「森の中の淑女たち」
シンシア・スコット監督の「森の中の淑女たち」を見てきた。1990年。
バスがエンコして、周囲に人のいない森の空き家でサバイバルすることになった、若い女性運転手と7人のおばあちゃん。
おばあちゃんそれぞれに個性があって面白い。
サバイバル、というシビアな言葉とは裏腹に、おばあちゃんたちは、歌って踊って、カードゲームして、本を読んだり、絵を描いたり、おしゃべりしたり、なんだか楽しそうなのである。
パンストを使って魚をとる罠を仕掛けたり、おっかなびっくりミミズを使って釣りをしたり、半分食べながらキイチゴを摘んだり、キノコを焼いたり、はたまた、カエルをつかまえて料理したり、石を「HELP」の文字に並べたり、のろしをあげたり、そういうサバイバルのための行動も、嬉々として行っている。
おばあちゃんたちが自分の人生を語るシーンもあり、その際には、おばあちゃんたちの若かりし日の写真がうつったりする。
この映画に出演しているおばあちゃんたちは、演技経験がなく、役名は本名のままで、おおまかなシチュエーションだけで詳しい台本もなく撮影されている。映画のなかで語られるおばあちゃんたちの人生の話は、作り物ではなく、実際に、本人の人生を語っているのだ。
このサバイバルを通じて、おばあちゃんたちは今まで以上に生きる力を獲得しているのが、わかる。なんだか奇跡のような映画だ。

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