オムニバス映画「ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区」を見た。フィンランド出身だが20年以上ポルトガルに在住のアキ・カウリスマキ、ポルトガルのペドロ・コスタ、隣国スペインのビクトル・エリセ、ポルトガルのマノエル・ド・オリヴェイラの4人の監督による作品。
映画の最中は、見ることに専念し、見終わってから、今見た映画について読みを進めるタイプの映画だった。心のなかで思い返すたびに、読みが深まっていく不思議な感覚。
「バーテンダー」アキ・カウリスマキ
はやらないバーで働く男。近所の大入りでにぎわう店を偵察に行き、メニューを工夫するも、実らず。待ち人も来たらず花束を捨てる。孤独だけど、笑える。
「スウィート・エクソシスト」ペドロ・コスタ
アフリカ移民ヴェントゥーラが、1974年のカーネーション革命の兵士の亡霊?彫像?とエレベーター内で会話する。過去の彫像兵士は、さながら等身大の大魔神。
「割れたガラス」ビクトル・エリセ
2002年に閉鎖された工場で働いていた人たちが、かつて工場の食堂だった場所で、工場時代の思い出を語る。過酷な労働であったことを全ての人が口にするが、閉鎖してしまって、路頭に迷うさまもあらわになる。工場で働いていた人にとっても、若い次世代にとっても。
「征服者、征服さる」マノエル・ド・オリヴェイラ
観光客たちは、初代ポルトガル王の銅像をいつまでも撮影する。王もたじたじ。http://www.guimaraes-movie.jp/

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