フリードリヒ・グラウザーの『狂気の王国』を読んだ。1930年代にドイツで発表された犯罪小説で、精神病院を舞台に正常と異常が大混乱の不思議な世界が展開される。精神病院の院長が殺され、患者が失踪する。その後、乗り込んできた刑事が薬で眠らされたり、看護士が自殺したり。地の文と会話が入り乱れ、死人は笑うし、4本腕の人物が出てくるし、説明不能の車に乗って患者たちが通り過ぎるし。事件の様相も何が何なんだかさっぱりわからない。作中の言葉で言えば、ここに集まっているのはみんな「頭に鳥を飼っている」者ばかりで、しかも、精神病は感染する、というのだ。ところが、終章に至って、何の前触れもなく刑事による怒涛のごとき謎ときがはじまる。そこでやっと推理小説らしさが顔を出すのだが、それでも一風変わっている。なんと刑事は犯人からかなり早い段階で自白されていたことが、唐突に明かされるのだ。そんなの聞いてないよー!しかも、その告白から事件を組み立てて説明した刑事に対して、刑事の対話者(医者)はこともなげに言ってのける。「そんなん、知ってるよ。わしも同じ告白されたし。え?あんた、あれ、信じたんかいな!あんなん真に受けたらあかんがな!あいつ、精神病やで!」(意訳)もー、何が何やら。それでも、事件はいつのまにか一件落着してしまうのだ。刑事の敗北として。
作者フリードリヒ・グラウザーは若い頃にダダ詩人だったが、経歴(?)がすごい。精神病院に監禁、脱走、逮捕されて刑務所暮らし、外人部隊で戦争。これを繰り返す。
この作品が発表された頃、まだ精神分析は一般的でなかったが、作者自らいちはやく精神分析を受けたこともあり、精神分析の描写が取り入れられている。なにせ、精神病院に何度も監禁されていた作者だけに、精神病関連の描写は説得力がある。スケッチ風に書けばよかったのかも知れないが、それを小説にねじまげてしまうことで、異様な迫力が出ているようだ。
海洋堂ホビーロビーの2階展示室でアフタヌーンの「げんしけん」などを読んだ。
あと、秋から来年にかけての海洋堂の新作をチェック。
ミュシャのシリーズのシークレットは、なんと装飾に本物のダイヤが使われたゴージャスバ−ジョンらしい。
それと、expo70の食玩も出るらしい。太陽の塔とお祭り広場、いろんなパビリオン、月の石などが予定されている。写真を見たところ、期待できそうだ。
つくば万博など、どんなパビリオンがあったか覚えていないのに、70年万博はいろいろ覚えている。つくば万博も大阪花博も、キャラクターを覚えているだけだ。コスモ星丸と、花ずきんちゃん。あっ、花博は、開幕2日めに脱線事故を起こしたウォーターライドとかあったなあ。事故の場面をフィギュアにしてほしいなあ。
作者フリードリヒ・グラウザーは若い頃にダダ詩人だったが、経歴(?)がすごい。精神病院に監禁、脱走、逮捕されて刑務所暮らし、外人部隊で戦争。これを繰り返す。
この作品が発表された頃、まだ精神分析は一般的でなかったが、作者自らいちはやく精神分析を受けたこともあり、精神分析の描写が取り入れられている。なにせ、精神病院に何度も監禁されていた作者だけに、精神病関連の描写は説得力がある。スケッチ風に書けばよかったのかも知れないが、それを小説にねじまげてしまうことで、異様な迫力が出ているようだ。
海洋堂ホビーロビーの2階展示室でアフタヌーンの「げんしけん」などを読んだ。
あと、秋から来年にかけての海洋堂の新作をチェック。
ミュシャのシリーズのシークレットは、なんと装飾に本物のダイヤが使われたゴージャスバ−ジョンらしい。
それと、expo70の食玩も出るらしい。太陽の塔とお祭り広場、いろんなパビリオン、月の石などが予定されている。写真を見たところ、期待できそうだ。
つくば万博など、どんなパビリオンがあったか覚えていないのに、70年万博はいろいろ覚えている。つくば万博も大阪花博も、キャラクターを覚えているだけだ。コスモ星丸と、花ずきんちゃん。あっ、花博は、開幕2日めに脱線事故を起こしたウォーターライドとかあったなあ。事故の場面をフィギュアにしてほしいなあ。
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