マリア様がみてる―チェリーブロッサム
2005年3月31日 読書
今野緒雪の『チェリーブロッサム』を読んだ。大河津くんに借りているマリア様がみてるシリ−ズ9冊め、とりあえずの前半戦最後の本。卒業式を終えて、学年が1つずつ進級。
本書では「銀杏の中の桜」とその裏バージョン「BGN」の2編が入っている。
志摩子の悩みが、キリスト教の学校に通っているのに家が寺だということ。乃梨子はキリスト教の学校に入学したのに、趣味は仏像鑑賞。
こういうことで女子高校生が悩むなんて、なんて、デリケートなんだろう。
でも、この悩みは微笑ましいもんではない。
たまたまこれがカトリックと仏教という、まあ馴染みのある宗教だからよかったけど、これがオルフェウス教とブードゥーだとしても、読者は微笑ましく読めるのか?統一教会とオウムでも可愛さを感じとれるのか?彼女たちは敬虔な信者なのかもしれないが、多くの宗教の中から選び取った結果としての信仰ではないのだ。
そして、結論は、「そんなこと気にしなくても大丈夫だよ」というのは、あまりにも宗教をないがしろにした無責任な話ではないか。そもそも仏教徒が自分の信仰を隠してまで高校に通う必要があるのか?
このシリーズでは、本来えらいことになるはずの大問題を、肩すかししておさめてしまうことが多い。
まあ、そんなこといちいち気にしていてはつまらないけど。
で、この巻まで読んで痛感したのは、卒業してしまった3人の薔薇たちの存在の大きさだ。好感度ベスト3を選んだら、その3人が並んでしまう。
今の学年の薔薇たちときては、まったく魅力に欠ける。特に、黄薔薇とそのつぼみなんて酷い。唯一の美点たるお嬢さま気質皆無ではないか。
本書では「銀杏の中の桜」とその裏バージョン「BGN」の2編が入っている。
志摩子の悩みが、キリスト教の学校に通っているのに家が寺だということ。乃梨子はキリスト教の学校に入学したのに、趣味は仏像鑑賞。
こういうことで女子高校生が悩むなんて、なんて、デリケートなんだろう。
でも、この悩みは微笑ましいもんではない。
たまたまこれがカトリックと仏教という、まあ馴染みのある宗教だからよかったけど、これがオルフェウス教とブードゥーだとしても、読者は微笑ましく読めるのか?統一教会とオウムでも可愛さを感じとれるのか?彼女たちは敬虔な信者なのかもしれないが、多くの宗教の中から選び取った結果としての信仰ではないのだ。
そして、結論は、「そんなこと気にしなくても大丈夫だよ」というのは、あまりにも宗教をないがしろにした無責任な話ではないか。そもそも仏教徒が自分の信仰を隠してまで高校に通う必要があるのか?
このシリーズでは、本来えらいことになるはずの大問題を、肩すかししておさめてしまうことが多い。
まあ、そんなこといちいち気にしていてはつまらないけど。
で、この巻まで読んで痛感したのは、卒業してしまった3人の薔薇たちの存在の大きさだ。好感度ベスト3を選んだら、その3人が並んでしまう。
今の学年の薔薇たちときては、まったく魅力に欠ける。特に、黄薔薇とそのつぼみなんて酷い。唯一の美点たるお嬢さま気質皆無ではないか。
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