迷い道

2004年12月25日 日常
今日から東京。
いつもと違う場所にホテルを予約していたので、場所がわからなくて、えらいことになった。駅のタウンページで調べたホテルの住所を書き間違えてしまったらしく、えんえんと住宅街を3時間迷ったのだ。探しても探してもホテルはない。家ばっかりだ。家以外にあるものは、神経外科や内科の医院、寺に墓場、枯れ木、明かりの消えた学校、誰もいない公園。これではまるでトワイライトゾーンに迷い込んだも同然ではないか。
何度か住所を確認し、何度も地図を見て、なんとかたどりつくことができた。
到着してみれば、駅から1分のところである。

そんなわけで、今日は移動だけ。
移動中に考えていたのは、とても恥ずかしいことだ。
大昔のことになるが、僕には同時に5人の恋人がいた。そのことは特に隠すわけでもなかったので、知っている人が何人もいる。
で、昨日のライブの打ち上げ後、女の子にそのことについて聞かれたのだ。
そのとき、僕は、「そのときの自分は、今考えてみると最低だ」と言った。
理由は「5人の誰をも幸せにできなかったから」だ。
今日考えると、そんな理由は自分をとりつくろった嘘のように思える。
僕が当時の自分を「最低」と評するのは、本来モテる要素の全くない自分が、ちょっと複数彼女ができたからと言って、すっかり天狗になって武勇伝のようにそれを臆面もなく語る醜さにあるのだ。そして、それを、現在の自分が半ば羨みながら否定しているにすぎない。
あくまでも僕は自分の中だけで完結していて、「彼女を幸せにできなかった」なんてところまで考えが及んでいなかったのだ。
当時の自分を「最低」と否定し、結果として今の自分を1段高いところにいる者として、僕は相手の女の子にアピールしたかったのだろう。だが、僕はその頃から何も変わっていない。最低のままだ。僕は今でも複数の女の子を同時に愛せてしまう人間だ。それが最低なのだとしたら、今なお最低だろう。ただ、当時と違うのは、幸か不幸か、僕のことを好きになってくれる女の子が複数あらわれるなんてことがないだけなのだ。1人あらわれるだけで御の字と言うべきだろう。
恋愛については僕はいつまでも堂々回りから抜けだせないでいる。
こんなことを考えながら歩いていたんだから、心身ともに迷っていた1日だったというわけだ。

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