夜と霧

2009年11月10日 映画
夜と霧
アラン・レネ監督の「夜と霧」を見た。1955年。
ハンス・アイスラー音楽。
タイトルからわかるように、アウシュビッツの収容所、ユダヤ人の大量の死体が映し出されている。
だが、この映画はドキュメンタリー映画というよりも、ナレーション主体の映像詩のように見えた。そのぶん、作り手のメッセージがダイレクトに伝わってきている。ナチスの映像などは、今となってはどこかで見たことのあるようなものが多いが、そこに眼目はないのだ。いっそのこと、ハーケンクロイツの静止画だけでナレーションがあってもよかったようなものだ。ただ、ユダヤ人たちの首なし死体と生首、ブルドーザーで死体がゴロゴロ動かされる映像などは、やはりショッキングで、こういう映像に慣れてしまってはならないと思う。
映画のラストの方で語られた言葉を引用しておこう。
「遠ざかる映像の前で希望が回復したふりをする。ある国のある時期の話と言い聞かせ絶え間ない悲鳴に耳を貸さぬ我々がいる」

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