DVD ジェネオン エンタテインメント 2003/07/21 ¥3,990 1950年代のフランス。雪に閉ざされた大邸宅で、その家に主人が何者かに殺された。クリスマスを過ごそうと集まった家族は、メイドも含めて、8人全員が女。犯人はこの中にいるかも…と、彼女たちはお互いを探り始めるが、どの女たちもトラブルを抱えており、誰が犯人でもおかしくなかった。 カトリーヌ・ドヌーブ、ファニー・アルダン、…

と、いうわけで、フランソワ・オゾンの「8人の女たち」を見た。
雪に閉ざされた洋館を舞台にしたミステリー。外国の映画なので、洋館ってのも変か。
その真相は古典的で、ミステリーファンならまっ先に思い付くことだろう。
それでも面白く見れたのは、これがミステリーのパロディになっているからだろう。
ひとつ事実が明らかになるたびに二転三転する容疑者。
女たちの抱える諸問題。
(妊娠、同性愛、愛のない結婚、不倫、近親相姦等々)
真相に気づいた者を襲う銃弾。
いかにもお誂え向きな舞台劇の構成。
面白いのは、突然登場人物たちが歌い踊りだす、不自然なミュージカル仕立てであること。
どろどろしている内容なのに、笑って見れるように演出されているのだ。悲劇なのに、喜劇。

読んだ本は、冲方丁の『オイレンシュピーゲル壱』
Black in the streets
Red it be
Blowin’ in the White
の3話。
3人の特甲児童それぞれを主人公にすえた話。
この3人の少女は、身体障害者であったが、欠損した部分を兵器に替えて、大暴れする。
最終兵器パワーパフガールズ、みたいな雰囲気。
ただ、この3人、それぞれ極端な直情径行、自殺癖、歌いながら殺戮、など、尋常な人間性を有していない。
それぞれの生い立ち、特甲児童になるに至った経緯は、かなり重い。
でも、体言止めどころか、まるで数式のような文体でスピーディに展開する大暴れは、きわめてノーテンキで、からっとしている。悲劇なのに、喜劇。

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