映画ドラえもん のび太のワンニャン時空伝
2006年8月7日 アニメ・マンガ コメント (4)
芝山努監督の「ドラえもん〜のび太のワンニャン時空伝」を見た。2004年
(追記)
この映画を好きな人が見たら、僕のこの日記の内容に怒る、と指摘いただきました。詳しくはコメント欄を読んでいただけるといいのですが、そういうわけで、この映画のファンの方は、この先、読まないようにしてください。
これもテレビ放送の録画分を発掘してきて見たもので、CMに入る前に声優陣が思い出などを語っている。ちょうど声優が若い人たちに一新される直前に作られた映画だったのだ。旧声優陣の顔を見ていると、こりゃ、どう転んでも子供たちの声を担わせるわけにはいかない、という気がしてくる。僕にとって大山のぶ代はその代表格で、あの老婆の声をどうやってドラえもんの声だと信じ、ありがたがる人がいるのか、理解に苦しむ。すこし不思議だ。ドラえもんがヨーダのごとき姿形であれば違和感もなかったろうが。
さて、ストーリー。
捨て犬イチを飼いきれなくなったのび太がタイムマシンで、人間のいない大昔にイチを連れていく。ペットを捨てる人間の身勝手さにすりかえているが、要するにのび太が責任をもって飼えなかったのがすべての悲劇のはじまりだったのだ。
ここまでの所業でも、のび太の愚かさはきわだっているのだが、まだまだだ。
無料フード製造機をちゃんと操作させるために、進化退化光線銃でイチを進化させ、二本足で直立し、脳を発達させる。
のび太は翌日もイチのめんどうを見に行こうとするが、タイムマシンの具合によって、犬猫が人間並みに進化し文明を発達させた時代にたどりつく。
その後は、地球に巨大隕石が衝突する話になり、最終的にのび太とイチの別れ。
直立してしゃべり、文化を持つ犬を現代日本に存在させることは歴史が許さないのだ。
そんなことは、最初からわかっていた。
文化を持つ犬が現代に存在していない以上、それは過去において全滅したか地球から去って行ったに決まっているのだ。
のび太の愚かさが、いらぬ悲劇を呼んだ。
犬は犬として生きていくのがよかったのではないのか。進化、つまり人間化することが幸せだと思い込んだ人間至上主義の傲慢な思想の持ち主、のび太は責められるべき愚者だ。ペットを捨てる人間よりも罪は深い。
ドラえもんは、未来のテクノロジーでのび太を助けたりせず、むしろ、ターミネーターとしてのび太を殺戮し、その情けなくも大馬鹿な遺伝子を未来に蔓延させる危険を回避すべきではなかったか。
この映画に流れる「のび太中心主義」は醜悪だが、ドラえもんが出してくるひみつ道具は面白い。名刀電光丸など、よそ見していても勝手にチャンバラをしてくれるすぐれものだ。つい最近、それを持つ人間の技倆でなく、剣そのものの力で戦うシーンを見た気がしたが、何だったかなあ。忘れた!
(追記)
この映画を好きな人が見たら、僕のこの日記の内容に怒る、と指摘いただきました。詳しくはコメント欄を読んでいただけるといいのですが、そういうわけで、この映画のファンの方は、この先、読まないようにしてください。
これもテレビ放送の録画分を発掘してきて見たもので、CMに入る前に声優陣が思い出などを語っている。ちょうど声優が若い人たちに一新される直前に作られた映画だったのだ。旧声優陣の顔を見ていると、こりゃ、どう転んでも子供たちの声を担わせるわけにはいかない、という気がしてくる。僕にとって大山のぶ代はその代表格で、あの老婆の声をどうやってドラえもんの声だと信じ、ありがたがる人がいるのか、理解に苦しむ。すこし不思議だ。ドラえもんがヨーダのごとき姿形であれば違和感もなかったろうが。
さて、ストーリー。
捨て犬イチを飼いきれなくなったのび太がタイムマシンで、人間のいない大昔にイチを連れていく。ペットを捨てる人間の身勝手さにすりかえているが、要するにのび太が責任をもって飼えなかったのがすべての悲劇のはじまりだったのだ。
ここまでの所業でも、のび太の愚かさはきわだっているのだが、まだまだだ。
無料フード製造機をちゃんと操作させるために、進化退化光線銃でイチを進化させ、二本足で直立し、脳を発達させる。
のび太は翌日もイチのめんどうを見に行こうとするが、タイムマシンの具合によって、犬猫が人間並みに進化し文明を発達させた時代にたどりつく。
その後は、地球に巨大隕石が衝突する話になり、最終的にのび太とイチの別れ。
直立してしゃべり、文化を持つ犬を現代日本に存在させることは歴史が許さないのだ。
そんなことは、最初からわかっていた。
文化を持つ犬が現代に存在していない以上、それは過去において全滅したか地球から去って行ったに決まっているのだ。
のび太の愚かさが、いらぬ悲劇を呼んだ。
犬は犬として生きていくのがよかったのではないのか。進化、つまり人間化することが幸せだと思い込んだ人間至上主義の傲慢な思想の持ち主、のび太は責められるべき愚者だ。ペットを捨てる人間よりも罪は深い。
ドラえもんは、未来のテクノロジーでのび太を助けたりせず、むしろ、ターミネーターとしてのび太を殺戮し、その情けなくも大馬鹿な遺伝子を未来に蔓延させる危険を回避すべきではなかったか。
この映画に流れる「のび太中心主義」は醜悪だが、ドラえもんが出してくるひみつ道具は面白い。名刀電光丸など、よそ見していても勝手にチャンバラをしてくれるすぐれものだ。つい最近、それを持つ人間の技倆でなく、剣そのものの力で戦うシーンを見た気がしたが、何だったかなあ。忘れた!
コメント
ひさびさに昔の記事を読み直してみると、たしかに、荒れた日記になってますねえ。
1年以上前のことなので、今ではドラえもんに対してもすっかり意見が変わっていますが、当時、どうしてこんなふうな口調で日記を書いたのかをいろいろ思い出して、とても懐かしかったです。
すぐに書き直した方が良いと思います。
早速、この映画を好きな方には決してこの日記を読まないように、と注意書きしておきました。
2年前に遡って、自分の抱いた感想や、この日記を書いた意味を書き換えるわけにはいかないので、文章自体はそのままにしてあります。