塚原史の『ボードリヤール再入門』を読んだ。
サブタイトルに「消費社会論から悪の知性へ」とある。
この前読んだ吉本隆明の『自著を語る』で渋谷陽一が吉本隆明の堅めの本にも詩を感じる、みたいなことを言っていた。(そういえば、渋谷は吉本隆明の「パッション」をしきりに言っており、その論調は坂本龍一を迎えての「サウンドミュージアム」でも坂本龍一を相手に再現されていた)
それと同様、ボードリヤールの本も『透き通った悪』あたりから、文学になっていることを塚原氏は書いている。僕がボードリヤールを面白く読めるのは、文学になってからのボードリヤールであることは言うまでもない。難しい理屈はよくわからないのだ。
本書はボードリヤールの歩みをたどり、また巻末には各著作のレジュメまであって、ボードリヤールを読み直してみる手助けになる。

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