吉増剛造のエッセイ&対談集『静かなアメリカ』を読んだ。2009年。
内容がぎっしりと充実しているうえに、守備範囲の広さにも驚かされた。
お気に入りのフレーズを何度も反復して使用してくれているおかげで、それぞれの引用句などの滋味も伝わってくるような気がした。
詩にみられるような、読者に覚悟を強いるような文章ではなかったので、読みやすくもあり、謙遜を感じる部分が味わえるのは、違った意味で楽しかった。
以下、目次。
対話 静かなアメリカ (堀内正規とともに)
啄木ローマ字日記の古畳―アイオワにて
ニューヨークで中也の手紙を考えていた
赤馬、静かに(be quiet please)アメリカ
パウル・クレーの赤い火の道(大きく弧を描く坂道。…)―「日記」を読みつゝ二〇〇一年九月十三~二十三日、台湾で
ひとり倒るる―芥川龍之介
東京の詩人は芥川龍之介しかいない
吉本隆明ノート―『日時計』
鶴の言葉―海を掬い尽せ
海を掬い尽せ―高銀氏に
妖精言語ハングルと「春遊び」
南方熊楠の庭
オータ・ショーゴさんが教えてくれた、中也の「飴売爺々と、仲よしになり」は、戦後の「コールタール」そして、おもい、しじま(蹙)のなみの舟だった、…
キーツからベケットへ
石川九楊氏の制作の脇の隠された瞳の巣のようなところから氏の書を見詰めていたことがあった
対話 筆蝕が切り開く宇宙 (石川九楊とともに)
おそらくまだ誰もしたことがないような映画作りの軌跡=奇蹟を、吉田喜重監督は辿っている、
アイルランド、刹那の眼―吉田文憲さんに
対話 世界のみずみずしい凹み、詩の働く場所 (大岡信とともに)
「ごろごろ」という名ノ詩篇を書いた
詩(シ)ノ汐(シオノ)-穴(アナ)
棘が人生の小川をぎっしりと流れている
「光の棘」の感触伝えた人―島尾ミホさん
マヤさんの八月が逝った
萩原朔太郎は、古い泉(出水、…)で、きっと、ある、
対話 ベンヤミンという〈経験〉をめぐって (多木浩二とともに)
デクノボー
四畳半
坂部恵氏の思考の道の傍(かたわら、…)に
鏡花フィルム
「アメリカ文学会」にて。二〇〇八年十二月十三日、慶應義塾大学三田、―。
天上の傷―Nicolaに
声にならない声の刺青『おぱらぱん』
対話 言葉の湯気に耳そばだてて (唐十郎とともに)
ストラスブール紀行―唐十郎さんとの出逢い
ガンジス河デ、横田基地ハ、アッタノデハ、ナカッタノカ、…唐十郎さんに
あとがき
初出紙誌一覧
内容がぎっしりと充実しているうえに、守備範囲の広さにも驚かされた。
お気に入りのフレーズを何度も反復して使用してくれているおかげで、それぞれの引用句などの滋味も伝わってくるような気がした。
詩にみられるような、読者に覚悟を強いるような文章ではなかったので、読みやすくもあり、謙遜を感じる部分が味わえるのは、違った意味で楽しかった。
以下、目次。
対話 静かなアメリカ (堀内正規とともに)
啄木ローマ字日記の古畳―アイオワにて
ニューヨークで中也の手紙を考えていた
赤馬、静かに(be quiet please)アメリカ
パウル・クレーの赤い火の道(大きく弧を描く坂道。…)―「日記」を読みつゝ二〇〇一年九月十三~二十三日、台湾で
ひとり倒るる―芥川龍之介
東京の詩人は芥川龍之介しかいない
吉本隆明ノート―『日時計』
鶴の言葉―海を掬い尽せ
海を掬い尽せ―高銀氏に
妖精言語ハングルと「春遊び」
南方熊楠の庭
オータ・ショーゴさんが教えてくれた、中也の「飴売爺々と、仲よしになり」は、戦後の「コールタール」そして、おもい、しじま(蹙)のなみの舟だった、…
キーツからベケットへ
石川九楊氏の制作の脇の隠された瞳の巣のようなところから氏の書を見詰めていたことがあった
対話 筆蝕が切り開く宇宙 (石川九楊とともに)
おそらくまだ誰もしたことがないような映画作りの軌跡=奇蹟を、吉田喜重監督は辿っている、
アイルランド、刹那の眼―吉田文憲さんに
対話 世界のみずみずしい凹み、詩の働く場所 (大岡信とともに)
「ごろごろ」という名ノ詩篇を書いた
詩(シ)ノ汐(シオノ)-穴(アナ)
棘が人生の小川をぎっしりと流れている
「光の棘」の感触伝えた人―島尾ミホさん
マヤさんの八月が逝った
萩原朔太郎は、古い泉(出水、…)で、きっと、ある、
対話 ベンヤミンという〈経験〉をめぐって (多木浩二とともに)
デクノボー
四畳半
坂部恵氏の思考の道の傍(かたわら、…)に
鏡花フィルム
「アメリカ文学会」にて。二〇〇八年十二月十三日、慶應義塾大学三田、―。
天上の傷―Nicolaに
声にならない声の刺青『おぱらぱん』
対話 言葉の湯気に耳そばだてて (唐十郎とともに)
ストラスブール紀行―唐十郎さんとの出逢い
ガンジス河デ、横田基地ハ、アッタノデハ、ナカッタノカ、…唐十郎さんに
あとがき
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