けた「異版」は、ここまでくると、もはやリドルストーリーでもなんでもなく、人生そのものだ、と思えてくる。
「見知らぬカード」は読みやすくて面白いけど、書き散らしている感があって、つまり、普通の作家が書きそうな物語で、ちょっと物足りない。
全体にミステリ分が充溢していて、大満足。


スローなカセット魂@FUKUGAN~『うんこ100選~世界がもし100個のうんこだったら2~』発売記念イベント
スローなカセット魂@FUKUGAN~『うんこ100選~世界がもし100個のうんこだったら2~』発売記念イベント
「スローなカセット魂」@FUKUGAN 面白かった!
坂口卓也さんと、ソルマニアの大野さんが、それぞれ秘蔵のカセットテープを持ち寄ってのイベント。
いきなりのB・イーノからはじまって、竹田賢一、第五列、アーントサリー、オーバン、ビニール解体工場、ジョン・ダンカン、LAFMS、五十嵐枝里子、アマリリス、サイコワウ、タマス&ポチス、フォークテイルズ、メルツバウ、ハナタラシ、コージー・ファニィ・トゥッティ、beast666、あと、何がかかったかな。いっぱい貴重な音源を聞いたけど、帰宅後に調べてみると、インターネットにはほとんど情報がない。
まさに、アングラの一大ページェント!
そうそう、お客さんで来てたデヴィッドさんが、少年ナイフのデビューカセット3本持ってきてたな。

『うんこ100選~世界がもし100個のうんこだったら2~』発売記念イベント&第四回うんこ映画祭』

6/22(土)
19:10~19:50 漫画・イラスト大喜利(出演:駕籠真太郎、野中ひゆ、うてなゆき、保山ひャン、奇人ジョニー、丼野M美)
19:55~20:25 野中ひゆライブ
20:30~21:00 赤江かふおライブ
21:05~21:35 アリスセイラーライブ

『配達あかずきん』
大崎梢の『配達あかずきん』を読んだ。
本屋を舞台にしたミステリー短編集。
「パンダは囁く」
「標野にて。君が袖振る」
「配達あかずきん」
「六冊目のメッセージ」
「ディスプレイ・リプレイ」
大崎梢の本はこれがはじめてで、多くの本を出しているので、他の本に期待してみよう。この『配達あかずきん』では、まだ実力が出ていないのだと思う。
読みやすさは感じられるが、ミステリとしての質は、となると首をかしげざるをえないのだ。
「九マイルは遠すぎる」みたいな展開をみせる作品もあるが、だいたいは書店内ミステリであり、これが書店だからミステリとの親和性もあるけど、たとえば、いろんな職業のそれぞれの専門の知識がなくては解けないミステリがありうるとすれば、そのひとつとして、この『配達あかずきん』は位置づけられるようだ。
入院している人に薦める本のラインナップをテーマにした作品では、その絶妙のチョイスを絶賛するくだりがある。作品としては、こんな天才的な本選びをしたのは誰なのか、がテーマになるが、その絶妙なチョイスは、つまるところ、作者が考えたチョイスであって、それを絶賛されても鼻白むだけである。事件があってそれを名探偵が解決する際に、その天才ぶりを絶賛するのとは違って、入院する人に本を選ぶ、という問題は、万人にとって同じスタートラインにたった問題である。そこでの絶賛、自画自賛は、作者の自意識過剰をしかあらわさない。そして、それを自意識過剰だと読者に思わせた段階で、作者は敗北しているのだ。読者が読みたいのはミステリであって、作者の自慢話ではないのである。
最近読んだ図書館のミステリ、森谷明子の『れんげ野原のまんなかで』がすごくミステリ精神にあふれた傑作だっただけに、落差がよけいに目立った。大崎梢の他の本を読んでみないと、次々と本を書いているモチベーション自体がまだ把握できないので、次に期待!
6/21(金)
@難波BEARS

18:00 OPEN/18:30 START
AD1500円/DOOR2000円

act
ぶーたん劇団
ラ・ヘゲモニーズ
Bugって花井
桃田あい(てへぺろ☆)
秋山衣梨佳(Qubic)
めばちっ娘フラグ
MIRRORLAKES(from岡山)

intermission
マジカルエミちゃん
大阪瞳

relationship
NAOKO(少年ナイフ)
柴田篤(TOMATOHEAD)

support
ジャンポール高橋(東京ピーチ)
小倉ヲージ(ZEPTONIA/DRINKPED)

