京都造形芸術大学情報デザインコースの学生たちによる「まいまいしい」展を見て来た。
「まいまいしい」には「廻しい」に似た文字をあてている。
フライヤーにはカタツムリのイラストレーションがあり、「24人のアーティスト集団によるお化け屋敷」「誘い込まれる渦の中、そこは真冬の白昼夢」とか書いてある。
内容は、フライヤーどおり、お化け屋敷仕立てで、あしもとはギシギシと音の鳴る板。
這いつくばって蝸牛の殻の中を入って行ってみる影絵。
ニキの子宮にも似た入口を持つドームの中に待ち受ける包卵のオブジェ。
見上げるプラネタリウム式アニメーション。
のぞき穴から見る、日常生活の中に侵入した蝸牛たち。
おそらくは「ZOO」あたりにインスピレーションを受け、後発のガロ系漫画を製作として昇華させた趣きがあった。
ひとことで言えば、懐かしのサイケデリック風味があるのだ。
こどもが「こわい!」と叫んでおじけづいていたのが、面白かった。
見る者の参加によって展示が成立する、という方向性は大好きだ。
客がこれだけ動かされるのだから、もっと展示物、あるいは、展示会場も動くなり、変化するなりする工夫があれば、眩暈の度合も大きくなったのだろうが、学生の展示としては、じゅうぶん及第点をとっているだろう。
意味なく、単なる静物画とか風景画を展示するパビリオンが中に混在していても面白かったかもしれない。
ビックリハウスになっていてもよかった。
要するに、僕は遊園地でただ遊びたいのか。

一色まことの『花田少年史』4巻までを読んだ。
成仏できない霊を見ることができる少年。
霊たちは、この世に残した思いを少年によって何とか果たしてもらいたくて、少年に接近してくる。
一歩間違えば、幽遊白書にもなったかという設定だが、こちらの方は、主人公がハゲ丸だ。クリリンだ。ダサダサだ。
幽遊白書にならなくてよかった。
テレビアニメ化されたらしいが、1回も見ていない。
NHKあたりでアニメ化しそうな、健全でしっかりしたストーリーで、これは「やおい」だの「萌え」だのとは無縁なフィールドで存在することができた幸せな漫画だといえるだろう。
なお、この4巻までで、本編は完結しており、どうやら番外編の第5巻もあるらしい。読んで損のない物語なので、見つけたらまた読もう。

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