「イヴ・サンローラン」~「フルートとハープの 武満の海へ」@ザ・フェニックスホール~「真夜中の博物館~美と幻想のヴンダーカンマー」出版記念トークイベント
フランス映画祭、今日見たのは、ジャリル・レスペール監督の「イヴ・サンローラン」
イヴ・サンローランの若き日からのキャリアを描く。
出てくる登場人物も、カール・ラガーフェルドや、ジャン・コクトー、クリスチャン・ディオールなどなど、著名人が多く、トリビア的なエピソードもちょくちょくはさまれていて面白い。
また、イヴ・サンローラン財団所有のアーカイブ衣装を使ったファッション・ショーが素晴らしく、ファッション好きにはたまらない。

しかし、公私ともにパートナーだったピエール・ベルジェの視点から描かれているせいか、ファッション界のいろんな出来事以上に、ゲイ・カップルの愛憎が話の大半をしめており、これは、こういうのが好きな女性にとっては、たまらん映画だろうな、と強烈に思った。
この映画で描かれるイヴ・サンローランは、非常に性格的に弱い人間だったことをうかがわせ、しかも、酒やドラッグに溺れたわりに長寿を全うしており、今まで伝記映画になっていなかったのもむべなるかな。
なぜか、ちょっとしか登場しないディオールのことを、すごい人物だったんだな、と思わせる映画でもあった。

http://www.institutfrancais.jp/kansai/events-manager/イヴ・サンローラン/


5日午後3時から、ザ・フェニックスホールに行って、「フルートとハープの 武満の海へ」を見てきた。武満徹の作品を中心に、武満に影響を与えた音楽もあわせて演奏された。自由席だったので、クッションのいい2階席の真ん中最前で見た。
出演は、
荒木まどか(ハープ)
増本竜士(フルート)
プログラムは、
(荒木+増本)
ジャン・ルノワール:聞かせてよ愛の言葉を(シャンソン)
サティ/武満徹:星たちの息子~第一幕への前奏曲〈天職〉 フルートとハープのための~
(増本)
武満徹:エア
(荒木)
黛敏郎:ROKUDAN
~休憩~
(荒木+増本)
ドビュッシー:二つのロマンスより「鐘 」
ドビュッシー:美しき夕暮れ
(荒木)
武満徹:スタンザⅡ~ハープとテープのための~
(増本)
武満徹:【声】 ヴォイス 独奏フルート奏者のための
(荒木+増本)
武満徹:海へⅢ アルトフルートとハープのための1.夜、2.白鯨、3.鱈岬
以下、アンコール
(荒木+増本)
ドビュッシー:小舟にて
武満徹:小さな空

ミュージックコンクレートあり、声を発しながらのフルート演奏あり、と、かなり意欲的なラインナップで堪能できた。
アンコールのときは、ステージのバックが開いて、街の風景のなかでの演奏になった。なんだか、テント芝居のラストみたいで、楽しかった。

午後7時半から、夕顔楼に行って、樋口ヒロユキさんによる「真夜中の博物館~美と幻想のヴンダーカンマー」出版記念トークイベント。
本の出版にいたる経緯からはじまって、美術における循環史観論を展開された。
トーク後は、夕顔楼に集った一癖も二癖もあるアンダーグラウンドの達人たちによるクロストークを、にやにやしながら聞いていた。
榎忠さんもいらっしゃり、いつもイベントの場では、僕が最年長であることが多いのだが、ここでは必ずしもそうではない、というのが面白い。
二十歳そこそこの若者の姿もあり、初々しかった。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

日記内を検索