MC
保山ひャン

FOOD
深夜喫茶銭ゲバ

今回、お客さんの投票数1位は秋山衣梨佳さん。
そして、審査の結果、少年ナイフのオリジナル曲をゲットしたのは、
秋山衣梨佳さんでした。
オーディエンスも審査員も、選ぶ人が一致した、素晴らしい結果。
秋山衣梨佳さんには、7月6日に心斎橋バロンで開催される少年ナイフのワンマンイベントで、オープニングアクトをつとめていただき、獲得したオリジナル曲のお披露目をしていただきます。
世界にはばたく第一歩!
『ジョーカー・ゲーム』
柳広司の『ジョーカー・ゲーム』を読んだ。
陸軍中野学校を思わせる、日本のスパイ「D機関」に関する短編集。
スパイの目的は、敵国の秘密情報を本国にもたらし、国際政治を有利に進めること。D機関では、最初に叩き込まれる第一戒律が「死ぬな。殺すな」であり、殺し殺されることを前提とした軍隊組織とは正反対なのである。
「ジョーカー・ゲーム」
親日家のスパイは、マイクロフィルムを隠していた。憲兵たちが血眼になって探しても見つけられなかったマイクロフィルムは、どこに隠してあったのか。
「幽霊(ゴースト)」
英国総領事は爆弾テロ計画と関係があるのかないのか。状況的にはクロ。心情的にはシロ。さて。
「ロビンソン」
ドジのわりをくって囚われの身となったスパイ。自白剤を打たれ、偽の暗号電文を打たされ、脱出の際も罠に落ちる。彼がつかまった真の理由は?そして、彼を救助する『ロビンソン・クルーソー』の手掛かりとは?
「魔都」
上海租界で抗日テロで自宅を爆破された日本人憲兵。D機関は何を目的に暗躍するのか。
「XX(ダブルクロス)」
遺書を残して死んだドイツ人海外特派員。彼は二重スパイだった。彼は殺されたのか?と、すれば、犯人は?
コン・ゲーム的な、裏には裏があり、念には念をいれる面白さは抜群。
こういう念には念、の面白さを実感したのは、アンドリュー・ヴァクスの小説以来かも。
NEP She☆stars「サマーナイトライブ」岩崎百花SP@日本橋ラブコン
午後7時から日本橋ラブコンシアターでNEP She☆starsの「サマーナイトライブ」岩崎百花SP。
今月中に卒業する、すももの水曜日ラストライブ。
以下、セットリスト。
1.Let’s Party Time(佐藤萌美・松本知香・森下華奈子・佐藤彩未・中川愛理・中川聖菜・新田りりさ)
2.行くぜ怪盗少女(シュシュ=岩崎百花・山口りな・三輪咲月)シュシュいろクローバー!
3.同じ時給で働く友達の美人ママ(シュシュ)
4.Give me Love
5.ロンリーオンリー
6.慟哭(岩崎百花ソロ)
7.ハッピーフューチャー(全員)
卒業しちゃう岩崎百花は、NEP随一の美少女で、彼女が抜けてしまうのは、非常に惜しいところだ。
水曜日ライブは、コミュニケーションタイムに参加できず、見終わると職場に直行。
『秘密パーティ』
佐野洋の『秘密パーティ』を読んだ。1961年。
政治家を含む男女が開く秘密パーティの最中に、1人の女性が血を吐いて死んだ。
世間体を慮って病死扱いで闇に葬ったはずが、何者かによって脅迫状が届きはじめた。差出人は、パーティに参加したなかにいる!
本書は、中島河太郎の解説によると、「飛行機、ホテル、麻雀をとり入れて、カーの『皇帝のかぎ煙草入れ』のような、本格的トリックをもったデラックスな長編を」という注文で密室ものを書いたが、いやになって、全面的に書き改めたもの、なのだそうだ。書き改める前の作品が残っていたら、佐野洋にとっての異色作になったにちがいない。ただ、本書のサブタイトル「完全殺人の完全なトリック」に、ちょっと名残りをとどめているかもしれない。あらすじでわかるように、本書の大半の興味は、「脅迫者は誰なのか」であって、殺人には重点がおかれていないのである。
真相がわかるのは、ラストの10ページで、あっさりした作風だとは知っていたけど、こんなにもあっさりしているとは、とあらためて佐野洋らしさを満喫できた。
佐野洋は、今年亡くなったばかりで、死んだから、と言って思い出したように追悼で読書したりする失態は避けたい、と思っていたが、実に残念。
以下、目次。
第1章 あるパーティ
第2章 ある計画
第3章 ある手紙
第4章 ある学生
第5章 ある女
第6章 ある写真
第7章 ある会議
第8章 ある秘密
第9章 ある計算
第10章 ある関係
第11章 ある推理
第12章 ある死亡届
第13章 いつの日か
『あなたに贈る×』
近藤史恵の『あなたに贈るX』新装版を読んだ。
くちづけによって伝染する死の病が蔓延する世界で起こる、学園推理。
病気に感染すると1ヶ月後には確実に死んでしまうのだが、その病気のキャリアーは死なない。つまりは、吸血鬼もののパターンと言っていいだろう。
全寮制の純潔を重んじる学園内で、1人の女子生徒が死んだ。死因はソムノスフォビアと呼ばれる、口同士のキッスによってのみ伝染する病気だ、と囁かれる。彼女を死に追いやったのは誰なのか、犯人(病気のキャリアー)探しが密かにはじまる。
犯人は無理やり彼女にキッスをしたのか、それとも違うのか。
犯人は男なのか女なのか。
いろんな「こうかも、それとも、逆にこうかも」が錯綜するが、真相は甘酸っぱくて、正統な学園もの、と言える。最後の最後に用意されているサプライズは、物語の決着としてはストンと落ちるものがあるが、ちょっと、いやな結末。
本書は理論社から刊行されていたものだが、理論社がつぶれてしまい、新装版としてPHP研究所から出たもの。
新装版には、後日譚として、「夕映えの向こうに」と題する特別書き下ろし短編もついている。
主人公は本編とは違い、本編で描かれた、ある教師と生徒の禁断の恋についての顛末が描かれている。
思春期ならではの心の動きと、それを乗り越えて成長を遂げる魂。
こりゃ、たしかに、女性が喜びそうな物語だな、と強く感じた。
思春期の人ならきっと、心をつかむはずの文章を引用しておこう。
僕も思春期のはしくれなので、そう感じただけだけど。
絶望すると、世界はまったく違うように見えるんだ

