歌川国芳展@大阪市立美術館~横尾美美展@コウイチ・ファインアーツ~風穴もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから@国立国際美術館
大阪市立美術館で、「没後150年 幕末の奇才浮世絵師 歌川国芳展」
史上最大級のうたい文句に間違いはなかった。
5月10日からは後期で作品の入れ替えがあるらしいのだ。
今回、30分もあれば全部見れるだろう、と高をくくっていたのだが、とんでもない。駆け足で見ても2時間くらいはかかった。
館内は、10のテーマで作品が紹介されていた。
武者絵ーみなぎる力と躍動感
説話ー物語とイメージ
役者絵ー人気役者のさまざまな姿
美人画-江戸の粋と団扇絵の美
子ども絵-遊びと学び
風景画-近代的なアングル
摺物と動物画-精緻な彫と摺
戯画-溢れるウィットとユーモア
風俗・娯楽・情報
肉筆・板木・版本ほか

ああ、もっと江戸文化やら古典を勉強しておけばよかった。
描かれている題材に対する知識が乏しすぎた!
たとえば、水滸伝とか。
文覚上人を題材にした絵が何点かあって、文覚上人と言えば滝に打たれる荒行、と決まっていたのか、というような基本的なことを教えられた感じ。
また、雪だるまを作って遊んでいる絵があったが、僕の知るかぎりでは、「雪だるま」といえば、どっちかというと「スノーマン」みたいなもので、大玉の上に小さい玉が乗っていて、それが頭部にあたる、みたいな印象があったが、国芳のは違った。ちゃんと「達磨」になっているのだ。
後期も見に行くか!
http://kuniyoshi.exhn.jp/

コウイチ・ファインアートで横尾美美展。
リキテックスで描いた絵にビーズや貝殻、人形などを直接貼り付ける、立体的な作品が並んでいた。
食卓を描いた作品に、調味料の壜がボンっと貼り付けてあったのには笑った。
横尾美美は、横尾忠則の娘。
横尾美美の作品はあまり知らなくて、作品にラメのようなキラキラがほどこしてあったりするのが、なんだか中年女性の感性みたいでいやだな、と思っていたのだが、実際に作品を見て、そういう思いはなくなった。
たしかに女性としての日常を描いた作品ではあるのだが、美美さんは、僕よりも年下だったし、「中年」というより、「メルヘン」に世界は近いのかもしれないな、と感じられた。
http://www.kouichifinearts.com/info/info_yokoo.html

国立国際美術館で、「風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから」
出品作家は、
プレイ
(矢印の舟、落雷観察)
アラヤー・ラートチャムルーンスック
(タイの村人たちが泰西名画を前に井戸端鑑賞)
ディン・Q・レー
(バイク修理の看板、バケツにポンプで泉)
立花文穂
(本、紙束)
島袋道浩
(箱の独白、輪ゴム、カメ先生)
チウ・ジージェ
(賞状、ゴム製の巻尺)
木村友紀
(平面と物質)
ヤン・ヘギュ
(ハンガーにかけた雑多なガラクタと照明)
contact Gonzo
(暴力的な作品と、作品現場)

いやはや、これは面白かった。
「はは~ん」「ほほ~」「あ、なるほど」などなど、
目からウロコが落ちることが多くて、刺激的。

国立国際美術館では、「早川良雄ポスター展」「コレクション4 現代美術の一世紀」も見た。

今日は夜勤明けに、親戚のお見舞いで神戸に行ったり、図書館に本を借りに行ったりした。
最初国芳見たときは、「今日はきっとこれを上回るものは見れないだろうな」と確信していたが、横尾美美見たら、それにも感動し、「風穴」見たら、やっぱりこうじゃなくちゃ!と感心したり、ほんと、いいものをたくさん見た。

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