「鉄甲機ミカヅキ」全6話を見た。
2000年から2001年にかけて放送された特撮番組。監督は雨宮慶太。
巨大ロボットが怪獣と闘う物語なのだが、中心になるのは、主人公の少年(岩動風雄)の自立と成長の物語だった。
「巨大ロボット対怪獣」というのは実際には大雑把な言い方すぎる。巨大ロボットのミカヅキは、ロボットではなく、鉄の塊。番組中でも言われるように、「巨大な彫刻」なのだ。
そのミカヅキは少年の声にだけ反応して動くことができる。
このあたりの設定は、ジャイアントロボを思わせるが、ロボットと操縦する少年とのシンクロという点ではエヴァンゲリオンとかアイアンマッスルとか、いろいろあるのだ。
怪獣はイデアモンスターと呼ばれている。激しい感情が実体化したものがモンスターとしてあらわれるのだ。
最初にあらわれるモンスターは、巨大なスイカだったし、巨大な風鈴とか、家とか、心の中で重大な位置を占めているものが怪物化する。
ミカヅキだって、いじめられっ子の少年が成長するのを促す父親の役割を果たしていたことが作品全体からわかる仕組みになっている。
少年が成長するにあたっての心の揺れ動きは、かなり見事に描かれているように思った。
ぎりぎりまで、この少年、親を頼ったりして、成長しきれないのだ。やっとラストで自立して、「もっと早く自立しろ、このヘタレ!」と思ってしまった。自分自身が助けを求めているっていうのに、それを自分が助けずに、ギリギリまで誰かの助けを待ったりしていた。
父親が別れを告げるときに少年が泣くのも情けなかった。泣いて問題が解決できるのは乳児のあいだだけだ。
そんな、成長のもたもたした感じが、とてもリアルだった。
闘いのシーンも面白くて、いかにも正義の味方ミカヅキ、ラストボスのシンゲツの凶悪なムード、おもちゃっぽい月光機、どれも見事。特に、クライマックスでシンゲツを倒すために、歴代月光機が勢ぞろいしたときは、涙が出そうになった。
さて、このミカヅキ、何年も前に見た。はずだ。第2夜で、風雄がナナちゃんからの交換日記を「昔の自分に戻りたくない」と言って受け取るのを拒否する。ナナちゃんは風雄の目の前で交換日記を破り捨てる。このシーンをはっきりと覚えていた。ミカヅキ全体の中で覚えていたのは、このシーンだけだった。今回見直してみて、このシーンがミカヅキのポイントだったんだな、ということがよくわかった。
なお、6年の歳月をおいて見ることで、役者陣で「あっ、この人が出ていたんだ」という発見もあった。
女子高生社長をおはガールの奈良沙緒理が演じているのは当時から意識して見ていたが、それ以外にも、たとえばドアイドムの回でビ−玉をためていた女の子が鉢嶺杏奈(腕に長髪をはやしてクイクイ引っ張ってる子)であり、ナナちゃんがピチモの野口由佳だったとか。
八木田麻衣の名もあった。東京パフォーマンスドールで一番好きだった子だ。
少年役で、よく見た名前もあったが、少年には興味がないので、無視。
あっ、社長が月光機を操縦してるシーンも覚えてたな。
少年が意のままにミカヅキを操るのと、少女が必死で月光機を操縦する姿のコントラストが印象的だ。
少年は自分の成長がテーマでロボットに乗るのに対して、少女は会社の売り上げとか現世の成功のためにロボットに乗るのだ。
男女の差は、悪者側のおもわくからも感じられた。
トルパ(小家山晃)は地球を滅ぼしてしまおうとするが、ルナ(吉野紗香)は地球をそのまま壊さずに自分のものにしてしまおうとするのだ。
まあ、男女の差というより、個人差なのかもしれないけど。
2000年から2001年にかけて放送された特撮番組。監督は雨宮慶太。
巨大ロボットが怪獣と闘う物語なのだが、中心になるのは、主人公の少年(岩動風雄)の自立と成長の物語だった。
「巨大ロボット対怪獣」というのは実際には大雑把な言い方すぎる。巨大ロボットのミカヅキは、ロボットではなく、鉄の塊。番組中でも言われるように、「巨大な彫刻」なのだ。
そのミカヅキは少年の声にだけ反応して動くことができる。
このあたりの設定は、ジャイアントロボを思わせるが、ロボットと操縦する少年とのシンクロという点ではエヴァンゲリオンとかアイアンマッスルとか、いろいろあるのだ。
怪獣はイデアモンスターと呼ばれている。激しい感情が実体化したものがモンスターとしてあらわれるのだ。
最初にあらわれるモンスターは、巨大なスイカだったし、巨大な風鈴とか、家とか、心の中で重大な位置を占めているものが怪物化する。
ミカヅキだって、いじめられっ子の少年が成長するのを促す父親の役割を果たしていたことが作品全体からわかる仕組みになっている。
少年が成長するにあたっての心の揺れ動きは、かなり見事に描かれているように思った。
ぎりぎりまで、この少年、親を頼ったりして、成長しきれないのだ。やっとラストで自立して、「もっと早く自立しろ、このヘタレ!」と思ってしまった。自分自身が助けを求めているっていうのに、それを自分が助けずに、ギリギリまで誰かの助けを待ったりしていた。
父親が別れを告げるときに少年が泣くのも情けなかった。泣いて問題が解決できるのは乳児のあいだだけだ。
そんな、成長のもたもたした感じが、とてもリアルだった。
闘いのシーンも面白くて、いかにも正義の味方ミカヅキ、ラストボスのシンゲツの凶悪なムード、おもちゃっぽい月光機、どれも見事。特に、クライマックスでシンゲツを倒すために、歴代月光機が勢ぞろいしたときは、涙が出そうになった。
さて、このミカヅキ、何年も前に見た。はずだ。第2夜で、風雄がナナちゃんからの交換日記を「昔の自分に戻りたくない」と言って受け取るのを拒否する。ナナちゃんは風雄の目の前で交換日記を破り捨てる。このシーンをはっきりと覚えていた。ミカヅキ全体の中で覚えていたのは、このシーンだけだった。今回見直してみて、このシーンがミカヅキのポイントだったんだな、ということがよくわかった。
なお、6年の歳月をおいて見ることで、役者陣で「あっ、この人が出ていたんだ」という発見もあった。
女子高生社長をおはガールの奈良沙緒理が演じているのは当時から意識して見ていたが、それ以外にも、たとえばドアイドムの回でビ−玉をためていた女の子が鉢嶺杏奈(腕に長髪をはやしてクイクイ引っ張ってる子)であり、ナナちゃんがピチモの野口由佳だったとか。
八木田麻衣の名もあった。東京パフォーマンスドールで一番好きだった子だ。
少年役で、よく見た名前もあったが、少年には興味がないので、無視。
あっ、社長が月光機を操縦してるシーンも覚えてたな。
少年が意のままにミカヅキを操るのと、少女が必死で月光機を操縦する姿のコントラストが印象的だ。
少年は自分の成長がテーマでロボットに乗るのに対して、少女は会社の売り上げとか現世の成功のためにロボットに乗るのだ。
男女の差は、悪者側のおもわくからも感じられた。
トルパ(小家山晃)は地球を滅ぼしてしまおうとするが、ルナ(吉野紗香)は地球をそのまま壊さずに自分のものにしてしまおうとするのだ。
まあ、男女の差というより、個人差なのかもしれないけど。
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