北嶋さんは、おまえを嫌っているように見えたのか?そんなことも一緒にいてわからなかったのか?おまえは、自分が嫌われているかどうかもわからないバカなのか?

ふいに思う。俺の呪いは、この人にとっても呪いに違いない。
だとすれば、俺の希望も、この人の希望かもしれない、と

『少年弁護士セオの事件簿2 誘拐ゲーム』
ジョン・グリシャムの『少年弁護士セオの事件簿2 誘拐ゲーム』を読んだ。
エイプリルという名の少女が、姿を消した。
彼女は遠縁にあたる囚人と文通をしていたのだが、その囚人が脱獄したのだ。
警察によって脱獄囚は捕獲されたが、エイプリルの行方は杳として知れない。
そんなとき、川から身元不明の死体があがった。
今回も法律にくわしい少年セオが活躍する。行方不明のエイプリルを探すために張り紙するのを警察に咎められて、違法なことは何もしていないと逆にやりこめる、とか、オウムが近所の迷惑だと言って巻き起こされた動物裁判所でのやりとりなど、軽いネタもまじえながら、少女失踪の謎をとく。
この少女の家庭環境、というのがちょっと悲惨で、母親は精神的に弱くて薬漬けになっている。父親はバンド活動のため、ふらりと家をあけて数ヶ月帰ってこない。
エイプリルは言う。
「あたしが望んでいるのは、不可能なことです。そして、すべての子どもが望むことです。ふつうの家と、ふつうの家族。それはあたしには手に入りません」
主人公のセオは育ちのいいおぼっちゃんで、ちょっとどうかと思うところもあるが、親戚から鼻つまみのアイクおじさんを登場させているので、そこは少年セオが今後成長していく部分なのかもしれない。
どうかと思うところ、というのは、たとえば、低所得者の住む地域などを「がらが悪い」と思っていたり、「川ネズミ」と呼ばれる護岸壁に掘っ立て小屋を建てて暮らす低所得者を「危険」と感じていたりするところ。
セオの目を開いてくれるのかな、と期待していたおじさんのアイクも「それにしても、40にもなる男たちが、明日のロックスターを夢見て、昼夜逆転の生活をしたり、レンタカーのバンで旅暮らしをしたり、はした金を得るためにバーや友愛会クラブでライブをやってるとはな。みんな、なにかから逃避してるってことだ。まったく、どういうつもりなんだろうな」なんて、がっかりするような発言をしたりする。
このまま、よいことしてセオは育っていき、貧しい人を危険だと思いつづけるんだろうか。シリーズの進展が気になる。

