音符と昆布

2009年12月11日 映画
音符と昆布
井上春生監督の「音符と昆布」を見た。2007年。
池脇千鶴がアスペルガー症候群の女性を演じる。
こういう、病気の人間と接することによって、いろんなことに気づかされる話は多いが、それというのも、日常で病気の人とか、キチガイとかカタワと接することが極端に少なくなってしまったからではないか、と思う。死人に接することだって少ない。そう呼ばれると傷つくから、という理由で、言葉を規制して、ますます世の中から排除してしまう現代日本ならではのことだろう。電車の中で化粧することをいちいち取り立ててマナーの問題にする人までいるほど、現代日本はせせこましく、つまらない国になってしまったのだ。
映画で面白かったのは、彼女がポラロイド写真を並べて、それを楽譜として読みとっていたところ。これはとてもきれいなイメージだった。
しかし、現代日本の住居を舞台にした映画を見ていると、妙にホームシックにかかってしまう。どこか帰る場所がある自分ではないのだが。

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