『水の柩』

2013年6月16日 読書
『水の柩』
道尾秀介の『水の柩』を読んだ。
いじめられっこの少女がタイムカプセルに入れた手紙は、いじめた相手への告発文だった。
彼女は同級生の少年を誘って、手紙を取り替えるため、校庭を掘り返す計画をたてる。
水の柩、というのは、少年の祖母がかつて住んでいた村がダムの底に沈んだことをさしていて、もちろん、単に住まいを水の底に、というだけでなく、同時に何かを葬っていたのである。
この本を読んで、作者が『ローラ・フェイとの最後の会話』にコメントを寄せていた理由が納得できたような気がする。『ローラ・フェイ~』は今年読んだ本のなかでも1、2を争う感動した本だが、道尾作品にはそれと通じるものがあるのだ。もしも道尾作品で感動している人がいるなら、トマス・H・クックの本を読んだりしたら、心臓が破裂して死んでしまうんじゃないかな。
たこやきレインボー「7にまつわるエトセトラ」@LABI1なんば~軍装遊戯@ギャラリーパライソ~禁忌発狂@テロ・ファクトリー~チャネルライブキッズ@三角公園
たこやきレインボー「7にまつわるエトセトラ」@LABI1なんば~軍装遊戯@ギャラリーパライソ~禁忌発狂@テロ・ファクトリー~チャネルライブキッズ@三角公園
たこやきレインボー「7にまつわるエトセトラ」@LABI1なんば~軍装遊戯@ギャラリーパライソ~禁忌発狂@テロ・ファクトリー~チャネルライブキッズ@三角公園
LABI1なんばで、たこやきレインボーのインストアライブ。
今日は、DREAM5やらチームしゃちほこやら9などなど、見に行きたいアイドルのライブがかぶりまくっていたが、関西を拠点としている「たこやきレインボー」を見に行くことにした。「7にまつわるエトセトラ」とイベントタイトルがつけられている。
午後1時の回
1.ダイビング
2.チョコレートバーニング
3.返してニーソックス
4.あの空へ向かって
前説でさくちゃんが出てきて、メンバー全員の自己紹介を再現してた。このなんとも言えぬまったりとした時間の流れが重要!
また、途中、「7」に関する重大発表、ということで、プロジェクトXなみの映像が流れ、7人目のメンバーが紹介された。(お客さんが7人目、ということ)
「チョコレートバーニング」は初披露の新レパートリー。
また、「あの空へ向かって」も初披露だと言ってたが、観客からの「ナニワのたこ虹ナンバーワン!」のコールには泣けた。
たこやきレインボー1回目を見たら、奈良のDREAM5と、京都の9nineを回す予定でいたのだが、この1回目のたこやきレインボーのステージがあまりにも感動的だったので、2回目も見ることにした。1回目は全員赤のシャツだったが、2回目はそれぞれの色で。
午後4時の回
1.最強パレパレード
2.何が何でも
3.チョコレートバーニング
4.また明日
7人目のメンバーとして、お客さんから1人選ばれてステージに立ち、自己紹介もしていた。
また、7月14日なんばHATCHライブの1週間前に、たこやきレインボーのワンマンイベントがあることもサプライズ発表された。その発表時のメンバーたちの逃げ出しそうな仕草が可愛い。
かつてももいろクローバーがヤマダ電機でライブをしていたときも、こういうフレンドリーで意表をつくイベントが行われていて、それこそがももいろクローバーの良さだったことを思い出した。

たこやきレインボー1回目と2回目の間に、アメリカ村のギャラリーパライソで「軍装遊戯」を見てきた。
軍服着用テーマのグループ展。
近藤宗臣/ホシノユキコ/永井健一/白翠皇夜/かがり/夜乃雛月/姫月奈央香/中井ヒトミ/津川まぁ子/平岡佳子 /萌木ひろみ/墨賛/松太
ギャラリー内では軍服の人がお待ちかね。
続きに南堀江のテロ・ファクトリーに行って、「禁忌発狂」を見てきた。
近藤宗臣、ササベ翔太の2人展。
ギャラリー内ではこどもに特殊メイク中だった。

アメリカ村三角公園でキッズダンスイベント「チャネルライブキッズ」
なんでも屋の隣のビルがステージになっていて、公園から見ることができる。
到着時、最初の1組は終わっていて、2組めの真っ最中だった。
名前のわかった2組め以降の出場チームは
LOOPER WOOOPER、Envy、QOQOPELLI、Infinity、Blooming!、Yamuse、FBI、Funky Reversalの8組。
Funky Reversalが6月度のチャンピオン。

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